- 創業
- 1927年9月、米ビクタートーキングマシンが高率の関税を避ける国産化拠点として横浜に日本ビクター蓄音器を設立し、初代社長には米国側のB・ガードナー氏が就いた。創業家を持たない外資の現地法人として出発し、1929年に三菱合資と住友合資、1937年に東京芝浦電気、1954年に松下電器産業へと資本の主体が入れ替わった。
- 登用
- 1954年に松下電器産業と資本提携して以降、社長は親会社の意向が届く位置にあった。2001年6月に就いた寺田雅彦氏は松下電器産業と松下電子工業で31年を過ごし、2000年10月に顧問として移って半年余りで社長になっている。後を継いだ佐藤国彦氏と吉田秀俊氏はいずれも生え抜きだった。
- 任期
- 記録に残る最後の3代はいずれも短い。寺田雅彦氏の6年に対し、475億円の最終赤字を出した2008年3月期の後を受けた佐藤国彦氏は1年4か月で退き、2008年10月に吉田秀俊氏へ代わった。同じ月に上場を廃し、社長の仕事はJVCケンウッド傘下での縮小の管理へ変わった。
- 含意
- 創業家も安定した親会社も持たず、資本の主体が替わるたびに社長の出どころも動いた。VHSを主導した高野鎮雄氏は副社長どまりで、規格を制した実績が社長の座には結びついていない。主力を失った後の交代は速く、経営の主導権は最後まで資本を握る側にあったように見える。