2003年8月、コニカはミノルタと株式交換により経営統合[1]し、商号をコニカミノルタホールディングス株式会社へ変更した。統合後の2003年10月には、両社が有していた全事業を6事業会社・2共通機能会社へ再編し[2]、情報機器とフォトイメージングの国内・米国・ドイツの販売子会社[3]を順次1本にまとめ、情報機器の中国生産子会社も合併させている。旧コニカが高速デジタル複写機、旧ミノルタがカラーレーザープリンターを持ち、重なる販路と製品系列をどちらかへ寄せる作業が統合初年度の中心にあった。
統合の効果は、まず規模に現れた。連結売上高は2003年3月期の5,590億円から、統合が通期で寄与した2005年3月期には1兆674億円へ拡大している[4]。2003年9月には本社事務所を東京丸の内へ移転し、2004[5]年4月にはフォトイメージング子会社をカメラ子会社と統合している。2004年12月には中国無錫に情報機器生産子会社[6]Konica Minolta Business Technologies (WUXI)を設立し、生産面でも集約を進めた。
統合に先立ち、コニカは持株会社化と委員会等設置会社への移行[7]を済ませていた。新会社はその機関設計を引き継ぎ、監査・指名・報酬の3委員会をいずれも社外取締役が過半数を占め、委員長も社外が務める形で運営している。
岩居文雄社長はこの機関設計について、{q1}と語っている(週刊東洋経済 2005/3/5)。掲げた人事理念は{q2}で、両社のいいとこ取りを避ける方針を明示している。
2006年1月、コニカミノルタホールディングスはカメラ事業およびフォト事業からの撤退を発表した[8]。カメラ事業は旧ミノルタの祖業に、フォト事業は旧コニカの主力事業にあたり、両社の祖業を同時に畳む決定であった。一眼レフ(αシリーズ)の資産はソニーへ売却し[9]、ミニラボなどは事業終了とした。カメラ事業は2006年3月、フォト事業は2007年9月で終了している。
事業撤退で2,243名の人員削減を実施し、生産設備の減損286億円・販売拠点の整理費用等597億円・人員合理化費用171億円を含む合計1,054[10]億円を特別損失として計上した。この結果、2006年3月期は最終赤字▲543億円に転落している[11]。同時期の2005年1月にはコニカミノルタIJ株式会社を設立[12]してインクジェットヘッド事業を立ち上げ、2005年10月には米Konica Minolta Graphic Imaging USAが印刷用プレートメーカーAmerican Litho Inc.を買収しており、祖業の撤退と非情報機器領域の強化とが並行して進んだ。
祖業を畳んだ翌期、2007年3月期の連結営業利益は1,040億円となり[13]、中期経営計画の目標数値を1年前倒しで達成した。2006年4月には、ミノルタ最後の社長だった太田義勝氏がコニカミノルタホールディングス社長に就いている。2007年4月には医療事業の国内販社と技術サービス子会社を統合[14]してコニカミノルタヘルスケアを発足させ、複合機を中心とする情報機器と、光学部品・機能材料の2本立てで会社を組み直した。
海外の事務機販売網はさらに広げた。2008年6月、米Konica Minolta Business Solutions U.S.A.が米Danka Office Imaging Companyを買収し[15]、北米の販売網を厚くしている。2008年3月期の連結営業利益は1,196億円と統合後の最高[16]となった。
2008年秋の金融危機で需要は反転した。2009年3月期の連結売上高は9,478億円、営業利益は562[17]億円と前期からほぼ半減し、2010年3月期には売上高8,044億円・営業利益439億円まで下がっている。当期純利益も2009年3月期151億円、2010年3月期169億円と[18]、2008年3月期の688億円から4分の1以下に落ち込んだ。オフィスの複写機需要が世界的に落ち込む一方、統合で広げた販売網の固定費は残っている。2009年4月、社長は太田義勝氏から松﨑正年氏へ交代し[19]、執行体制を入れ替えた。
その後は、持株会社の下に分けた機能を戻す作業が続いた。2010年10月には印刷関連事業をコニカミノルタエムジー[20]からコニカミノルタビジネステクノロジーズへ移管し、国内販社も統合している。2012年4月にはグループ内の組織再編で新機能材料・光学・センシング事業の所管を再整理した[21]。2013年4月、グループ会社7社を吸収合併して純粋持株会社から事業会社へ移行し[22]、商号をコニカミノルタ株式会社へ変更している。統合のために設けた持株会社は、10年で役目を終えた。事業会社へ移った2013年3月期の連結売上高は8,130億円・営業利益406億円で[23]、統合発表時に2005年度の目標として掲げた売上高1兆3,000億円・営業利益1,500億円には届いていない。
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|---|---|---|---|---|
| 2003〜2007年持株会社を先に作って迎えた統合と、祖業2つの同時清算 | 岩居文雄 | ミノルタとの株式交換による経営統合と、持株会社コニカミノルタホールディングスの設立 2003年1月7日、精密業界大手のコニカとミノルタが持株会社方式による経営統合を発表し、同年8月に株式交換で統合してコニカミノルタホールディングスが発足した。上場精密会社で4位の1兆円企業となり、精密業界で両社が自ら仕掛けた初の統合であった。 詳細を読む | ★★★ | |
| 岩居文雄 | 統合後の全事業を6事業会社・2共通機能会社に再編、グローバル販売子会社も統合 | ★ | ||
| 岩居文雄 | FY05に最終赤字▲543億円に転落 | ★ | ||
| 岩居文雄 | カメラ事業から撤退 | ★★ | ||
| 太田義勝 | フォト事業から撤退 | ★★ | ||
| 2007〜2013年情報機器一本足への収斂とリーマン後の再建 | 太田義勝 | Konica Minolta Business Solutions USAが米Danka Office Imaging Companyを買収 | ★★ | |
| 松﨑正年 | 社長交代:太田義勝→松﨑正年 | ★ | ||
| 松﨑正年 | 印刷関連事業をエムジーからビジネステクノロジーズへ移管、国内販社を統合 | ★ | ||
| 松﨑正年 | グループ内組織再編を実施し新機能材料・光学・センシング事業の所管を再整理 | ★ | ||
| 松﨑正年 | グループ会社7社を吸収合併、純粋持株会社から事業会社に移行しコニカミノルタへ | ★ | ||
| 2014〜2025年多角化M&A戦略の挫折と1,031億円減損の顕在化 | 山名昌衛 | 社長交代:松﨑正年→山名昌衛 | ★ | |
| 山名昌衛 | ヘルスケア国内販社が情報機器国内販社を吸収合併しコニカミノルタジャパンに | ★ | ||
| 山名昌衛 | 山名昌衛氏が社長兼CEOに就任 | ★ | ||
| 山名昌衛 | CEO役職を新設 | ★ | ||
| 山名昌衛 | 米アンブリー・ジェネティクスの巨額買収によるがん遺伝子診断への本格進出 2017年7月6日、コニカミノルタが、北米で遺伝子診断事業を営む米アンブリー・ジェネティクス(AG社)を産業革新機構と共同で買収すると発表した経営判断。基本額8億米ドル(約880億円)に業績連動のアーンアウトを含め、買収額は上限10億米ドルにのぼった。山名昌衛社長が主導し、がん遺伝子診断を軸に個別化医療(プレシジョンメディシン)へ本格進出する狙いであった。 詳細を読む | ★★★ | ||
| 山名昌衛 | FY18ピーク後、FY19に営業利益が急減(82億円) | ★ | ||
| 山名昌衛 | FY20に営業損失▲163億円・当期純損失▲152億円と本格的な赤字に | ★ | ||
| 大幸利充 | 社長交代:山名昌衛→大幸利充(代表執行役社長兼CEO) | ★ | ||
| 大幸利充 | FY22は売上1兆1304億円に回復するも当期純損失▲1031億円 | ★★ | ||
| 大幸利充 | 中期経営計画(FY23-FY25)を策定し「事業の選択と集中」を掲げる | ★ | ||
| 大幸利充 | 富士フイルムビジネスイノベーションとトナー業務提携契約を締結 | ★ | ||
| 大幸利充 | Ambry Genetics社の全株式譲渡が完了 | ★★ | ||
| 大幸利充 | グローバル構造改革を完遂、24年3月末から人員約5,200人減少 | ★★ |
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事実根拠:出所(コニカミノルタ)