決断
売却した事業の代金が、次の主力の買値になっている。1952年10月に磁気録音テープの生産を開始し、1966年6月にはフィリップス規格のカセットテープへ参入して自社ブランドの完成品を持った。新磁性材料アビリンなど素材の独自開発でブランドを押し上げ、1982年に磁気テープの世界シェア31.5%で首位に立つと、同年6月にはニューヨーク上場を機にグローバル電子部品メーカーへ転換した。1997年には黒字子会社シリコンシステムズを632億円で売却して磁気ヘッドへ集中投資し、その利益を元手に2005年5月、香港のリチウムポリマー電池会社ATLを約87億円で取得している。小さく取得した会社が次の大きな買収の原資を生んだことが、撤退を損失ではなく次の主力の元手に変えた。
2008年7月 独EPCOSの買収
のれんの残高2008 2009 2014 のれん(百万円) 30,020 55,198 63,891 1982年6月 グローバル部品メーカーへ転換
業績の推移1981 1982 1984 売上高(億円) 2,313 2,607 3,652 経常利益率(%) 19.8 19.4 16.8 1966年6月 フィリップスと特許契約
フィリップスと特許契約フィリップスが規格化したコンパクトカセットに1966年参入し、素材技術を生かした高品質テープで自社ブランドの世界展開へ進んだ多角化同じ経営論点に直面した企業 | 新規事業・多角化業績の推移1965 1966 1971 売上高(億円) 58 93 296 純利益率(%) 5.0 4.8 5.3 1935年12月 世界初のフェライトで創業