デクセリアルズ の歴史

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創業 2012年
母体 ソニーケミカル&インフォメーションデバイスから分社
創業地 栃木県下野市
創業
1962年3月、ソニーがプリント基板の国産化のため、東京都品川区北品川にソニーケミカル株式会社を設立した。回路基板用の接着剤付き銅箔と工業用接着剤を作り、最初の納入先は親会社のソニーだった。1963年1月に羽田工場が操業を始め、1977年12月には異方性導電膜(ACF)の製造を開始する。1987年7月に東証二部へ上場して独自の資本市場を持ったが、2000年1月に株式交換によりソニーの完全子会社となり、非公開の完全子会社へ戻った。以後の12年で反射防止フィルムと光学弾性樹脂が加わり、機能性材料3製品の製品構成が固まる。
決断
親会社の外へ出されたことが、外販で稼ぐ会社に組み替えた。2012年3月、4期連続の最終赤字を抱えたソニーが事業ポートフォリオ改革の一環でケミカルプロダクツ事業の売却を決め、同年9月に政投銀・ユニゾン主導のVGケミカルが全株式を取得し。翌2013年3月にVGケミカルが吸収合併して商号をデクセリアルズへ改めている。50年間グループ内の部材供給を担ってきた会社が、外販と収益責任を自前で負う立場に置かれた。親会社の設備投資計画に従って決まっていた生産能力と製品構成が、自社の採算で決まるようになった。
現況
利益の6割強は、スマートフォンの実装に使う電子材料が出している。2026年3月期の売上収益1,138億円は電子材料部品667億円・光学材料部品480億円で、営業利益はそれぞれ250億円・143億円だった。全社の営業利益381億円は売上収益の33.5%にあたる。異方性導電膜・反射防止フィルム・光学弾性樹脂の3製品はいずれも世界首位で、顧客の実装ラインに組み込まれると数年は仕様が替わらない。東証一部へ再上場した2015年の直前期は売上高655億円・営業利益96億円であり、11年で営業利益は4倍に伸びた。
競合
規模で上回る素材大手が同じ棚に並ばないのは、市場が小さいからである。ACFも反射防止フィルムも光学弾性樹脂も、単独では数百億円規模の市場にすぎず、総合化学メーカーが専用の生産設備と評価体制を敷いて参入する寸法に合わない。顧客ごとの実装条件へ合わせ込む工数が参入障壁として働き、連結従業員1,802名の規模のまま営業利益率33.5%を保っている。売り先も、部材を納めるだけだったかつての親会社ソニーから、スマートフォンと車載を組み立てる世界の実装工程へ入れ替わった。ただしスマートフォンの実装点数が増えなくなれば同じ条件が制約に転じるため、車載・センサー・フォトニクスへの展開が課題として残る。
デクセリアルズ:長期業績の推移(売上高・利益率)売上高(億円純利益率(%)
2015年3月期2026年3月期

設立ストーリー ソニー素材子会社としての50年 (1962年〜)

「ソニーケミカル」設立 ── 国産プリント基板の自前化

1962年3月、ソニー株式会社は東京都品川区北品川に『ソニーケミカル株式会社』を設立した[1][2]。プリント基板の国産化を目指し、回路基板用接着剤付き銅箔製品と工業用接着剤製品の製造・販売を目的とする素材子会社[3]で、ソニーが世界市場で展開するトランジスタラジオ・テレビ・テープレコーダーを支えるサプライチェーンの内製化が背景にあった。当時の日本電機産業は基礎部材の多くを輸入に依存しており、ソニーのような新興メーカーは自社で部材を作り込まないと量産と品質の両立が難しかった。素材内製化は、デバイスメーカーが世界市場へ出ていく前提条件として、グループ内に技術蓄積を起こす役割を担った。

  • 有価証券報告書
    • [1]1962年3月 ソニーがソニーケミカル株式会社を設立
    • [2]設立地は東京都品川区北品川
    • [3]事業目的はプリント基板国産化・回路基板用接着剤付き銅箔製品と工業用接着剤製品の製造販売

1963年1月に羽田工場(東京都大田区)が操業を開始し[4]、1964年4月から回路基板用接着剤付き銅箔と接着剤の製造が本格化した[5]。創業から十数年は地味な部材メーカーの域を出なかったが、1977年12月に量産化した『異方性導電膜(ACF)』[6]が、後に世界市場で支配的地位を獲得する基幹製品となる。ACFは半導体チップを基板に接続する導電性フィルムで、後のLCDモジュール・ICドライバ実装の世界標準技術となり、ソニーグループ外の電子機器メーカーにも供給される素材ビジネスへと発展した。

  • 有価証券報告書
    • [4]1963年1月 羽田工場(東京都大田区)が操業開始
    • [5]1964年4月 回路基板用接着剤付き銅箔と接着剤の製造を開始
    • [6]1977年12月 異方性導電膜(ACF)を製造開始
  • 有価証券報告書
    • [1]1962年3月 ソニーがソニーケミカル株式会社を設立
    • [2]設立地は東京都品川区北品川
    • [3]事業目的はプリント基板国産化・回路基板用接着剤付き銅箔製品と工業用接着剤製品の製造販売
    • [4]1963年1月 羽田工場(東京都大田区)が操業開始
    • [5]1964年4月 回路基板用接着剤付き銅箔と接着剤の製造を開始
    • [6]1977年12月 異方性導電膜(ACF)を製造開始

上場 ── ソニーの株式公開子会社時代

1987年7月、ソニーケミカル株式会社は東京証券取引所第二部に上場[7]した。当時のソニーグループでは、ソニーケミカル・ソニーファイナンス・SCN等の子会社が個別上場しており、グループの素材技術子会社として独自の資本市場アクセスを持つことが許された時期だった。1994年7月にはリチウムイオン電池用2次保護素子(SCP)を製造開始し[8]、二次電池の安全部品分野へも参入した。

  • 有価証券報告書
    • [7]1987年7月 東京証券取引所第二部に上場
    • [8]1994年7月 リチウムイオン電池用2次保護素子(SCP)を製造開始

しかし2000年代に入ると親会社ソニーの構造改革で子会社の上場政策が見直され、2000年1月にソニーケミカル株式会社は株式交換により株式上場を廃止、ソニーの100%完全子会社となった。[9]上場後12年で公開子会社から非公開子会社へと戻り、以後12年間にわたるソニー完全子会社時代が始まる。2002年1月に反射防止フィルム(ARF)[10]、2007年4月に光学弾性樹脂(SVR)を製造開始し[11]、ACF・ARF・SVRの3製品で機能性材料の事業基盤を完成させた。2006年7月にはソニーケミカル株式会社を存続会社としてソニー宮城株式会社を吸収合併し、社名を『ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社』へ変更[12]、情報デバイス事業を統合した。

  • 有価証券報告書
    • [9]2000年1月 株式交換によりソニーの100%完全子会社化・上場廃止
    • [10]2002年1月 反射防止フィルム(ARF)を製造開始
    • [11]2007年4月 光学弾性樹脂(SVR)を製造開始
    • [12]2006年7月 ソニーケミカルを存続会社にソニー宮城を吸収合併し社名をソニーケミカル&インフォメーションデバイスへ変更
  • 有価証券報告書
    • [7]1987年7月 東京証券取引所第二部に上場
    • [8]1994年7月 リチウムイオン電池用2次保護素子(SCP)を製造開始
    • [9]2000年1月 株式交換によりソニーの100%完全子会社化・上場廃止
    • [10]2002年1月 反射防止フィルム(ARF)を製造開始
    • [11]2007年4月 光学弾性樹脂(SVR)を製造開始
    • [12]2006年7月 ソニーケミカルを存続会社にソニー宮城を吸収合併し社名をソニーケミカル&インフォメーションデバイスへ変更

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デクセリアルズの沿革1962〜2024年における主な出来事を抜粋

時代年月社長・CEO出来事重要度
1962〜2011年ソニー素材子会社としての50年ソニーケミカルを設立
羽田工場が操業開始
回路基板用接着剤付き銅箔と接着剤の製造を開始
異方性導電膜(ACF)を製造開始★★
東京証券取引所第二部に上場
リチウムイオン電池用2次保護素子(SCP)を製造開始★★
株式交換によるソニーの完全子会社化と東証二部からの上場廃止

1999年3月、ソニーは上場子会社3社を株式交換で100%子会社にする計画を発表した。対象はソニー・ミュージックエンタテインメント、ソニーケミカル、ソニー・プレシジョン・テクノロジーの3社で、うちソニーケミカルは東京証券取引所第二部の上場企業であった。2000年1月、ソニーケミカルは株式交換によりソニーの完全子会社となり、上場を廃止した。

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★★★
反射防止フィルムを製造開始★★
ソニーケミカル&インフォメーションデバイスに商号変更
光学弾性樹脂(SVR)を製造開始
2012〜2019年PEファンド主導のカーブアウトと再上場VGケミカル設立★★
一ノ瀬隆ソニーによるケミカルプロダクツ事業の売却と、政投銀・ユニゾン主導の受け皿VGケミカルへの分離独立

2012年3月、ソニーは事業ポートフォリオ改革の一環で、ケミカルプロダクツ関連事業を日本政策投資銀行主導のファンドへ売却すると発表した。同年6月に受け皿となる持株会社VGケミカルが設立され、9月に旧ソニーケミカル&インフォメーションデバイスの全株式を取得して、素材事業はソニーから完全に分離した。翌2013年3月にVGケミカルが同社を吸収合併し、商号をデクセリアルズへ改めた。

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★★★
一ノ瀬隆デクセリアルズに商号変更
一ノ瀬隆東証一部への再上場と、PEファンド(ユニゾン・キャピタル・日本政策投資銀行)の株式売却による投資回収

2015年7月、デクセリアルズは東京証券取引所市場第一部へ株式を再上場した。2000年1月のソニーケミカルの上場廃止から15年ぶり、デクセリアルズという法人としては初めての上場であった。2012年にソニーからのカーブアウトを担った日本政策投資銀行とユニゾン・キャピタルにとって、再上場は保有株を売却する投資回収の出口となった。

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★★★
一ノ瀬隆栃木事業所で生産を開始
2019年〜新家在任中のIFRS移行と機能性材料3製品の世界シェア1位確立(2019〜現在)新家由久Dexerials Precision Componentsを設立
新家由久本社を移転
新家由久京都セミコンダクターを子会社化★★
新家由久デクセリアルズフォトニクスソリューションズが操業開始
出典・参考
  • 有価証券報告書

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