ワールド上山健二の500店閉鎖:大規模な構造改革による店舗網の縮小と、不採算ブランドの廃止
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- 背景
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ユニクロやZARAなどファストファッションの台頭で、約40ブランドを抱える中価格帯のSPAは上下から挟まれ、2015年3月期の連結営業利益は前期比43.4%減の52億円へ沈んだ。2005年のMBOに伴う有利子負債も財務の重しとなるなか、外部から再生請負人と評された上山健二氏が招かれた。
- 含意
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売上を積み上げるより固定費を落とすことを優先した判断は、定価販売率の改善と重なって収益力を回復させ、2018年9月の東証一部再上場につながった。創業家の系譜を離れた外部社長だからこそ、多ブランドの整理という痛みを伴う縮小に踏み込めたとみることができる。
売上を追うのをやめる、という選択
この判断の核心は、財務が破綻に瀕したための緊急避難ではなく、売上を積み上げること自体を目的にしてきた経営のかたちへ、外から来た経営者が正面から手を入れた点にある。多くのブランドと店舗を抱えて規模を競う戦い方は、ファストファッションが台頭するなかで利益を細らせていた。痛みを伴う縮小へ踏み込めた背景には、創業家の系譜を離れた社長だからこそ、過去の拡大路線への遠慮が薄かったという事情もうかがえる。
もっとも、店とブランドを閉じることは、それまで積み上げてきた顧客や売り場を手放すことでもある。縮小がそのまま次の成長を約束するわけではなく、身軽になった本体をどの事業で伸ばすかは、なお残された問いであった。ワールドはこののち、持株会社体制への移行や、デジタル・投資といった新しい事業領域への展開へ動いていく。規模の大きさではなく、利益を生む事業をどう選ぶか——上山健二社長の構造改革は、アパレル大手が百貨店モデルの退潮に直面した2010年代半ばに、その問いを経営の中心へ引き戻した判断として位置づけられる。
Yutaka Sugiura, 2026年7月
同じ問いに直面した会社
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