- 社長を務めた3氏は塚本勲氏(創業者)、塚本外茂久氏(FY06〜FY12)、門良一氏(FY13〜FY24現任)で、外部招聘は一人もいない。創業者が立ち上げ、後継2代はいずれも社内から昇格させる純度の高い内部承継。創業家の塚本勲氏が代表取締役会長執行役員として現在も残り、創業以来の系譜が経営トップ周辺に途切れず続いている。
- 現社長の門良一氏は1980年に加賀電子へ入社した生え抜きで、営業本部・特機事業本部を歩み、副社長を経てFY13(2014年6月)に社長へ就いた。在任は10年を超え、塚本外茂久氏の約7年(FY06〜FY12)と比べても長期。昇格元はいずれも営業・事業部門系で、財務や管理畑からの社長登用は確認できない。
- 創業者から2代目への交代では塚本姓が続き、3代目で門良一氏へ移って創業家以外へトップが渡った。とはいえ塚本勲氏が会長として、創業家の塚本剛氏が2025年6月に取締役へ就くなど、創業家は所有・関与の双方で経営に残存。トップ職の系譜は創業家から離れたが、創業家の影響が消えたわけではない構図である。
- 社長を担った人物の出身領域は営業・事業畑に偏り、研究開発や財務出身からの登用は見られない。部品の現金前払い仕入れで始まった商社の出自どおり、営業の現場で実績を積んだ人材が経営トップへ上がる育成経路がうかがえる。