筆者の見解
どこまでが経営改革の成果か
この構造改革の核心は、赤字による差し迫った危機対応ではなく、新宿という立地に安住してきた経営体質そのものへ、スーパー出身の経営者が外から切り込んだ点にある。
もっとも、改革が定着した決め手は経営トップの号令だけではなかったとも思える。紳士服の竹口英勝部長や婦人服バイヤーの小幡由紀氏のように、現場の担当者がデータを読み解き、仕入れ・品ぞろえの裁量を自ら引き受けたことが、90年代の掛け声を2000年代の実務へつないだ面は大きい。ターミナル立地という強みに頼れなくなった百貨店が、次にどこで稼ぐかという問いは、新宿再開発が進む今日の京王グループにも形を変えて残っている。
Yutaka Sugiura, 2026年7月