ワールド ファストファッション時代の500店閉鎖 大規模な構造改革による店舗網の縮小と、不採算ブランドの廃止
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筆者の見解
筆者の見解
売上を追うのをやめる、という選択
この判断の核心は、財務が破綻に瀕したための緊急避難ではなく、売上を積み上げること自体を目的にしてきた経営のかたちへ、外から来た経営者が正面から手を入れた点にある。多くのブランドと店舗を抱えて規模を競う戦い方は、ファストファッションが台頭するなかで利益を細らせていた。痛みを伴う縮小へ踏み込めた背景には、創業家の系譜を離れた社長だからこそ、過去の拡大路線への遠慮が薄かったという事情もうかがえる。
もっとも、店とブランドを閉じることは、それまで積み上げてきた顧客や売り場を手放すことでもある。縮小がそのまま次の成長を約束するわけではなく、身軽になった本体をどの事業で伸ばすかは、なお残された問いであった。ワールドはこののち、持株会社体制への移行や、デジタル・投資といった新しい事業領域への展開へ動いていく。規模の大きさではなく、利益を生む事業をどう選ぶか——上山健二社長の構造改革は、アパレル大手が百貨店モデルの退潮に直面した2010年代半ばに、その問いを経営の中心へ引き戻した判断として位置づけられる。
Yutaka Sugiura, 2026年7月
業績の推移
同じ問いに直面した会社
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参考文献
- ワールド 有価証券報告書(2016年3月期・連結IFRS)
- ワールド 有価証券報告書【沿革】