決断
技術を渡した相手に、資本と経営を順に渡してきた。1962年、社長の小畑千秋氏は出資30%でシンガポールに合弁を設立した。技術と生産の指導は本社、販売は現地という分業のもとで華僑系の呉清亮が経営を握り、その地位はウットラム社へ引き継がれた。少数出資のため合弁がアジアで伸びても利益の大半は連結決算に入らず、本体は1991年に着手した半導体・液晶材料の事業化に失敗して1999年に最終赤字28億円を計上する。2007年にはゴー・ハップジン氏の会社が筆頭株主となり、2014年12月にアジア合弁8社を連結化して、取得原価2,970億円のうち1,488億円を段階取得に係る差益として特別利益へ計上した。連結に入らなかった半世紀の利益を取り戻す手続きが、そのまま経営権を明け渡す手続きになった。
2021年 ウットラムの完全子会社化
業績の推移2020 2021 2025 売上高(兆円) 0.8 1.0 1.8 営業利益率(%) 11.3 8.8 14.5 2018年3月 ウットラムが取締役会掌握
業績の推移2017 2018 2023 売上高(兆円) 0.6 0.6 1.4 営業利益率(%) 12.4 13.9 11.7 1962年 シンガポール合弁で再進出
業績の推移1961 1962 1967 売上高(億円) 71 85 159 純利益率(%) − − 3.7