- 確認できる範囲の社長は、中垣喜彦氏(FY00〜FY07)、北村雅良氏(FY08〜FY14)、渡部肇史氏(FY15〜FY21)、菅野等氏(FY22〜現任)の4名。いずれも電源開発の生え抜きで、外部招聘の社長は見当たらない。1952年に政府出資の特殊会社として発足し2004年に完全民営化へ至った経緯をもちながら、社長は一貫して社内昇格で供給され続けている。
- 各社長の在任は中垣氏が8年度、北村氏と渡部氏が各7年度におよび、おおむね7〜8年で次代へ引き継ぐ運びが続く。北村氏は2009年に社長就任後、2016年から代表取締役会長として現任を続け、渡部氏も2023年に会長へ移った。社長を退いた後に会長として残る承継が、近年の型となっている。
- 昇進元をたどると、北村氏は企画部長から、渡部氏は経営企画部長から、菅野氏は設備企画・経営企画を経て社長へ至っており、企画・経営企画系統からの登用が重なる。回収に十年単位を要する電源投資の意思決定を担う会社として、計画立案部門を出自にもつ社長が中核を担う系譜である。
- 創業家による世襲はなく、政府と9電力の出資で生まれた国策会社という出自が承継の前提にある。2004年の上場と政府保有株の全量売却を境に経営の自律性は高まったものの、トップ人事の純度は社内昇格で保たれており、民営化が社長供給の経路を断ち切る転機とはなっていない。