- 創業
- 1781年6月、初代武田長兵衛氏が大阪・道修町で薬種商「近江屋長兵衛」を開いた。洋薬の輸入に踏み出した四代武田長兵衛氏、製造と研究を据えた五代武田長兵衛氏と武田家が家業として継ぎ、1943年に六代武田長兵衛氏が社名を武田薬品工業へ改めている。創業家の社長は2003年に退いた武田國男氏が最後である。
- 登用
- 直近20年のトップは長谷川閑史氏、クリストフ・ウェバー氏、ジュリー・キム氏の3人である。1970年入社の生え抜きは長谷川閑史氏だけで、あとの2人は外資製薬の出身にあたる。ウェバー氏はグラクソ・スミスクラインから招き、キム氏は2019年に買収したシャイアーとともに社内へ入った。
- 任期
- 最も長いのは1943年から31年務めた六代武田長兵衛氏で、1974年から1993年までは2年から7年で代が替わった。直近3代は長谷川閑史氏が11年、ウェバー氏が12年、2026年6月に就いたキム氏が現任である。1兆円級の買収を回収まで持ち込む時間を渡す型に変わったと思われる。
- 含意
- 取締役11名のうち8名が社外で、議長も社外が務める。次の社長CEOは全員が社外の指名委員会が答申し、取締役会が決めた。2018年12月の臨時株主総会ではシャイアー買収に創業家の一部とOBが反対したが反対票は6.72%にとどまり、創業家が人事を動かす力はもう残っていないように見える。
歴代社長1943年195019601970198019902000201020202026年
1943〜1973年・31年/創業家
1974〜1980年・7年/創業家
1981〜1985年・5年/生え抜き
1986〜1989年・4年/外部出身
1990〜1991年・2年/生え抜き
1992〜2001年・10年/創業家
2002〜2012年・11年/生え抜き
2013年〜現在・14年/外部出身
現任
外部出身(2014年入社)。グラクソ・スミスクラインでアジア太平洋地域担当上級副社長・GSKワクチン社長兼CEOを歴任し、COOとして武田へ迎えられた
長谷川閑史
はせがわ やすちか
生え抜き(1970年入社)。米国合弁TAPファーマシューティカル・プロダクツ社長・医薬国際本部長など国際畑を歩み、経営企画部長・事業戦略部長を経て社長へ
武田國男
たけだ くにお
創業家(1962年入社)。六代長兵衛の三男。米国合弁TAPの副社長として渡米した経験を買われ、国際事業畑から社長へ
森田桂
もりた かつら
生え抜き(1948年入社)。中央研究所長など研究開発畑を歩み、副社長から社長へ
梅本純正
うめもと よしまさ
外部出身(厚生省から)。厚生事務次官・環境事務次官・内閣官房副長官を務めたのち、六代長兵衛の旧制高津中学の後輩という縁で武田へ招かれ、副社長を経て社長へ
倉林育四郎
くらばやし いくしろう
生え抜き。医薬品市場に精通した社内出身者として、小西新兵衛会長に副社長から起用された武田初のサラリーマン社長
小西新兵衛
こにし しんべい
創業一族(1944年の小西薬品合併で武田へ)。六代長兵衛の従弟にあたり、小西薬品社長から武田の常務取締役東京支店長・専務取締役外国事業部長を経て社長へ
武田長兵衛
たけだ ちょうべえ
創業家(五代長兵衛の長男)。幼名は武田鋭太郎。1943年8月の社名改称と同時に社長へ就き、六代目長兵衛を襲名した