富士エレクトロニクス吸収合併(2019年・マクニカHDの決断)

更新:
論点 並立する事業会社を合併するか
マクニカHD:業績の推移
売上高(億円)営業利益率(%)
並立していた事業会社の統合と、一つの運営体制への一本化

何をなぜ決めたか:並立していた事業会社の統合と、一つの運営体制への一本化

概要

2020年10月1日、マクニカ・富士エレホールディングスの完全子会社である株式会社マクニカが、同じく完全子会社の富士エレクトロニクス株式会社を吸収合併した。2015年4月の持株会社設立から5年半を経て、国内半導体事業を営む事業会社が1社にまとまった。

背景

2015年の統合では持株会社の下に二つの事業会社を並べる設計をとり、営業と仕入は従来のまま別法人で続いていた。グループはこの間に重複する販売子会社の整理を先行させ、2017年にアルティマとコージェント、2018年にエルセナをマクニカへ吸収していた。

内容

マクニカを存続会社、富士エレクトロニクスを消滅会社とする吸収合併で、国内半導体事業の組織再編にあたる。合併により株式会社マクニカの取扱メーカー数は約300社、顧客数は約1万8000社へ広がった。持株会社の商号はこの時点ではマクニカ・富士エレホールディングスのまま据え置かれた。

含意

翌2021年10月にはマクニカネットワークスも吸収合併され、半導体とネットワークを1法人で運営する体制になった。2022年8月には持株会社の商号がマクニカホールディングスへ変わり、統合の合意から8年で社名の上でも一つになった。

いつ何が起きたか 9件
当時の取締役 13名

当時の取締役(2019年6月株主総会決議)

  • 中島潔:会長
  • 原一将:社長
  • 三好哲暢:副社長
  • 荒井文彦:取締役
  • 佐野繁行:取締役
  • 小野寺真一:取締役
  • 西沢英一:取締役
  • Seu,DavidDaekyung:取締役
  • 佐藤剛正:取締役
  • 寺田豊計:取締役
  • 木下仁:取締役
  • 菅谷常三郎:取締役
  • 野田万起子:取締役
考察:対等の看板を下ろすまでの5年半
考察

考察:対等の看板を下ろすまでの5年半

2015年の共同株式移転は、相手の顧客名簿とそれを持つ人を失わずに取り込むための形であったとみられる。であればこの合併は、その形をいつ畳むかという判断にあたる。畳むのが早すぎれば、統合を受け入れた側の営業が離れて取りに行った価値が消える。遅すぎれば、二重の管理費と二つの名簿を抱えたまま半導体の波に乗り遅れる。原一将社長が社長就任の半年後に合併を発表し、実行を2020年10月に置いた時期の選び方には、その両側を見た跡がうかがえる。

5年半という期間の意味は、その後の数字が示している。合併の翌々期に売上高は1兆円を超え、取扱メーカーは約300社、顧客は約1万8000社に広がった。富士エレクトロニクスという社名は2020年10月に法人としては消え、2022年8月には持株会社の商号からも外れた。統合を発表した2014年5月から数えて8年、消えた社名の側が持っていた中堅・中小の顧客は、マクニカの一つの営業組織のなかに残っている。

Yutaka Sugiura, 2026年7月
当時の取締役 13名

当時の取締役(2019年6月株主総会決議)

  • 中島潔:会長
  • 原一将:社長
  • 三好哲暢:副社長
  • 荒井文彦:取締役
  • 佐野繁行:取締役
  • 小野寺真一:取締役
  • 西沢英一:取締役
  • Seu,DavidDaekyung:取締役
  • 佐藤剛正:取締役
  • 寺田豊計:取締役
  • 木下仁:取締役
  • 菅谷常三郎:取締役
  • 野田万起子:取締役
参考文献

参考文献

参考
  • マクニカ ニュースリリース 2020年10月1日「合併完了に関するお知らせ」
  • マクニカホールディングス 有価証券報告書【沿革】
  • マクニカホールディングス 有価証券報告書 第8期(2023年3月期)【役員の状況】
  • マクニカ・富士エレホールディングス 有価証券報告書(2016年3月期)
  • マクニカ・富士エレホールディングス 有価証券報告書(2020年3月期)
  • マクニカホールディングス 有価証券報告書(2023年3月期)

次に読む決断

免責事項およびポリシー