2000年11月、大阪市都島区都島南通に株式会社[1]アイティーブーストが設立された。創業地に大阪を選んだのは中村氏の地縁と、IT人材の採用競合が東京より緩い市場環境を狙ったためで、大阪本社/東京補完という同社固有の二都体制の原点となる。設立翌2001年5月には本店を都島区東野田町に移転した[2]。
2001年4月、ITエンジニアスクール事業を開始[3]した。未経験者を育成してエンジニア派遣につなげる前段事業で、後年のIT人材事業(ラクスパートナーズ)の源流となる育成型ビジネスである。同月、クラウド事業として問い合わせメール共有・一元管理システム『メールディーラー』の販売を開始[4]した。SaaSという用語が国内で定着する前の2001年時点で、ASP(Application Service Provider)形式のメール共有サービスを月額課金で提供する仕組みで、後の『楽楽』シリーズに連なるサブスクリプション型BtoBクラウドの第一号プロダクトとなる。2002年5月にはIT人材事業を開始、自社育成エンジニア[5]の常駐派遣事業として2本目の収益柱の起点を置いた。SaaSとSESを同時並走させる事業構造は、創業から1年で型として固まり、20年以上にわたり同社の収益体質を規定した。
2003年4月、東京都新宿区西新宿に東京支店を開設[6]、翌2004年4月には業容拡大に伴い東京支店を東京本社に名称変更した[7]。大阪本社/東京本社の実質的な二本社体制は、首都圏での営業・採用拡大への対応と、関西の人件費・採用優位を生かした開発拠点維持を両立する設計である。2005年7月にはエクスビット株式会社の全株式を取得[8]して初の連結子会社化を実施、翌2006年5月に同社を吸収合併した[9]。買収から1年弱で吸収合併へ移行する統合スピードは、後年のM&Aで反復されるパターンとなる。FY11の単体売上高は19.5億円・経常利益2.6億円で、JGAAP単体決算下の小規模ベンチャーとしての規模感を示した。
2010年1月、商号を株式会社アイティーブースト[10]から株式会社ラクスに変更した。SaaS事業ブランド『楽楽』シリーズに合わせた社名統一で、『楽(ラク)にする』というプロダクト価値観を会社名に昇華[11]した転換点である。後年の楽楽精算・楽楽明細・楽楽勤怠などブランド体系の核は、この社名変更で固まった。2011年1月、東京本社を東京都渋谷区千駄ヶ谷に移転[12]、IT系企業集積地への移転で人材採用・営業上の利便性向上を狙った。同年4月、米国カリフォルニア州サンフランシスコ市に100%子会社American Rakus Inc.を設立[13]、SaaS本場の米国市場への足がかりを置いた。
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|---|---|---|---|---|
| 2000〜2010年ITブースト創業からラクス改称まで ── 大阪発SaaS、インターネット普及初期の二本柱 | 中村崇則 | アイティーブーストを設立 | ★ | |
| 中村崇則 | ITエンジニアスクール事業開始 | ★ | ||
| 中村崇則 | クラウド事業に参入 | ★★ | ||
| 中村崇則 | メール共有システム「メールディーラー」を発売 | ★★ | ||
| 中村崇則 | 本店を移転 | ★ | ||
| 中村崇則 | IT人材事業に参入 | ★★ | ||
| 中村崇則 | 東京支店を開設 | ★ | ||
| 中村崇則 | 東京支店を東京本社に名称変更 | ★ | ||
| 中村崇則 | エクスビットを子会社化 | ★ | ||
| 中村崇則 | 連結子会社 エクスビットを吸収合併 | ★ | ||
| 中村崇則 | 商号をアイティーブーストからラクスに変更 | ★ | ||
| 2011〜2017年マザーズ上場・米国撤退・ベトナム開発 ── SaaS国内特化への絞り込み | 中村崇則 | カリフォルニア州サンフランシスコ市に100%子会社 American Rakus Inc.を設立 | ★ | |
| 中村崇則 | American Rakus Inc.をRignite Inc.に会社名を変更 | ★ | ||
| 中村崇則 | 100%子会社 RAKUS Vietnam Co., Ltd.を設立 | ★ | ||
| 中村崇則 | 米国子会社Rignite Inc.の全株式譲渡とSNSマーケティング事業からの撤退 2015年1月、ラクスが米国カリフォルニア州の連結子会社Rignite Inc.の全株式を譲渡し、SNSマーケティング支援サービスの自社運営から退いた経営判断である。2011年4月にAmerican Rakus Inc.として設けた米国拠点を、3年9か月で手放した。同社は同年12月に東京証券取引所マザーズへの上場を控えていた。 詳細を読む | ★★★ | ||
| 中村崇則 | 東京証券取引所マザーズに株式を上場 | ★ | ||
| 2018年〜SaaSとSES分離 ── 楽楽シリーズ拡大とIT人材事業の譲渡(2018〜現在) | 中村崇則 | ブレインメールを子会社化 | ★ | |
| 中村崇則 | 100%子会社 ラクスパートナーズを設立 | ★ | ||
| 中村崇則 | Xcart・Xform・レンタルサーバー事業を承継 | ★ | ||
| 中村崇則 | IT人材事業をラクスパートナーズに承継 | ★ | ||
| 中村崇則 | 減益を織り込んだ投資先行運営への転換と5か年売上高CAGR目標の上方修正 2021年5月13日、ラクスが2022年3月期から2026年3月期までの新中期経営目標を公表し、当初4年間は成長投資を積み増して減益を織り込み、最終年に効率化で利益を取り戻す運営へ転換した経営判断である。翌2022年5月13日には、初年度の実績を踏まえて5か年の売上高CAGRの下限を25%から26%へ引き上げた。 詳細を読む | ★★★ | ||
| 中村崇則 | ラクスライトクラウドのXform・レンタルサーバー事業をNHNテコラスに承継 | ★★ | ||
| 中村崇則 | HOYAが新設分割したラクスHRテックを子会社化 | ★★ | ||
| 中村崇則 | PT. Cipta Piranti Sejahteraに出資 | ★ | ||
| 中村崇則 | インターネット接続・ホスティングサービス事業をライドに承継 | ★★ | ||
| 中村崇則 | PT. Reformasi Kerja Solusiを設立 | ★ |
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事実根拠:出所(ラクス)