セグメント情報 — 事業構成の変遷 各事業の売上・営業利益・利益率の推移

セグメント売上高単位:億円
FY10-FY13ケミカル住宅医薬・医療繊維エレクトロニクス建材クリティカルケア
FY14-FY15ケミカル・繊維住宅・建材エレクトロニクスヘルスケア
FY16-FY25マテリアル住宅ヘルスケア
セグメント利益単位:億円
FY10-FY13ケミカル住宅医薬・医療繊維エレクトロニクス建材クリティカルケア
FY14-FY15ケミカル・繊維住宅・建材エレクトロニクスヘルスケア
FY16-FY25マテリアル住宅ヘルスケア
セグメント利益率単位:%
FY10-FY13ケミカル住宅医薬・医療繊維エレクトロニクス建材クリティカルケア
FY14-FY15ケミカル・繊維住宅・建材エレクトロニクスヘルスケア
FY16-FY25マテリアル住宅ヘルスケア
セグメント投下資本利益率単位:%
FY10-FY13ケミカル住宅医薬・医療繊維エレクトロニクス建材クリティカルケア
FY14-FY15ケミカル・繊維住宅・建材エレクトロニクスヘルスケア
FY16-FY25マテリアル住宅ヘルスケア

旭化成のセグメント変遷

FY04
FY05
FY06
FY07
FY08
FY09
FY10
FY11
FY12
FY13
FY14
FY15
FY16
FY17
FY18
FY19
FY20
FY21
FY22
FY23
FY24
FY25
住宅
セグメント売上高億円
4,092
4,520
4,862
5,344
6,190
6,410
6,598
7,044
6,926
8,224
8,990
9,544
10,359
10,774
セグメント利益億円
365
463
543
630
641
644
682
727
635
729
754
830
959
998
セグメント資産億円
2,653
2,935
3,047
3,516
4,552
4,833
5,237
5,515
5,686
6,358
6,726
6,094
6,881
8,003
エレクトロニクス
ケミカル
医薬・医療
繊維
建材
クリティカルケア
ヘルスケア
セグメント売上高億円
2,571
2,854
2,701
2,963
3,162
3,378
4,079
4,159
4,969
5,538
6,159
6,641
セグメント利益億円
308
362
319
395
418
435
676
522
419
485
640
835
セグメント資産億円
5,020
4,743
4,593
4,508
4,728
7,038
7,347
8,611
9,545
10,541
13,261
13,972
ケミカル・繊維
住宅・建材
マテリアル
セグメント売上高億円
9,779
10,877
11,762
10,931
9,912
12,100
13,166
12,617
13,688
13,062
セグメント利益億円
885
1,219
1,296
924
665
1,060
410
426
874
683
セグメント資産億円
12,683
13,322
14,923
14,811
15,678
17,924
17,511
17,599
18,347
18,934

旭化成のセグメント定義 セグメント区分の切り替わりごとに各事業の内容を記載

2011年3月期〜2014年3月期
単位:億円
ケミカル
  • アクリロニトリル、スチレン系樹脂、合成ゴム、機能樹脂、石油化学基礎品、エラストマーを中心とした石油化学・基礎化学品事業で、宮崎輝が1968年に山陽石油化学設立で投じた約1000億円投資以来の中核事業。連結売上の約35%を占める最大セグメント。
  • 水島コンビナートを中心とした川下までの一貫生産体制を運営し、自動車・電機・建材・パッケージ向けに供給。アクリロニトリルやエラストマーは国内シェア上位、合成ゴムは海外展開も含めグループの収益基盤を成す事業群。
住宅
  • 鉄骨・木造の戸建住宅「ヘーベルハウス」、賃貸住宅「ヘーベルメゾン」、リフォーム、不動産流通を中心とした住宅・不動産事業で、1972年の代理店廃止・直販体制移行以来の独自事業。連結売上の約25%を占めるグループ第二の柱。
  • ヘーベル(軽量気泡コンクリート)を外壁材に用いた高耐久・高耐火住宅を主力に、首都圏の高級住宅市場で安定収益を維持。建材事業(ヘーベルパワーボード)も含み、宮崎時代の住宅事業哲学を継承する自社技術系の中核。
医薬・医療
  • 医療用医薬品、人工腎臓用ダイアライザー、骨粗鬆症治療剤テリボン、関節リウマチ用テネリアを中心とした医薬・医療機器事業で、1974年の旭化成メディカル設立、1992年の東洋醸造合併で築いた事業。連結売上の約12%を構成。
  • 人工腎臓事業はベンベルグ繊維由来の中空糸技術を転用した代表事業で国内シェア上位、医薬品事業は循環器・骨疾患領域に集中。FY14の事業再編で「ヘルスケア」へ統合される母体となった。
繊維
  • ベンベルグ(キュプラ繊維)、テンセル(一部)、不織布、ポリウレタン弾性繊維「ロイカ」を中心とした繊維事業で、1929年の日本ベンベルグ絹糸設立以来の事業。連結売上の約8%を構成。
  • 2001年のレーヨン生産停止、2003年のアクリル繊維生産停止を経て、ベンベルグとロイカに集約された。米国・タイなどに生産拠点を持ち、衣料用・産業用素材としてグローバル供給。
エレクトロニクス
  • 半導体製造用フォトレジスト、Liイオン電池用セパレータ「ハイポア」、電子部品材料、磁気センサーを中心とした電子・情報材料事業で、ベンベルグ繊維技術から派生したセパレータが主力。連結売上の約12%を構成。
  • 2014年に米Polyporeを約2100億円で買収しドライ系セパレータも取得し、湿式・乾式の両方を擁するグローバル事業へ拡張する直前段階にあたる。電子部品事業も国内有数で、利益率は全社平均を上回る成長領域。
建材
  • ヘーベル(軽量気泡コンクリート)、断熱材、サイディング、設備機器を中心とした建材事業で、住宅事業から独立した。連結売上の約5%を構成。
  • ヘーベルパワーボード(建材向けALC)は商業建築・集合住宅向け外壁材として国内シェア上位。住宅事業と連動した自社内需要に加え、外販事業として独立採算性を高める運営。
クリティカルケア
  • 米ZOLL(2012年買収、約1807億円)を中核とした自動体外式除細動器(AED)、人工呼吸器、救急医療機器を中心とした事業で、FY12から独立セグメントとして開示された。連結売上の約5%を構成。
  • ZOLL買収による事業新設で、宮崎時代の自社技術からの派生による多角化とは異なり、外部の確立された事業資産を取り込む成長戦略への転換を象徴する。米国を中核に欧州・アジアへ販売網を拡張。
2015年3月期〜2016年3月期
単位:億円
ケミカル・繊維
  • アクリロニトリル、スチレン系樹脂、合成ゴム、機能樹脂、石油化学基礎品、エラストマー、ベンベルグ繊維、ロイカ(ポリウレタン弾性繊維)、不織布を束ねた素材事業で、FY10の「ケミカル」と「繊維」を統合した節目の編成。連結売上の約45%を占める最大セグメント。
  • 統合の狙いは石油化学と繊維で重複していた管理機能の整理と、原料・誘導品の事業間連携を高めることにあった。水島コンビナートを中心とした石油化学事業と、ベンベルグ繊維中心の繊維事業を一体的に運営し、FY16の「マテリアル」への統合の前段階となる過渡的編成。
住宅・建材
  • 鉄骨・木造の戸建住宅「ヘーベルハウス」、賃貸住宅「ヘーベルメゾン」、リフォーム、不動産流通、ヘーベル(軽量気泡コンクリート)、断熱材、サイディングを束ねた住宅・建材事業で、FY10の「住宅」と「建材」を統合した。連結売上の約25%を占めるグループ第二の柱。
  • ヘーベル材を中核とした戸建住宅・集合住宅・商業建築向けの一貫事業を構築し、住宅事業と建材事業の重複機能を整理。建材事業は住宅事業と連動した自社内需要に加え、外販事業として運営する位置づけ。
エレクトロニクス
  • 半導体製造用フォトレジスト、Liイオン電池用セパレータ「ハイポア」、電子部品材料、磁気センサーを中心とした電子・情報材料事業で、2014年に米Polyporeを約2100億円で買収しセパレータ事業を拡張した。連結売上の約15%を占める成長領域。
  • 湿式セパレータ(ハイポア)と乾式セパレータ(旧Polypore Celgard)の両方を擁する世界有数のセパレータ事業者として地位を確立。EV市場の成長を取り込む位置づけで、利益率は全社平均を上回る高収益事業。
ヘルスケア
  • 医療用医薬品、人工腎臓用ダイアライザー、骨粗鬆症治療剤テリボン、関節リウマチ用テネリア、米ZOLL(除細動器・人工呼吸器)を束ねた事業で、FY10の「医薬・医療」と「クリティカルケア」を統合した。連結売上の約15%を構成。
  • ZOLL買収以降の外部買収による成長路線を継続し、医療用医薬品事業と医療機器事業を一体運営する体制を整備。旭化成はFY16の独立再編に向けた事業基盤整備の過渡期にこの事業を据え、後の海外M&Aの本格化(2018年Sage、2020年Veloxis)の準備期となった。
2017年3月期〜2026年3月期
単位:億円
マテリアル
  • アクリロニトリル、スチレン系樹脂、合成ゴム、機能樹脂、石油化学基礎品、エラストマー、ベンベルグ繊維、不織布、Liイオン電池用セパレータ「ハイポア」、半導体製造用フォトレジスト、電子部品材料を束ねた素材・電子材料事業で、FY14の「ケミカル・繊維」と「エレクトロニクス」を統合した節目の編成。連結売上の約50%を占める最大セグメント。
  • 統合により素材・電子材料を「マテリアル」という一つの事業軸に束ねる事業体制が整理され、宮崎時代の8領域多角化から3軸への集約が完了した。石油化学・繊維・電子材料が一体的に運営される構図で、グループの規模・利益の中核。
住宅
  • 鉄骨・木造の戸建住宅「ヘーベルハウス」、賃貸住宅「ヘーベルメゾン」、リフォーム、不動産流通、ヘーベル(軽量気泡コンクリート)、断熱材、サイディングを束ねた住宅・建材事業で、FY14の「住宅・建材」を継承した。連結売上の約25%を占めるグループ第二の柱。
  • ヘーベル材を中核とした戸建住宅・集合住宅・商業建築向けの一貫事業を運営し、首都圏の高級住宅市場で安定収益を維持。建材事業は住宅事業と連動した自社内需要に加え、外販事業として独立採算性を高める運営を継続。
ヘルスケア
  • 医療用医薬品、人工腎臓用ダイアライザー、骨粗鬆症治療剤テリボン、関節リウマチ用テネリア、米ZOLL(除細動器・人工呼吸器)、米Sage(2018年買収、約799億円、救急向け医療機器)、米Veloxis(2020年買収、約1472億円、移植後免疫抑制剤)、米Bionova(2022年買収、約428億円、CDMO)、Calliditas(IgA腎症治療剤)を束ねた事業で、FY14の「ヘルスケア」を独立セグメントとして再構成した。連結売上の約25%を占めるグループ第三の柱。
  • 2012年のZOLLから2022年のBionovaまで約10年で約7000億円規模の海外M&Aを集中投入し、医療機器・医薬品の事業基盤を外部買収で再構築。宮崎時代の自社技術からの派生による多角化とは異なり、外部の確立された事業資産を取り込む成長戦略への転換を体現する。旭化成はマテリアル・住宅と並ぶ三本柱の一翼に据えた。