決断
完成品の値下げ競争から離れ、部品の内製へ経営資源を移し続けた。1970年には大阪万博への出展を見送り、総額100億円を投じて奈良県天理市に中央研究所と半導体工場を擁する総合開発センターを建てた。1973年6月には各社の値下げが続く電卓市場での消耗を避け、半導体と液晶という独自デバイスへ資源を振り向けた。この液晶が2004年の亀山の液晶一貫生産と2007年の堺の第10世代パネル工場へ連なり、パネルから完成品までを一つの工場で組む一貫生産に累計約1兆円を投じた。値下げから離れるために持った設備が、市況の崩れた局面では最も重い固定費に変わった。
2024年6月 沖津雅浩氏が社長就任
2024年5月 堺SDP・亀山を清算
堺SDP・亀山を清算パネル市況の低迷が長期化して堺ディスプレイプロダクトの業績・財務状況が悪化し、亀山・堺へ積み上げた大型液晶パネルの生産を停止して跡地をAIデータセンター用地として譲渡した事業撤退(亀山第2工場は鴻海への譲渡が不成立となり生産停止に伴う費用を計上した)。撤退の後、残ったディスプレイ子会社は2026年4月と10月の吸収合併で本体へ再統合する同じ経営論点に直面した企業 | 事業売却・撤退ディスプレイデバイスの売上高と利益率2023 2024 2025 外部顧客への売上高(億円) 7,362 5,953 4,953 セグメント利益率(%) -9.0 -14.0 -8.2 2016年8月 鴻海精密工業傘下での再建
鴻海精密工業傘下での再建液晶の巨額赤字で債務超過に陥ったシャープが、鴻海精密工業グループの出資を受けて戴正呉氏を取締役社長に迎え、経営資源の最適化・責任ある事業推進体制・成果に報いる人事制度の3つの構造改革と分社化経営で自己資本を立て直し、2018年3月期に4年ぶりの最終黒字を計上した再建同じ経営論点に直面した企業 | 構造改革・リストラ総資産額と純資産の比率2016 2017 2022 総資産額(億円) 15,707 17,737 19,563 純資産比率(%) -2.0 17.4 24.0 2016年2月 鴻海出資と革新機構案の破談
純資産の推移2015 2016 2021 純資産(億円) 445 -312 3,641 2009年 TFT液晶カルテルの罰金合意
TFT液晶に関わる特別損失2009 2014 独禁法関連損失(百万円) 12,004 − 和解金(百万円) − 67 2009年 堺に第10世代パネル工場
堺に第10世代パネル工場液晶で国内首位を確立した亀山モデルの成功を受け、片山幹雄社長が大阪・堺に世界初の第10世代マザーガラスを採る外販前提の巨大パネル工場を興した二段目の集中投資。リーマンショック後の需要減と韓台勢の追い上げで大型パネルの販売が伸びず、経営危機の直接の引き金となった同じ経営論点に直面した企業 | 経営計画・中期戦略設備投資額2007 2008 2013 設備投資額(億円) 3,143 3,443 825 2004年1月 亀山モデルへ集中投資
1973年6月 液晶電卓EL-805発売
液晶電卓EL-805発売値下げが続く電卓市場で価格の消耗戦から降り、半導体の内製化と世界初の液晶電卓EL-805に象徴される独自デバイスへ技術と資金を寄せ、のちの液晶事業の土台を築いた転進同じ経営論点に直面した企業 | 新規事業・多角化業績の推移1972 1973 1978 売上高(億円) 1,341 1,438 3,008 純利益率(%) 2.2 1.8 2.5 1912年9月 早川徳次氏、東京で創業(法人設立は大阪)