1987年の商号統一と2005年の分社は、方向としては逆に見える。ただ、統一したのは対外的な名であり、分けたのは事業ごとの収益責任であった。地主や入居者から見た窓口は"スターツ"のまま、社内では建設・仲介・分譲・法人がそれぞれの損益を持つ——2005年の設計が狙ったのは、この二つを両立させることであったのだろう。すでに2003年から地域別の分社が動いていた点を踏まえれば、持株会社化は突然の転換というより、進んでいた分社の整理にあたる。
持株会社の体制がそのまま成果を生んだと言い切ることは難しい。2006年3月期から2025年3月期にかけて連結売上高は約2.6倍になったが、その大半は賃貸住宅の施工と管理という創業以来の事業が担っており、体制の変更と業績の伸びを直接結ぶ材料は乏しい。むしろ問われるのは、事業の数が増え続けるグループで、どの単位に責任を置くかを繰り返し決め直せるかどうかであろう。名を一つに保ちながら中身を組み替えるやり方が、次の再編でどこまで通用するかは、なお開かれた問いとして残る。