第2章 年〜年

幻冬舎:幻冬舎メディアコンサルティング設立と新書への参入

読者から企業へ移行する幻冬舎の回収先転換

2005年〜幻冬舎ルネッサンスと企業出版への多角化

2004年9月に個人出版物を扱う株式会社幻冬舎ルネッサンスを設立したのを皮切りに、幻冬舎は代金の出し手が読者ではない事業を相次いで立てた。2005年1月には個人出版物の編集を担う株式会社ワイドレシーバーを、同年6月には法人・各種団体向けにPR・IR関連のコーポレートコミュニケーションツールと企業出版物を制作する株式会社幻冬舎メディアコンサルティングと、書店流通網で商材を扱う株式会社幻冬舎エムディーを設立している。同年10月には個人出版物の企画・制作を担う株式会社ルネッサンスブックスも作った。2006年3月期のその他の事業は売上高1,029百万円、前期比452.2%増、営業利益178百万円となり、前期の営業損失4百万円から転じた。

  • 幻冬舎 有価証券報告書【沿革】(2010年3月期)
    • [1]平成16年9月、株式会社幻冬舎ルネッサンスを設立。個人出版物の書店流通を行っている
    • [2]平成17年1月に株式会社ワイドレシーバー(現・株式会社幻冬舎エデュケーション)、平成17年6月に株式会社幻冬舎メディアコンサルティングと株式会社幻冬舎エムディーを設立
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第13期(2006年3月期)【事業の内容】
    • [3]平成17年10月、株式会社ルネッサンスブックスを設立。個人出版物の企画、制作を行っている
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第13期(2006年3月期)【業績等の概要】
    • [4]2006年3月期のその他の事業は売上高1,029百万円(前連結会計年度比452.2%増)、営業利益178百万円(前連結会計年度は営業損失4百万円)

2005年2月、幻冬舎ルネッサンスは株式会社ライブドアと共同出資で株式会社ライブドアパブリッシングを設立した。出資比率は幻冬舎ルネッサンスが49%、ライブドアが51%で、経営の主導権は相手側にあった。合弁は長く続かず、幻冬舎は2006年8月にライブドアパブリッシングの株式を売却している。前後して子会社にしたウィッシュインターナショナル、アンファー、ホロンの3社も2004年12月から2005年6月にかけて手放しており、出版の外へ出した資本は数年のうちに引き揚げられた。残ったのは、出版という作業そのものを読者以外の相手に売る事業だった。

  • 幻冬舎 有価証券報告書【沿革】(2010年3月期)
    • [5]平成17年2月、株式会社幻冬舎ルネッサンスと株式会社ライブドアが共同出資により株式会社ライブドアパブリッシングを設立
    • [6]ライブドアパブリッシングの出資比率は株式会社幻冬舎ルネッサンス49%、株式会社ライブドア51%
    • [7]平成18年8月、株式会社ライブドアパブリッシングの株式を売却
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第13期(2006年3月期)【事業の内容】
    • [8]平成16年12月にウィッシュインターナショナル、平成17年2月にアンファー、平成17年6月にホロンの株式を譲渡

読者から代金を得る事業と、著者や企業から制作費を得る事業とでは、利益の出方が違った。2010年3月期の書籍事業は売上高9,265百万円に対して営業利益1,117百万円で、営業利益率は12.1%だった。同じ期のコーポレート・コミュニケーション事業は売上高949百万円、営業利益350百万円で、36.9%に達している。この事業が制作したのは企業ブランディング書籍51点と、会社案内や事業報告書といったPR・IRツール41点で、採算の良い企業ブランディング書籍に重点を置いたことが利益率を押し上げた。委託販売のもとで返品を引き当てる書籍事業と違い、受注してから作る事業に返品はない。

  • 幻冬舎 有価証券報告書 第17期(2010年3月期)【業績等の概要】
    • [9]2010年3月期の事業の種類別セグメントは書籍事業、コミックス事業、コーポレート・コミュニケーション事業、個人出版事業、その他の事業の5区分
    • [10]2010年3月期の書籍事業は売上高9,265百万円(前連結会計年度比14.0%増)、営業利益1,117百万円(同6.3%増)
    • [11]2010年3月期のコーポレート・コミュニケーション事業は売上高949百万円(前連結会計年度比6.0%減)、営業利益350百万円(同5.0%増)
    • [12]2010年3月期、企業ブランディング書籍を51点刊行し、会社案内、事業報告書等PR・IRツールを41点制作。採算の良い企業ブランディング書籍に重点を置いたことにより利益率が向上した
参考文献[1]-[12]
  • 幻冬舎 有価証券報告書【沿革】(2010年3月期)
    • [1]平成16年9月、株式会社幻冬舎ルネッサンスを設立。個人出版物の書店流通を行っている
    • [2]平成17年1月に株式会社ワイドレシーバー(現・株式会社幻冬舎エデュケーション)、平成17年6月に株式会社幻冬舎メディアコンサルティングと株式会社幻冬舎エムディーを設立
    • [5]平成17年2月、株式会社幻冬舎ルネッサンスと株式会社ライブドアが共同出資により株式会社ライブドアパブリッシングを設立
    • [6]ライブドアパブリッシングの出資比率は株式会社幻冬舎ルネッサンス49%、株式会社ライブドア51%
    • [7]平成18年8月、株式会社ライブドアパブリッシングの株式を売却
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第13期(2006年3月期)【事業の内容】
    • [3]平成17年10月、株式会社ルネッサンスブックスを設立。個人出版物の企画、制作を行っている
    • [8]平成16年12月にウィッシュインターナショナル、平成17年2月にアンファー、平成17年6月にホロンの株式を譲渡
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第13期(2006年3月期)【業績等の概要】
    • [4]2006年3月期のその他の事業は売上高1,029百万円(前連結会計年度比452.2%増)、営業利益178百万円(前連結会計年度は営業損失4百万円)
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第17期(2010年3月期)【業績等の概要】
    • [9]2010年3月期の事業の種類別セグメントは書籍事業、コミックス事業、コーポレート・コミュニケーション事業、個人出版事業、その他の事業の5区分
    • [10]2010年3月期の書籍事業は売上高9,265百万円(前連結会計年度比14.0%増)、営業利益1,117百万円(同6.3%増)
    • [11]2010年3月期のコーポレート・コミュニケーション事業は売上高949百万円(前連結会計年度比6.0%減)、営業利益350百万円(同5.0%増)
    • [12]2010年3月期、企業ブランディング書籍を51点刊行し、会社案内、事業報告書等PR・IRツールを41点制作。採算の良い企業ブランディング書籍に重点を置いたことにより利益率が向上した

2006年〜新書と雑誌への拡張、刊行点数と返品率

2006年11月、幻冬舎は新書17作品を一度に刊行して新書分野へ参入した。1994年3月の単行本6作品、1997年4月の文庫本62作品と同じ、まとめて出す入り方である。2007年3月期には新書を34点刊行し、「インテリジェンス 武器なき戦争」が18.5万部を売った。刊行点数はその後2008年3月期45点、2009年3月期42点、2010年3月期40点と年40点前後で推移している。2010年3月期には「しがみつかない生き方」が45.7万部、「脳に悪い7つの習慣」が34万部、「葬式は、要らない」が26万部と、10万部を超えた作品が6点出た。

  • 幻冬舎 有価証券報告書【沿革】(2010年3月期)
    • [13]平成18年11月、新書17作品を皮切りに新書分野に参入
    • [14]平成6年3月に単行本6作品、平成9年4月に文庫本62作品を皮切りに各分野へ参入
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第14期(2007年3月期)【業績等の概要】
    • [15]2007年3月期、平成18年11月に創刊した新書は「インテリジェンス 武器なき戦争」(18.5万部)等34点を刊行
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第16期(2009年3月期)【業績等の概要】
    • [16]新書の刊行点数は2008年3月期45点、2009年3月期42点、2010年3月期40点
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第17期(2010年3月期)【業績等の概要】
    • [17]2010年3月期の新書は40点を刊行し、「しがみつかない生き方」45.7万部、「脳に悪い7つの習慣」34万部、「葬式は、要らない」26万部等、10万部以上のヒット作品は6点

新書と並行して、幻冬舎は雑誌にも参入した。2005年6月に文芸誌「パピルス」、2006年2月に男性誌「ゲーテ」を刊行し、2009年3月には女性ファッション誌「ジンジャー」を創刊している。雑誌は販売代金に広告収入が加わる商品で、2007年3月期にはパピルスとゲーテの売上高と広告収入が通期で寄与した。もっとも創刊は費用が先に立ち、2009年3月期の書籍事業は売上高8,126百万円と前期比3.6%減、営業利益1,051百万円と同20.1%減になったが、その要因は新雑誌創刊に関連するコストの増加だった。パピルスは2007年11月に第1回パピルス新人賞の受賞作を単行本にしており、雑誌は新人作家を発掘する場でもあった。

  • 幻冬舎 有価証券報告書 第13期(2006年3月期)【業績等の概要】
    • [18]2006年3月期、雑誌に関しては平成17年6月に文芸誌「パピルス」、平成18年2月に男性誌「ゲーテ」を刊行
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第16期(2009年3月期)【業績等の概要】
    • [19]2009年3月期、平成21年3月に女性ファッション雑誌「ジンジャー」を創刊
    • [21]2009年3月期の書籍事業は売上高8,126百万円(前連結会計年度比3.6%減)、新雑誌創刊に関連するコストが増加したため営業利益1,051百万円(同20.1%減)
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第14期(2007年3月期)【業績等の概要】
    • [20]2007年3月期、前連結会計年度に創刊した文芸誌「パピルス」、男性誌「ゲーテ」の育成・強化を図り、売上高及び広告収入が当連結会計年度は通期寄与した
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第15期(2008年3月期)【業績等の概要】
    • [22]2008年3月期、「パピルス」に関しては平成19年11月に第1回パピルス新人賞受賞作「みなさん、さようなら」が単行本化された

分野を増やして刊行点数を積み上げたことは、そのまま返品率の上昇につながった。2007年3月期の書籍の総刊行点数は前期比60点増の390点となったが、版を重ねる作品の点数が減り、返品率が上昇して売上高と利益率がともに低下した。書籍事業の売上高は7,543百万円で前期比8.5%減、営業利益は1,077百万円で同41.3%減となった。刊行点数の増加や雑誌部門の新設、新書の創刊に伴う費用負担も重なり、連結営業利益は1,707百万円、前期比26.5%減まで低下している。点数を増やせば書店の棚は取れるが、1点あたりの増刷が減れば返品だけが残った。

  • 幻冬舎 有価証券報告書 第14期(2007年3月期)【業績等の概要】
    • [23]2007年3月期、書籍事業において増刷を重ね発行部数を伸ばす作品点数が前連結会計年度に比べ減少したことにより、返品率が上昇し売上高、利益率が低下した
    • [24]2007年3月期の書籍の総刊行点数は前連結会計年度に比べ60点増加し390点
    • [25]2007年3月期の書籍事業は売上高7,543百万円(前連結会計年度比8.5%減)、営業利益1,077百万円(同41.3%減)
    • [26]2007年3月期の連結営業利益1,707百万円(前連結会計年度比26.5%減)。刊行点数の増加や雑誌部門の新設、新書の創刊等に伴い費用負担が増加した
参考文献[13]-[26]
  • 幻冬舎 有価証券報告書【沿革】(2010年3月期)
    • [13]平成18年11月、新書17作品を皮切りに新書分野に参入
    • [14]平成6年3月に単行本6作品、平成9年4月に文庫本62作品を皮切りに各分野へ参入
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第14期(2007年3月期)【業績等の概要】
    • [15]2007年3月期、平成18年11月に創刊した新書は「インテリジェンス 武器なき戦争」(18.5万部)等34点を刊行
    • [20]2007年3月期、前連結会計年度に創刊した文芸誌「パピルス」、男性誌「ゲーテ」の育成・強化を図り、売上高及び広告収入が当連結会計年度は通期寄与した
    • [23]2007年3月期、書籍事業において増刷を重ね発行部数を伸ばす作品点数が前連結会計年度に比べ減少したことにより、返品率が上昇し売上高、利益率が低下した
    • [24]2007年3月期の書籍の総刊行点数は前連結会計年度に比べ60点増加し390点
    • [25]2007年3月期の書籍事業は売上高7,543百万円(前連結会計年度比8.5%減)、営業利益1,077百万円(同41.3%減)
    • [26]2007年3月期の連結営業利益1,707百万円(前連結会計年度比26.5%減)。刊行点数の増加や雑誌部門の新設、新書の創刊等に伴い費用負担が増加した
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第16期(2009年3月期)【業績等の概要】
    • [16]新書の刊行点数は2008年3月期45点、2009年3月期42点、2010年3月期40点
    • [19]2009年3月期、平成21年3月に女性ファッション雑誌「ジンジャー」を創刊
    • [21]2009年3月期の書籍事業は売上高8,126百万円(前連結会計年度比3.6%減)、新雑誌創刊に関連するコストが増加したため営業利益1,051百万円(同20.1%減)
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第17期(2010年3月期)【業績等の概要】
    • [17]2010年3月期の新書は40点を刊行し、「しがみつかない生き方」45.7万部、「脳に悪い7つの習慣」34万部、「葬式は、要らない」26万部等、10万部以上のヒット作品は6点
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第13期(2006年3月期)【業績等の概要】
    • [18]2006年3月期、雑誌に関しては平成17年6月に文芸誌「パピルス」、平成18年2月に男性誌「ゲーテ」を刊行
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第15期(2008年3月期)【業績等の概要】
    • [22]2008年3月期、「パピルス」に関しては平成19年11月に第1回パピルス新人賞受賞作「みなさん、さようなら」が単行本化された

2008年〜出版市場の縮小下での増収と上場最終期

幻冬舎の成長期は、そのまま出版市場の縮小期と重なった。2009年の出版物の推定販売金額は前年比4.1%減の1兆9,355億円となり、1988年以来21年ぶりに2兆円を割り込んだ。書籍はヒット作品が少なく前年比4.4%減の8,491億円、雑誌は企業の広告費削減と読者の雑誌離れによって休刊・廃刊誌が創刊誌を上回り、同3.9%減の1兆863億円だった。縮小はこの年に始まったものではなく、店頭登録の前年にあたる2002年3月期の時点で、出版物の推定販売金額はすでに5年連続のマイナス成長にあった。

  • 幻冬舎 有価証券報告書 第17期(2010年3月期)【業績等の概要】
    • [27]出版業界においてはメディアの多様化等により市場が縮小傾向にある
    • [28]平成21年の出版物(書籍・雑誌合計)の推定販売金額は前年比4.1%減の1兆9,355億円となり、昭和63年以来21年ぶりで2兆円を割り込んだ(社団法人全国出版協会・出版科学研究所調べ)
    • [29]平成21年の書籍の推定販売金額は前年比4.4%減の8,491億円、雑誌は企業の広告費削減や読者の雑誌離れ等の影響で休刊及び廃刊誌が創刊誌を上回り前年比3.9%減の1兆863億円
  • 幻冬舎 新株式発行並びに株式売出届出目論見書(2002年12月)「業績等の概要」
    • [30]2002年3月期、取次会社を経由した出版物の推定販売金額は前年比3.0%減の2兆3,250億円で5年連続のマイナス成長(社団法人全国出版協会・出版科学研究所調べ)

市場が縮むなかで、2010年3月期の幻冬舎は連結売上高13,167百万円、前期比13.1%増と過去最高を更新した。連結営業利益は1,676百万円で同21.9%増、連結当期純利益は933百万円で同105.9%増だった。書籍事業では健康関連の単行本が164.7万部に達し、単行本182点、文庫本168点、新書40点を刊行している。コミックス事業も刊行点数304点のもとで企画やラインナップの見直しにより返品率が改善し、前期の営業損失23百万円から営業利益158百万円へ転じた。連結従業員は126名で、株式公開の直前にあたる2002年11月末の43名から3倍に増えていた。

  • 幻冬舎 有価証券報告書 第17期(2010年3月期)【業績等の概要】
    • [31]2010年3月期の連結売上高13,167百万円(前連結会計年度比13.1%増)
    • [32]2010年3月期の連結営業利益1,676百万円(前連結会計年度比21.9%増)、連結経常利益1,736百万円(同14.1%増)、連結当期純利益933百万円(同105.9%増)
    • [33]2010年3月期の単行本は182点を刊行し「バンド1本でやせる! 巻くだけダイエット」が164.7万部。文庫本168点、新書40点を刊行
    • [34]2010年3月期のコミックス事業はコミックス(単行本)304点を刊行。企画やラインナップの見直し等により返品率が改善し、売上高2,069百万円(前連結会計年度比11.1%増)、営業利益158百万円(前連結会計年度は23百万円の営業損失)
  • 幻冬舎 新株式発行並びに株式売出届出目論見書(2002年12月)「従業員の状況」
    • [35]平成14年11月30日現在の連結従業員数43名

増収の裏で、幻冬舎は年ごとに大きく振れる最終損益を抱えていた。2007年3月期は株式会社インデックス・ホールディングス株式など投資有価証券の市場価格の低下による評価損を特別損失に計上し、連結当期純利益は712百万円と前期比48.9%減まで減少した。2009年3月期には投資有価証券評価損205百万円に加え、元社員による不正行為に係る貸倒引当金繰入額112百万円を計上し、連結当期純利益は453百万円と同44.7%減となっている。自己株式の取得には2009年3月期に440百万円、2010年3月期に300百万円を投じた。作品が当たるかどうかで利益が決まる商売では、貸借対照表に積み上がる資産は薄いままだった。

  • 幻冬舎 有価証券報告書 第13期(2006年3月期)【事業等のリスク】
    • [36]出版事業では有力な新商品やベストセラー作品、ロングセラー作品の販売の有無により業績が大きく変動する傾向がある
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第14期(2007年3月期)【業績等の概要】
    • [37]2007年3月期、株式会社インデックス・ホールディングス株式等、投資有価証券の市場価格の低下による評価損を特別損失に計上したこと等により、連結当期純利益は712百万円(前連結会計年度比48.9%減)
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第16期(2009年3月期)【業績等の概要】
    • [38]2009年3月期、特別損失として投資有価証券評価損205百万円、当社元社員による不正行為に係る貸倒引当金繰入額112百万円を計上したため、連結当期純利益は453百万円(前連結会計年度比44.7%減)
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第17期(2010年3月期)【業績等の概要】
    • [39]自己株式の取得による支出は2009年3月期440百万円、2010年3月期300百万円
参考文献[27]-[39]
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第17期(2010年3月期)【業績等の概要】
    • [27]出版業界においてはメディアの多様化等により市場が縮小傾向にある
    • [28]平成21年の出版物(書籍・雑誌合計)の推定販売金額は前年比4.1%減の1兆9,355億円となり、昭和63年以来21年ぶりで2兆円を割り込んだ(社団法人全国出版協会・出版科学研究所調べ)
    • [29]平成21年の書籍の推定販売金額は前年比4.4%減の8,491億円、雑誌は企業の広告費削減や読者の雑誌離れ等の影響で休刊及び廃刊誌が創刊誌を上回り前年比3.9%減の1兆863億円
    • [31]2010年3月期の連結売上高13,167百万円(前連結会計年度比13.1%増)
    • [32]2010年3月期の連結営業利益1,676百万円(前連結会計年度比21.9%増)、連結経常利益1,736百万円(同14.1%増)、連結当期純利益933百万円(同105.9%増)
    • [33]2010年3月期の単行本は182点を刊行し「バンド1本でやせる! 巻くだけダイエット」が164.7万部。文庫本168点、新書40点を刊行
    • [34]2010年3月期のコミックス事業はコミックス(単行本)304点を刊行。企画やラインナップの見直し等により返品率が改善し、売上高2,069百万円(前連結会計年度比11.1%増)、営業利益158百万円(前連結会計年度は23百万円の営業損失)
    • [39]自己株式の取得による支出は2009年3月期440百万円、2010年3月期300百万円
  • 幻冬舎 新株式発行並びに株式売出届出目論見書(2002年12月)「業績等の概要」
    • [30]2002年3月期、取次会社を経由した出版物の推定販売金額は前年比3.0%減の2兆3,250億円で5年連続のマイナス成長(社団法人全国出版協会・出版科学研究所調べ)
  • 幻冬舎 新株式発行並びに株式売出届出目論見書(2002年12月)「従業員の状況」
    • [35]平成14年11月30日現在の連結従業員数43名
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第13期(2006年3月期)【事業等のリスク】
    • [36]出版事業では有力な新商品やベストセラー作品、ロングセラー作品の販売の有無により業績が大きく変動する傾向がある
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第14期(2007年3月期)【業績等の概要】
    • [37]2007年3月期、株式会社インデックス・ホールディングス株式等、投資有価証券の市場価格の低下による評価損を特別損失に計上したこと等により、連結当期純利益は712百万円(前連結会計年度比48.9%減)
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第16期(2009年3月期)【業績等の概要】
    • [38]2009年3月期、特別損失として投資有価証券評価損205百万円、当社元社員による不正行為に係る貸倒引当金繰入額112百万円を計上したため、連結当期純利益は453百万円(前連結会計年度比44.7%減)

筆者考察

2005年前後に幻冬舎が作った会社は、どれも読者以外から代金を受け取るためのものだった。2004年9月の幻冬舎ルネッサンスは個人が自費で出す本を書店へ流し、2005年6月の幻冬舎メディアコンサルティングは企業のPR・IRツールと企業出版物を請け負う。書籍事業が委託販売のもとで返品を引き当てざるをえないのに対し、受注してから作る事業に返品はない。2010年3月期の営業利益率は書籍事業の12.1%に対しコーポレート・コミュニケーション事業が36.9%で、規模は10分の1でも利益率は3倍あった。市場が縮むなかで幻冬舎が増やしたのは売り場ではなく、代金の出し手のほうである。

刊行点数を積むことと利益を出すことは、同じ方向を向いていなかった。2007年3月期、書籍の総刊行点数は前期比60点増の390点に達したが、増刷を重ねる作品が減って返品率が上がり、書籍事業の営業利益は41.3%減の1,077百万円まで低下した。点数は書店の棚を確保する手段であって、売れる部数を保証しない。この期を境に幻冬舎は新書を年40点前後に抑え、コミックスでも企画とラインナップの見直しへ向かう。2010年3月期に連結売上高13,167百万円と過去最高を更新できたのは、点数を増やしたからではなく、1点ごとの増刷が戻ったからである。

幻冬舎のコーポレート・コミュニケーション事業の売上高 企業ブランディング書籍とPR・IRツールの受注(百万円)

861 第14期 922 第15期 1,009 第16期 949 第17期
  • 有価証券報告書【業績等の概要】のセグメント別売上高による。事業の種類別セグメントは2007年3月期に変更されている。

2005年〜2009年の業績

決算期 区分 売上高 営業利益経常利益純利益 主な投資
億円 YoY 億円 億円 利益率 億円
2005年03月期 連結 118 n/a 21 23 19.4% 12 n/a
2006年03月期 連結 109 ▲7.9% 23 24 22.1% 13 n/a
2007年03月期 連結 109 ▲0.4% 17 17 16.3% 6 n/a
2008年03月期 連結 115 +5.5% 17 19 16.9% 8 n/a
2009年03月期 連結 116 +1.2% 13 15 13.1% 4 n/a

出所:有価証券報告書

出典・参考

10件
出典・参考
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第13期(2006年3月期)【事業の内容】
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第13期(2006年3月期)【業績等の概要】
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第13期(2006年3月期)【事業等のリスク】
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第14期(2007年3月期)【業績等の概要】
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第15期(2008年3月期)【業績等の概要】
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第16期(2009年3月期)【業績等の概要】
  • 幻冬舎 有価証券報告書【沿革】(2010年3月期)
  • 幻冬舎 有価証券報告書 第17期(2010年3月期)【業績等の概要】
  • 幻冬舎 新株式発行並びに株式売出届出目論見書(2002年12月)「業績等の概要」
  • 幻冬舎 新株式発行並びに株式売出届出目論見書(2002年12月)「従業員の状況」

免責事項およびポリシー