オープンハウスグループ の歴史

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創業 1997年
創業者 荒井正昭
創業地 東京都渋谷区
創業
1997年9月、荒井正昭氏が東京都渋谷区で株式会社オープンハウスを創業し、新築一戸建住宅の売買仲介を始めた。1990年代後半は住宅金融公庫融資の縮小と地価下落が重なり、財閥系大手やハウスメーカーは採算の読めない狭小地・三角地・線路際・墓地隣接の物件を見送っていた。荒井氏は供給の細ったこの領域をあえて選び、競合の少ないまま割安に仕入れる道を取った。売り方は街頭で通行人へ声をかけて現地へ案内する源泉営業で、住み替え層の7割から8割が近隣で家を選ぶ行動を踏まえ、来店誘導型の営業所を一等地へ集中配置した。ただし仲介手数料に収益が限られる商売で、規模を拡大する余地は小さかった。
決断
大手が値をつけない土地を仕入れ、建てて売るまでを自社で行った。2001年2月、仲介専業から自社土地仕入と建物建築へ転換し、同年9月には施工会社の創建ビルドを取得して、土地仕入から設計・施工・販売までを一社で回す垂直統合を組んだ。源泉営業の販売効率と内製による原価管理が重なり、首都圏の戸建分譲で営業利益率10%を超える収益体質が生まれ、これがのちの買収の原資となった。2018年7月には273億円でホーク・ワンを買収し、準都心部で年2,000棟を建てる供給力を一度に取り込んだ。2023年8月には公開買付けで三栄建築設計を完全子会社化し、資金調達に支障の生じた同業を非公開化まで進めて引き受けた。自前の採用では追いつかない供給棟数を、他社の施工体制ごと取得することで埋めた。
現況
売上の半分は創業以来の戸建で、残る半分は買収した会社が持ち込んだ。2025年9月期の連結売上高は1兆3,364億円、営業利益1,459億円、当期純利益1,006億円である。売上は戸建関連6,713億円、プレサンスコーポレーション2,267億円、収益不動産2,184億円、マンション688億円と続き、利益も戸建関連695億円が最大である。プレサンスは近畿圏の分譲マンション、収益不動産は投資家向けの一棟販売で、首都圏の戸建とは客層が違う。2025年4月には606億円の公開買付けでプレサンスを完全子会社化し、同年9月期にはメルディアのセグメントを廃止して戸建関連へ集約した。現在は取り込んだ各社の重複を整理し、客層の違う4つの事業を持株会社が資本配分で差配する形へ改めた。
競合
戸建分譲の競争は、土地の仕入ではなく売る人数で起きている。同じ首都圏の戸建でも、6社を合併させず原価だけを統合した飯田グループホールディングスが年4万棟という規模で原価を下げるのに対し、オープンハウスグループは6,620人の従業員の多くを営業へ置き、1棟あたりの利幅で伸びた。2025年9月期の営業利益率10.9%は、棟数で競う飯田グループホールディングスの6%台を上回る。狭小地や不整形地は大手が採算を確保できないため、仕入の段階では競合がほとんど現れない。かわりに競争は買い手の獲得で起き、源泉営業と一等地の営業所という到達手段の量がそのまま差になる。買収した会社の物件も同じ営業所と源泉営業に載せられるため、供給を増やすほど1人あたりの販売効率が上がる。
オープンハウスグループ:長期業績の推移(売上高・利益率)売上高(億円純利益率(%)
2013年9月期2025年9月期

創業ストーリー 「源泉営業」と路地裏の戸建仲介で築いた創業期 (1997年〜)

渋谷の1人会社から始まった「狭小三角地」専門の戸建仲介

1997年9月、創業者の荒井正昭氏が東京都渋谷区に株式会社オープンハウスを設立[1]した。資本金は1,000万円[2]、創業時の従業員は数名で、新築一戸建住宅の売買仲介事業を中心に営業を始めた。同年10月には株式会社センチュリー21・ジャパンとフランチャイズ契約を締結し[3]、米国系仲介ブランドの加盟店として首都圏の戸建市場に参入した。1990年代後半は住宅金融公庫融資の縮小と不動産価格の下落が並行する局面で、戸建分譲市場は地場工務店と財閥系デベロッパーに二極化していた。荒井正昭社長は財閥系大手が手を出さない狭小地・三角地・線路際・墓地隣接といった『悪条件物件』を仕入れる戦略を採用し、後年『源泉営業』と呼ばれる独自の販売手法を立ち上げた[4]

  • オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
    • [1]1997年9月 荒井正昭が東京都渋谷区に株式会社オープンハウスを設立
    • [3]1997年10月 センチュリー21・ジャパンとフランチャイズ契約を締結
  • オープンハウスグループ公式IR沿革ページ
    • [2]創業時資本金1,000万円
    • [4]後年「源泉営業」と呼ばれる独自販売手法の立ち上げ

2001年2月、同社は自社新築一戸建住宅の販売を開始[5]した。それまで仲介のみで売っていた他社物件に加えて、自社で土地を仕入れ建物を建てて売る分譲事業を内製化する転換である。2001年9月には創建ビルド有限会社の全出資持分を取得し100%子会社化(2002年7月に株式会社に組織変更、2004年8月に株式会社泊ビルドに商号変更)し[6]、施工部門を自前で持つ垂直統合の足場を組んだ。2006年10月には泊ビルドを株式会社オープンハウス・ディベロップメントに商号変更し[7]、土地仕入から設計・施工・販売までの一気通貫体制を確立した。1社で土地仕入から販売まで担う事業モデルは、首都圏戸建分譲市場では珍しく、後年の高収益体質の前提となった。

  • オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
    • [5]2001年2月 自社新築一戸建住宅の販売を開始
    • [6]2001年9月 創建ビルド有限会社の全出資持分を取得し100%子会社化(2002年7月株式会社化、2004年8月泊ビルドに商号変更)
    • [7]2006年10月 泊ビルドをオープンハウス・ディベロップメントに商号変更

2007年3月には神奈川県川崎市高津区に『溝口営業センター』を開設[8]し、神奈川県での営業を開始した。同年8月にはイトーピアビジネスネット株式会社の全株式を伊藤忠商事から取得し(取得時持分67%、2010年9月に100%)、株式会社[9]アイビーネットに商号変更した。アイビーネットの取り込みにより、物件情報システムと顧客管理基盤を一段強化した。2008年10月にはオープンハウス・ディベロップメントがマンションの販売を開始し[10]、戸建分譲と並行してマンション事業の足場も組んだ。2010年9月には米国カリフォルニア州にOpen House Realty & Investments, Inc.を設立し、中国上海市に旺佳建築設計諮詢(上海)有限公司を設立[11]、海外拠点の整備も同時並行で始めた。

  • オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
    • [8]2007年3月 神奈川県川崎市高津区に溝口営業センターを開設
    • [9]2007年8月 イトーピアビジネスネット株式会社の全株式を伊藤忠商事から取得(取得時持分67%、2010年9月に100%)、アイビーネットに商号変更
    • [10]2008年10月 オープンハウス・ディベロップメントがマンションの販売を開始
    • [11]2010年9月 米国カリフォルニア州にOpen House Realty & Investments, Inc.を設立/中国上海市に旺佳建築設計諮詢(上海)有限公司を設立
  • オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
    • [1]1997年9月 荒井正昭が東京都渋谷区に株式会社オープンハウスを設立
    • [3]1997年10月 センチュリー21・ジャパンとフランチャイズ契約を締結
    • [5]2001年2月 自社新築一戸建住宅の販売を開始
    • [6]2001年9月 創建ビルド有限会社の全出資持分を取得し100%子会社化(2002年7月株式会社化、2004年8月泊ビルドに商号変更)
    • [7]2006年10月 泊ビルドをオープンハウス・ディベロップメントに商号変更
    • [8]2007年3月 神奈川県川崎市高津区に溝口営業センターを開設
    • [9]2007年8月 イトーピアビジネスネット株式会社の全株式を伊藤忠商事から取得(取得時持分67%、2010年9月に100%)、アイビーネットに商号変更
    • [10]2008年10月 オープンハウス・ディベロップメントがマンションの販売を開始
    • [11]2010年9月 米国カリフォルニア州にOpen House Realty & Investments, Inc.を設立/中国上海市に旺佳建築設計諮詢(上海)有限公司を設立
  • オープンハウスグループ公式IR沿革ページ
    • [2]創業時資本金1,000万円
    • [4]後年「源泉営業」と呼ばれる独自販売手法の立ち上げ

「源泉営業」とフランチャイズ脱却

源泉営業とは、営業担当者が街頭で通行人に声をかけ、現地案内へ誘導する飛び込み型の販売手法である。住み替え検討層の7〜8割が現居住地の近隣[12]で物件を選ぶという顧客行動を踏まえ、街角に面した立地に営業所を集中配置し、看板に物件価格を大書きするなど、来店誘導のための仕掛けを営業所運営の中核に据えた。この手法はマニュアル化されにくく、競合の財閥系大手は同じ営業スタイルを取り入れることができなかった。さらに木造在来工法を選び、規格化を進めるハウスメーカーが踏み込めない柔軟な顧客対応を売り物とすることで[13]、財閥系・ハウスメーカー系の業界既存プレイヤーが参入しないニッチを意図的に選んで事業基盤を作る方針を貫いた。

    • [12]源泉営業=街頭で通行人に声をかけ現地案内へ誘導する飛び込み型販売手法(住み替え層の7〜8割が近隣で物件選定)
    • [13]木造在来工法を選び規格化を進めるハウスメーカーが踏み込めない柔軟な顧客対応を売り物にした

2010年1月、東京都千代田区丸の内に『丸の内事務所』を開設し[14]、本社機能の一部を渋谷から丸の内へ移した。2011年10月には株式会社OHリアルエステート・マネジメント(2021年3月に株式会社オープンハウス・リアルエステートに商号変更)を東京都千代田区丸の内に設立し[15]、不動産投資管理事業の足場を組んだ。2012年9月には1997年10月の契約締結から約15[16]年続いたセンチュリー21・ジャパンとのフランチャイズ契約を解約した。フランチャイズ脱却の意図は、自社ブランド『オープンハウス』での首都圏市場攻略と、独自の源泉営業手法を全社で標準化する判断にあった。

  • オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
    • [14]2010年1月 東京都千代田区丸の内に丸の内事務所を開設
    • [15]2011年10月 OHリアルエステート・マネジメント設立(2021年3月オープンハウス・リアルエステートに商号変更)
    • [16]2012年9月 センチュリー21・ジャパンとのフランチャイズ契約を解約(1997年10月締結から約15年)

2013年1月、本店所在地を渋谷区から千代田区丸の内に正式移転した[17]。創業から15年余りで、渋谷の1人会社からスタートしたオープンハウスは、首都圏の戸建分譲市場で独自ポジションを持つ会社として東証一部上場準備に入った。2013年9月、東京証券取引所市場第一部に株式を上場[18]した。創業から16年での東証一部上場は、当時の不動産業界では珍しい急成長軌道で、上場時のFY13連結売上高は970億円、経常利益92億円、親会社株主当期純利益57億円であった。『源泉営業』と『狭小三角地』という業界ニッチを戦略的に選び続けた荒井正昭社長の経営判断が、上場までの16年で業績として示された。

  • オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
    • [17]2013年1月 本店所在地を渋谷区から千代田区丸の内に移転
    • [18]2013年9月 東京証券取引所市場第一部に株式を上場(創業から16年)
    • [12]源泉営業=街頭で通行人に声をかけ現地案内へ誘導する飛び込み型販売手法(住み替え層の7〜8割が近隣で物件選定)
    • [13]木造在来工法を選び規格化を進めるハウスメーカーが踏み込めない柔軟な顧客対応を売り物にした
  • オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
    • [14]2010年1月 東京都千代田区丸の内に丸の内事務所を開設
    • [15]2011年10月 OHリアルエステート・マネジメント設立(2021年3月オープンハウス・リアルエステートに商号変更)
    • [16]2012年9月 センチュリー21・ジャパンとのフランチャイズ契約を解約(1997年10月締結から約15年)
    • [17]2013年1月 本店所在地を渋谷区から千代田区丸の内に移転
    • [18]2013年9月 東京証券取引所市場第一部に株式を上場(創業から16年)

上場初年度から一貫した毎期増収増益

2013年9月の上場以降、オープンハウスは毎期増収増益を継続した。FY13連結売上高970億円から、FY14は1,121億円、FY15は1,793億円、FY16は2,472億円、FY17は3,047億円と、4年で売上を3.1倍に拡大した。経常利益も同期間に92億円から361億円へ約3.92倍に拡大した。源泉営業による戸建仲介の販売効率と、自社施工子会社による原価管理の両輪が、上場後の急成長を支えた。荒井正昭社長は上場直後の2014年から建売年販を3〜4倍に引き上げる構想を公にし[19]、戸建分譲の量的拡大を経営目標に据えた。販売チャネルの効率と原価競争力を組み合わせ、首都圏戸建市場でのシェア取りを次の成長軸に置いた。

2015年1月、株式会社アサカワホームの株式を取得し100%子会社化した[20]。アサカワホームは茨城県つくば市に本社を置く木造戸建分譲会社で、関東圏の郊外戸建市場で実績を持つ会社である。買収によりオープンハウスは関東圏の戸建供給戸数を一段拡大した。2016年10月にはアサカワホームを株式会社オープンハウス・アーキテクトに商号変更し[21]、グループのブランド統一を進めた。FY15のオープンハウス・アーキテクト(旧アサカワホーム)セグメント売上高は213億円で、買収直後の業績寄与が即座に数字に表れた。同年7月には1株を2株に分割し[22]、流通株数の拡大と個人投資家層の取り込みを進めた。

  • オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
    • [20]2015年1月 アサカワホームの株式を取得し100%子会社化
    • [21]2016年10月 アサカワホームをオープンハウス・アーキテクトに商号変更
  • オープンハウスグループ 有価証券報告書
    • [22]2015年7月 1株を2株に分割

2015年9月にはマンション事業セグメント売上高201億円・利益32億円、収益不動産事業セグメント売上高417億円・利益68億円と、戸建以外の事業も二桁の利益率で稼ぐ構造が定着した。戸建関連事業セグメントが売上高916億円・利益83億円と最大の収益源を維持しつつ、マンション・収益不動産・仲介の4セグメント体制が確立した。事業の多角化と垂直統合の組み合わせで、上場後5年で売上規模を3倍に拡大する成長軌道が定着した。FY15の親会社株主当期純利益は126億円で、上場時の57億円の2.2倍に達した。

    • [19]荒井社長が2014年に建売年販を3〜4倍に引き上げる構想を公にした
  • オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
    • [20]2015年1月 アサカワホームの株式を取得し100%子会社化
    • [21]2016年10月 アサカワホームをオープンハウス・アーキテクトに商号変更
  • オープンハウスグループ 有価証券報告書
    • [22]2015年7月 1株を2株に分割

273億円のホーク・ワン買収と中期経営計画「Hop Step 5000」

2018年7月、オープンハウスは株式会社ホーク・ワン[23]の株式を取得して子会社化した(同年8月の取得分を含む議決権所有割合69.7%)。ホーク・ワンは首都圏の戸建分譲会社で、年間2,000戸超の供給力を持つ。買収額は273億円で、同社にとって過去最大[24]のM&A案件である。同年10月には株式交換により100%子会社化し[25]、グループ内に統合した。買収後のFY18戸建関連事業セグメント売上高は2,185億円、利益262億円で、ホーク・ワンの寄与が即年度の業績拡大に直結した。

  • オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
    • [23]2018年7月 ホーク・ワンの株式を取得し子会社化(2018年8月取得分含む議決権所有割合69.7%)
    • [25]2018年10月 株式交換によりホーク・ワンを100%子会社化
  • オープンハウスグループ 決算説明会 第22期(2018年9月期)
    • [24]ホーク・ワン買収額273億円(過去最大のM&A)

2018年11月、中期経営計画『Hop Step 5000(更新)』[引用元]を発表した。2018年10月から2020年9月までの2年計画で、売上高5,000億円・営業利益600億円を目標に設定した[26]。Hop Step 5000は前年に発表した同名計画を上方修正した形で、ホーク・ワン買収の業績寄与を反映した上方目標である。同年7月にはホーク・ワン買収契約を締結し、9月の決算期末をまたいで業績への寄与を取り込む流れを作った。2019年10月1日付では1株を2株に分割し[27]、流動性を高める施策も並行して実施した。

  • オープンハウスグループ 決算説明会 第22期(2018年9月期)
    • [26]中期経営計画「Hop Step 5000(更新)」目標=売上5,000億円・営業利益600億円(2018年10月〜2020年9月)
  • オープンハウスグループ 有価証券報告書
    • [27]2019年10月1日付で1株を2株に分割

FY19の連結業績は売上高5,403億円・営業利益577億円・経常利益549億円・親会社株主当期純利益394億円で、Hop Step 5000の売上目標5,000億円を1年前倒しで達成した。FY20も売上高5,759億円・営業利益621億円・経常利益773億円・親会社株主当期純利益594億円と、コロナ禍下にあっても増収増益を継続した。コロナ期の住宅需要は減少どころか、テレワーク普及で郊外戸建の需要が増加し、オープンハウスの首都圏戸建分譲の販売は拡大した。FY20には9期連続過去最高売上・営業利益を更新[28]した。

  • オープンハウスグループ 有価証券報告書
    • [28]FY20で9期連続過去最高売上・営業利益を更新
  • オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
    • [23]2018年7月 ホーク・ワンの株式を取得し子会社化(2018年8月取得分含む議決権所有割合69.7%)
    • [25]2018年10月 株式交換によりホーク・ワンを100%子会社化
  • オープンハウスグループ 決算説明会 第22期(2018年9月期)
    • [24]ホーク・ワン買収額273億円(過去最大のM&A)
    • [26]中期経営計画「Hop Step 5000(更新)」目標=売上5,000億円・営業利益600億円(2018年10月〜2020年9月)
  • オープンハウスグループ 有価証券報告書
    • [27]2019年10月1日付で1株を2株に分割
    • [28]FY20で9期連続過去最高売上・営業利益を更新

プレサンス出資から連結子会社化への二段階M&A

2020年5月、オープンハウスは株式会社プレサンスコーポレーションの株式を取得し持分法適用関連会社化した(議決権所有割合[29]31.9%)。プレサンスは大阪市中央区を本拠とする西日本の中堅マンション分譲会社で、近畿圏のワンルームマンション市場で首位の供給戸数を持つ。同社の山岸忍社長(当時)が2019年12月にプレサンス絡みの背任事件で逮捕され(後に2023年に無罪確定)、株主構成が動揺するなかでオープンハウスが筆頭株主として持分を取得した。荒井正昭社長は西日本の大都市圏マンション事業への参入を、プレサンスの経営資源獲得で実現する選択をした。

  • オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
    • [29]2020年5月 プレサンスコーポレーションの株式を取得し持分法適用関連会社化(議決権所有割合31.9%)

2021年1月、プレサンス株を追加取得し連結子会社化[30]した(議決権所有割合64.45%)。連結子会社化に伴い、プレサンス株式取得時の負ののれん(持分法投資利益)177億円が会計上計上された[31]。プレサンスの主力地盤は近畿圏で、オープンハウスは初めて首都圏外の大都市圏で戸建以外の事業基盤を持つ。FY21の連結業績は売上高8,105億円・営業利益1,011億円・経常利益976億円・親会社株主当期純利益696億円で、プレサンス連結化9か月分の業績寄与が加わって売上が前期比41%増となった。プレサンスセグメントの売上高は1,493億円・利益165億円で、連結子会社化直後から二桁の利益貢献を始めた。

  • オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
    • [30]2021年1月 プレサンス株を追加取得し連結子会社化(議決権所有割合64.45%)
  • オープンハウスグループ 有価証券報告書
    • [31]プレサンス連結子会社化に伴う負ののれん(持分法投資利益)177億円を計上
  • オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
    • [29]2020年5月 プレサンスコーポレーションの株式を取得し持分法適用関連会社化(議決権所有割合31.9%)
    • [30]2021年1月 プレサンス株を追加取得し連結子会社化(議決権所有割合64.45%)
  • オープンハウスグループ 有価証券報告書
    • [31]プレサンス連結子会社化に伴う負ののれん(持分法投資利益)177億円を計上

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オープンハウスグループの沿革1997〜2025年における主な出来事を抜粋

時代年月社長・CEO出来事重要度
1997〜2013年「源泉営業」と路地裏の戸建仲介で築いた創業期荒井正昭オープンハウスを創業し新築一戸建住宅の売買仲介事業に参入★★
荒井正昭センチュリー21・ジャパンとフランチャイズ契約を締結
荒井正昭仲介専業から自社土地仕入・建物建築への転換

2001年2月、創業3年半のオープンハウスが自社新築一戸建住宅の販売を始め、同年9月には施工会社の創建ビルド有限会社を100%子会社化した。仲介手数料を得る商売から、土地を仕入れて建物を建て自社で売る戸建分譲へ事業の中身を入れ替えた経営判断である。

詳細を読む
★★★
荒井正昭創建ビルドの全出資持分を取得し100%子会社化
荒井正昭泊ビルドをオープンハウス・ディベロップメントに商号変更
荒井正昭溝口営業センターを開設し神奈川県での営業を開始
荒井正昭イトーピアビジネスネットの全株式を伊藤忠商事より購入し子会社化
荒井正昭オープンハウス・ディベロップメントがマンションの販売開始★★
荒井正昭アイビーネットの持分を追加取得し100%子会社化
荒井正昭Open House Realty & Investments, Inc.を設立★★
荒井正昭センチュリー21・ジャパンとのフランチャイズ契約を解約
荒井正昭東京証券取引所市場第一部に株式を上場
2013〜2021年アサカワ・ホークワン買収を経た売上1兆円達成荒井正昭アサカワホームの株式を取得し100%子会社化
荒井正昭栄営業センターを開設し愛知県での営業を開始
荒井正昭浦和営業センターを開設し埼玉県での営業を開始
荒井正昭273億円でホーク・ワンを買収し戸建供給力を一段拡大

2018年7月31日、オープンハウスは取締役会でホーク・ワンの株式取得と簡易株式交換による完全子会社化を決議した。買収額は273億円で、当時の同社にとって過去最大のM&Aとなった。

詳細を読む
★★★
荒井正昭ホーク・ワンを株式交換により100%子会社化★★
荒井正昭天神営業センターを開設し福岡県での営業を開始
荒井正昭プレサンスコーポレーションの株式31.9%を取得し持分法適用関連会社に
荒井正昭プレサンスコーポレーションを子会社化★★
2021〜2025年売上1兆円突破とHD化を経た福岡社長への交代荒井正昭オープンハウスグループに商号変更
荒井正昭公開買付けで三栄建築設計を取得し完全子会社化

2023年8月16日、オープンハウスグループは三栄建築設計の全株式を取得して完全子会社とするため、1株2,025円の公開買付けを始めると決議した。買付代金は約429億円で、9月28日に成立し、10月5日付で発行済株式の約93%を取得した。

詳細を読む
★★★
荒井正昭三栄建築設計を完全子会社化★★
荒井正昭三栄建築設計をメルディアに商号変更
荒井正昭プレサンスコーポレーションを完全子会社化
出典・参考

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