- 確認できるFY94/1995年3月期以降の社長3代(才津達郎氏、赤尾主哉氏、貞方宏司氏)はいずれも創業家・多田家以外の生え抜き登用で、社長職を外部招聘で埋めた例はない。創業者の多田幸正氏が築いた事業を、入社後に内部昇進した実務家へ託す承継型のトップ供給を続けてきた。
- 才津達郎氏はFY94/1995年3月期からFY12/2013年3月期まで約19年、貞方宏司氏はFY18/2019年3月期から現在まで7期超と、社長の在任は長期化する傾向にある。間に挟まる赤尾主哉氏のFY13からFY17の5期を含め、腰を据えた長期政権で経営の連続性を保つ運営になっている。
- 才津達郎氏は1973年入社後に営業部長から代表取締役へ上り、貞方宏司氏も1989年入社後に営業第二部長を経て社長に就いた昇進で、いずれも営業・店舗運営の現業ラインを出自とする。商品開発や管理部門ではなく、売り場を起点に昇格させる人事が社長選任の軸になっている。
- 貞方宏司氏はFY18の就任後、FY22/2023年3月期にCEO職を併せ持つ体制へ移行した。一方で創業家の多田直樹氏は社長を担わず取締役チェアマンとして取締役会に残り、執行トップは生え抜き、創業家は監督側という役割分担が今の系譜上の特徴である。