決断
現金がすぐ戻る商品で稼ぎ、戻らない商品へその現金を充ててきた。1923年、寿屋は毎年現金を生む甘味葡萄酒を元手に資本が数年寝るのを承知で本格ウイスキーの国産化に着手した。資本が数年固定するために誰も企業化していない領域で、原酒が商品になるまでの年月を赤玉の利益が支えた。1963年4月には主力の洋酒が順調なうちにビールへ参入した。参入時の売上高は約300億円で、大手ビール3社の合計はその10倍近くあり、黒字は2008年の参入46年目まで届かない。2014年5月には1兆6,500億円で米ビーム社を買収した。45年赤字を続けたビールも1兆6,500億円のビームも、四半期ごとに株主へ説明する必要のない資本が、判断の期間を長く保った。
2014年1月 1兆円超で米ビーム買収
業績の推移2013 2014 2019 売上高(兆円) 2.0 2.5 2.6 純利益率(%) 9.6 1.6 5.5 1963年4月 ビール市場への参入