決断
事業を並べる会社から、資本の利回りで事業を入れ替える会社に変わった。1962年に眼鏡レンズ、1974年に半導体用マスクサブストレート、1991年にHDD用ガラスディスクと製品を広げた結果、関連性の低い事業を同じ物差しで管理する限界が顕在化した。1993年度からの第1期経営改革ではROE10%を目標に掲げ、取締役を1991年度の17人から8人へ削減した。1997年4月には本社を50人程度に絞り、成長事業を社内カンパニー、成熟事業を子会社とした。同時に始めた第2期経営改革でSVAを経営の軸に据え、2003年6月には社外取締役が過半を占める委員会設置会社へ移行した。事業の存廃を資本コストで決める仕組みが、2007年以降の買収と売却を速めた。
2022年 池田英一郎氏への承継
池田英一郎氏への承継ROEと資本配分の規律で高収益企業を築いた鈴木洋CEOが、業績も株価も高い2021年12月に自らの退任を発表し、外部登用ではなく技術部門を率いてきた生え抜きの池田英一郎CTOへCEOを承継した経営承継。池田英一郎氏はポートフォリオの入替を経営の中心に据え、鈴木洋氏の資本効率経営を受け継いだ同じ経営論点に直面した企業 | 経営体制・承継売上収益と当期利益率2021 2022 2026 売上収益(億円) 5,479 6,615 9,477 当期利益率(%) 22.9 25.0 26.5 2012年4月 ライフケアへの優先投資
ライフケアへの優先投資市況変動を受けやすいエレクトロニクス事業と、生活必需品で景気に左右されにくいメガネレンズ事業をあわせ持つHOYAが、安定した生活財=ライフケアへ優先して資源を振り向け、セイコーエプソンからの眼鏡レンズ事業取得を皮切りに海外メーカーを相次いで買収して世界で業界2番手の規模を築いた、事業構成の再編同じ経営論点に直面した企業 | 構造改革・リストラライフケアと情報・通信の売上収益2012 2013 2018 ライフケア(億円) 1,929 2,090 3,529 情報・通信(億円) 1,658 1,612 1,785 2007年5月 ペンタックスの買収
ペンタックスの買収複数のニッチ事業を統括するHOYAが、医療用内視鏡の獲得を主目的にペンタックスをTOBと株式交換で子会社化・吸収合併し、赤字のカメラ(イメージング)事業はリコーへ譲渡した、買収と売却を組み合わせた事業ポートフォリオの入れ替え同じ経営論点に直面した企業 | M&A・買収ペンタックス部門の売上高と営業利益率2008 2010 売上高(億円) 890 1,062 営業利益率(%) -0.2 2.6 2003年6月 米国型ガバナンスへ移行
米国型ガバナンスへ移行米国事業からROEの低さを問われたことなどを契機に1990年代半ばに始めた資本効率重視の経営を、2003年6月の委員会設置会社への移行と社外取締役が過半を占める取締役会によって、経営を監督する統治のかたちにまで発展させた経営判断同じ経営論点に直面した企業 | ガバナンス売上高と当期純利益率2003 2004 2009 売上高(億円) 2,463 2,714 4,542 当期純利益率(%) 8.1 14.6 5.5 1997年4月 SVA導入と本社50人化
売上高と当期純利益率1997 1998 2003 売上高(億円) 1,934 1,934 2,462 当期純利益率(%) 7.9 6.4 8.1