リゾートトラスト の歴史

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創業 1973年
創業者 伊藤與朗
創業地 愛知県名古屋市
創業
1973年4月、伊藤與朗氏が名古屋市中区に宝塚エンタープライズ株式会社を設立した。不動産業の宝塚不動産を出自とする会社で、1974年12月には都市型の分譲マンション『ヴィア白川』と、岐阜県高鷲村に第1号の会員制リゾートホテル『サンメンバーズひるがの』を同時に開いた。土地取得と建設の初期投資を会員権の前受金で先に回収する構造は、ここで定まった。ただし創業はオイルショック直前の好景気の只中で、ほぼ完売していた分譲マンションはその後3〜4割が解約に回り、会員制に頼らざるを得なくなった。
決断
会員から代金を先に受け取る仕組みを、載せる資産だけ替えて繰り返してきた。1986年に商号をリゾートトラストへ改め、翌1987年の『エクシブ鳥羽』では1室を14人で分け合うタイムシェア方式を導入し、予約が取れないという不満を商品設計で解いた。1992年にはハイメディックを設立して同じ前受をがん検診へ、2010年にはトラストガーデンを取得して高級有料老人ホームへ移す。2022年には一般向けホテル「ホテルトラスティ」を譲渡した。日々の稼働に売上を委ねる資産を外し、会員基盤の上に立つ商売へ寄せた。
現況
会員権・ホテルレストラン・メディカルの3事業が、同じ会員基盤を分け合う構造である。2026年3月期の連結売上高は2,630億円、営業利益291億円。内訳はホテルレストラン1,109億円、会員権955億円、メディカル558億円で、規模ではホテルレストランが最も大きい。だがセグメント利益は会員権事業の255億円が3事業合計の6割超を占める。施設は泊めるための資産であると同時に売るための商品でもあり、1974年に始めた前受金による回収が、現在も利益の出どころになっている。
競合
バブル期に広がった余暇産業のなかで、会員制の商法を捨てずに残った数少ない一社である。近鉄は1990年に600億円を投じて志摩スペイン村の建設を決めたが、2002年に建物を全額評価減した。大和ハウスは会員制を掲げてホテルを量産したものの会員の宿泊は2割程度にとどまり、2022年にリゾートホテル事業ごと手放した。東急不動産も2021年に、ゴルフ場やスキー場を一斉に手放した。会員権で投資を先に回収する仕組みが需要の波に耐えた一方、稼働に依存する一般向けホテルでは2021年3月期に220億円の減損を出し、他社と同じ弱さを見せた。
リゾートトラスト:長期業績の推移(売上高・利益率)売上高(億円純利益率(%)
2006年3月期2026年3月期

創業ストーリー 宝塚エンタープライズ・会員制リゾートホテル業態の発明 (1973年〜)

名古屋市中区での創業と会員制ビジネスへの賭け

1973年4月、名古屋市中区に宝塚エンタープライズ株式会社が設立[1]された。創業者の伊藤與朗氏(1940年生)は宝塚不動産(現宝塚コーポレーション)出身[2]で、不動産業を出発点とするキャリアを歩んできた。1974年12月、名古屋市中区に都市型ホテルスタイルの分譲マンション及び高級テナントビル『ヴィア白川』を開業する[3]と同時に、岐阜県郡上郡高鷲村(現郡上市高鷲町)に第1号の会員制リゾートホテル『サンメンバーズひるがの』[引用元]を開業した[4]。『サンメンバーズ』は同社にとって最初の会員制ホテルブランドで、ホテル利用権を会員に販売し、会員制で運営する事業モデルとなった。

  • リゾートトラスト 有価証券報告書 第33期(2006年3月期)【沿革】
    • [1]1973年4月 名古屋市中区に宝塚エンタープライズ株式会社を設立
    • [3]1974年12月 名古屋市中区に都市型ホテルスタイルの分譲マンション及び高級テナントビル「ヴィア白川」を開業
    • [4]1974年12月 第1号会員制リゾートホテル「サンメンバーズひるがの」を開業(当時表記=岐阜県郡上郡高鷲村)
  • リゾートトラスト 有価証券報告書 第59期(2025年3月期)【役員の状況】
    • [2]創業者 伊藤與朗(1940年3月29日生)。宝塚不動産(現宝塚コーポレーション)出身

会員制リゾートホテル業態は、リゾート開発に必要な土地取得・建設費の初期投資を、会員からの会員権販売収入で先行的に賄うファイナンス構造を持つと整理できる。通常のホテル業はインバウンド・国内観光需要に左右されるが、会員制は会員の固定客に支えられ、収益の振れ幅が比較的小さい構造となる。リゾートトラストは創業期からこの会員制モデルに賭けた点が、後年の同社の経営構造を規定した。1981年1月に宅地建物取引業者大臣免許を取得し[5]、リゾート事業に必要な不動産業の事業基盤も整えた。

  • リゾートトラスト 有価証券報告書 第33期(2006年3月期)【沿革】
    • [5]1981年1月 宅地建物取引業者大臣免許を取得
  • リゾートトラスト 有価証券報告書 第33期(2006年3月期)【沿革】
    • [1]1973年4月 名古屋市中区に宝塚エンタープライズ株式会社を設立
    • [3]1974年12月 名古屋市中区に都市型ホテルスタイルの分譲マンション及び高級テナントビル「ヴィア白川」を開業
    • [4]1974年12月 第1号会員制リゾートホテル「サンメンバーズひるがの」を開業(当時表記=岐阜県郡上郡高鷲村)
    • [5]1981年1月 宅地建物取引業者大臣免許を取得
  • リゾートトラスト 有価証券報告書 第59期(2025年3月期)【役員の状況】
    • [2]創業者 伊藤與朗(1940年3月29日生)。宝塚不動産(現宝塚コーポレーション)出身

1986年「リゾートトラスト」への商号変更とエクシブブランド開業

1982年11月、ホテル・レストランの運営[6]を目的として子会社・株式会社サンホテルインターナショナルを設立し、リゾートトラストホテル・レストランの現業部門の運営を委託した。同年12月には経営機能強化のため東京都新宿区に東京本社を開設[7]し、名古屋本社・東京本社の二本社制となった。1983年1月に静岡県熱海市に会員制リゾートホテル[8]『リゾーピア熱海』を開業し、リゾーピアブランドを立ち上げた。

  • リゾートトラスト 有価証券報告書 第33期(2006年3月期)【沿革】
    • [6]1982年11月 ホテル・レストラン運営子会社 株式会社サンホテルインターナショナルを設立し現業部門の運営を委託
    • [7]1982年12月 東京都新宿区に東京本社を開設し二本社制
    • [8]1983年1月 静岡県熱海市に会員制リゾートホテル「リゾーピア熱海」を開業(リゾーピアブランド第1号)

1986年4月、CI(コーポレート・アイデンティティ)を確立して、宝塚エンタープライズ株式会社[9]からリゾートトラスト株式会社に商号変更した。この時点で会員制リゾートホテル業態が事業の中核となっており、商号は不動産業を出自とする旧称から、会員制リゾートを掲げる新たな社名へと改められた。1987年4月、三重県鳥羽市に高級会員制リゾートホテル[10]『エクシブ(XIV)鳥羽』を開業し、エクシブブランド第1号となった。エクシブはサンメンバーズより高価格帯の会員制ホテルで、施設のグレード・サービスのクオリティを引き上げた新世代ブランドだった。1988年3月『エクシブ伊豆』、1989年4月『エクシブ白浜』、1990年7月『エクシブ軽井沢』と続けて開業し[11]、エクシブブランドの全国展開を加速させた。

  • リゾートトラスト 有価証券報告書 第33期(2006年3月期)【沿革】
    • [9]1986年4月 CIを確立し宝塚エンタープライズ→リゾートトラスト株式会社へ商号変更
    • [10]1987年4月 三重県鳥羽市に高級会員制リゾートホテル「エクシブ(XIV)鳥羽」を開業(エクシブ第1号)
    • [11]1988年3月「エクシブ伊豆」、1989年4月「エクシブ白浜」、1990年7月「エクシブ軽井沢」を開業
  • リゾートトラスト 有価証券報告書 第33期(2006年3月期)【沿革】
    • [6]1982年11月 ホテル・レストラン運営子会社 株式会社サンホテルインターナショナルを設立し現業部門の運営を委託
    • [7]1982年12月 東京都新宿区に東京本社を開設し二本社制
    • [8]1983年1月 静岡県熱海市に会員制リゾートホテル「リゾーピア熱海」を開業(リゾーピアブランド第1号)
    • [9]1986年4月 CIを確立し宝塚エンタープライズ→リゾートトラスト株式会社へ商号変更
    • [10]1987年4月 三重県鳥羽市に高級会員制リゾートホテル「エクシブ(XIV)鳥羽」を開業(エクシブ第1号)
    • [11]1988年3月「エクシブ伊豆」、1989年4月「エクシブ白浜」、1990年7月「エクシブ軽井沢」を開業

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リゾートトラストの沿革1973〜2025年における主な出来事を抜粋

時代年月社長・CEO出来事重要度
1973〜1989年宝塚エンタープライズ・会員制リゾートホテル業態の発明宝塚エンタープライズを設立
第1号の会員制リゾートホテル「サンメンバーズひるがの」を開業★★
ホテル・レストラン運営子会社、サンホテルインターナショナルを設立
会員制リゾートホテル「リゾーピア熱海」を開業
CIを確立してリゾートトラストに商号変更
高級会員制リゾートホテル「エクシブ(XIV)鳥羽」を開業★★
一般旅行業認可
1990〜2014年メディカル事業・シニアライフ事業への多角化ハイメディックを設立★★
マルチメディア事業へ参入するためワンダーネット事業を開始
日本証券業協会へ株式を店頭登録
ゴルフ事業参入のため多治見クラシックを子会社化
ジャパンクラシック・岡崎クラシック・オークモントゴルフクラブの3社を子会社化
伊藤勝康総合リゾート「グランドエクシブ初島クラブ」を開業
伊藤勝康医療施設経営コンサルの東京ミッドタウンメディスンを三井不動産と共同で設立
伊藤勝康ジョンズ・ホプキンスと業務提携
伊藤勝康「東京ミッドタウンメディカルセンター」を開設
伊藤勝康「東京ベイコート倶楽部 ホテル&スパリゾート」を開業
伊藤勝康高級有料老人ホーム運営会社トラストガーデンの経営権を取得★★
伊藤勝康サ高住・介護付老人ホームを経営するトラストグレイスの経営権を取得
伊藤勝康「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」を取得★★
2015〜2026年創業50年・Wellbeing戦略への転換伊藤勝康監査等委員会設置会社へ移行
伊藤勝康厚生の株式を取得
伏見有貴「横浜ベイコート倶楽部」が開業
伏見有貴一般向けホテル「ホテルトラスティ」6施設のスターアジアグループへの譲渡

2022年2月14日、リゾートトラストは一般向けホテル『ホテルトラスティ』6施設の譲渡を公表した。3月15日の取締役会でスターアジアグループが設けたSPCへの固定資産譲渡と、ポラリス・ホールディングス子会社への運営移管を決議し、4月28日に引き渡した。会員制ビジネスとメディカルへ経営資源を寄せる判断であった。

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★★★
伏見有貴ウェルコンパスをDeNAと合弁で設立
伏見有貴ハイメディックとトラストガーデンを合併
伏見有貴中期5ヵ年経営計画「Sustainable Connect」を開始★★
伏見有貴アドバンスト・メディカル・ケアがNoage Internationalを設立★★
出典・参考
  • リゾートトラスト 有価証券報告書 第33期(2006年3月期)【沿革】
  • リゾートトラスト 有価証券報告書 第59期(2025年3月期)【役員の状況】

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