決断
縮む国内で稼いだ現金を、伸びる海外の規模へ振り向け続けてきた会社である。成人男性の喫煙率が1993年に60%を割り国内の頭打ちが見えると、1999年に米RJRナビスコの米国外たばこ事業を77億9,000万ドルで買収し、海外の販売本数を約10倍へ広げた。その一方で国内では、好業績のさなかの2003年に4,000人の希望退職と工場閉鎖に踏み切り、稼げるうちに固定費を軽くして次の投資余力を作った。2007年には取得原価約1兆7,200億円で英ギャラハーを買収し、欧州とロシアの収益源を加えた。国内の固定費を削減して海外を買う順序は現在も変わらず、2024年には米国4位のベクター・グループを約3,780億円で取得している。
2025年5月 鳥居薬品を塩野義へ譲渡
2018年6月 プルームで加熱式参入
業績の推移2017 2018 2023 売上高(兆円) 2.1 2.2 2.8 営業利益率(%) 26.2 25.5 23.7 2015年9月 ナチュラル・アメリカン・スピリット買収
2007年 英ギャラハーの買収
のれんと無形資産2007 2008 2013 のれん(億円) 3,607 21,069 13,165 のれん以外の無形固定資産(億円) 1,822 6,525 3,488 2003年8月 国内工場の一斉閉鎖
国内工場の一斉閉鎖喫煙率の低下と増税で構造的に縮む国内たばこ市場に対し、専売公社時代から抱えた過剰な生産体制を工場閉鎖と希望退職で圧縮した国内構造改革同じ経営論点に直面した企業 | 構造改革・リストラ業績の推移2002 2003 2008 売上高(兆円) 4.5 4.5 6.4 純利益率(%) 0.8 1.7 3.7 1999年3月 RJRナビスコ事業の買収
RJRナビスコ事業の買収国内市場の縮小と喫煙率の低下を前にして、専売の遺産に安住せず77億9,000万ドルを投じてRJRナビスコの米国外たばこ事業を取得し、国内事業者から世界規模のメーカーへ転じた買収。以後の海外M&A依存モデルの始まりとなった同じ経営論点に直面した企業 | M&A・買収業績の推移1998 1999 2004 売上高(兆円) 3.6 3.9 4.6 純利益率(%) 1.6 1.9 -0.2 1985年4月 専売公社の株式会社化