創業1962年3月にソニー株式会社がプリント基板の国産化を目的として「ソニーケミカル株式会社」を東京都品川区北品川に設立したのが事業の起源で、ソニーグループの素材技術子会社として50年にわたり運営された。1987年7月の東証2部上場、2000年1月のソニーによる完全子会社化を経て、2012年9月にソニーの事業ポートフォリオ改革で日本政策投資銀行とユニゾン・キャピタル系ファンドが組成した株式会社VGケミカルへ売却され、2013年3月の吸収合併と商号変更で現法人「デクセリアルズ株式会社」が法的に確立した。
決断異方性導電膜(ACF・1977年12月製造開始)、反射防止フィルム(ARF・2002年1月製造開始)、光学弾性樹脂(SVR・2007年4月製造開始)の3製品でいずれも世界シェア1位を獲得し、機能性材料メーカーとしての地位を築いた。2015年7月の東証1部再上場でPE主導の独立化を成功裏に完了、2019年2月就任の新家由久社長下では「バックキャスト」型の製品開発手法と1800億円の成長投資を通じて、スマートフォン中心から車載・センサー・フォトニクスへの事業領域拡大を進めている。
課題FY24(2025年3月期)は売上1,104億円・営業利益397億円・当期純利益272億円と独立後最高水準の収益性に到達したが、世界シェア1位の3製品はいずれもスマートフォン需要に依存度が高く、市場の踊り場リスクと対峙する構造を抱える。新家社長は「成長投資に最大1800億円」と5年間の集中投資を表明、車載・センサー・フォトニクスの次世代領域で同等のシェアと収益性を再現できるかが論点となる。1888名の独立企業として、機能性材料3製品の延長線と新事業のポートフォリオをどう組み立てるかが当面の経営課題である。
API for AI Agents— 静的アセットのJSONで取得可能。API実行の認証不要
| Method | Path | 概要 | デクセリアルズ(証券コード4980)のURL | API仕様書 |
|---|---|---|---|---|
| GET | /companies.json | 全社一覧 | openapi.yaml | |
| GET | /api/{stock_code}/history.json | 歴史概略 | openapi.yaml | |
| GET | /api/{stock_code}/data.json | 財務(PL/BS/CF・セグメント) | openapi.yaml | |
| GET | /api/{stock_code}/timeline.json | 沿革 | openapi.yaml | |
| GET | /api/{stock_code}/executive.json | 役員・歴代経営者 | openapi.yaml | |
| GET | /api/{stock_code}/shareholder.json | 大株主 | openapi.yaml |
歴史概略
1962年〜2011年ソニー素材子会社としての50年
「ソニーケミカル」設立 ── 国産プリント基板の自前化
1962年3月、ソニー株式会社は東京都品川区北品川に「ソニーケミカル株式会社」を設立した。プリント基板の国産化を目指し、回路基板用接着剤付き銅箔製品と工業用接着剤製品の製造・販売を目的とする素材子会社で、ソニーが世界市場で展開するトランジスタラジオ・テレビ・テープレコーダーを支えるサプライチェーンの内製化が背景にあった。当時の日本電機産業は基礎部材の多くを輸入に依存しており、ソニーのような新興メーカーは自社で部材を作り込まないと量産と品質の両立が難しかった。素材内製化は、デバイスメーカーが世界市場へ出ていく前提条件として、グループ内に技術蓄積を起こす役割を担った。
1963年1月に羽田工場(東京都大田区)が操業を開始し、1964年4月から回路基板用接着剤付き銅箔と接着剤の製造が本格化した。創業から十数年は地味な部材メーカーの域を出なかったが、1977年12月に量産化した「異方性導電膜(ACF)」が、後に世界市場で支配的地位を獲得する基幹製品となる。ACFは半導体チップを基板に接続する導電性フィルムで、後のLCDモジュール・ICドライバ実装の世界標準技術となり、ソニーグループ外の電子機器メーカーにも供給される素材ビジネスへと発展していった。
上場 ── ソニーの株式公開子会社時代
1987年7月、ソニーケミカル株式会社は東京証券取引所第二部に上場した。当時のソニーグループでは、ソニーケミカル・ソニーファイナンス・SCN等の子会社が個別上場しており、グループの素材技術子会社として独自の資本市場アクセスを持つことが許された時期だった。1994年7月にはリチウムイオン電池用2次保護素子(SCP)を製造開始し、二次電池の安全部品分野へも参入した。
しかし2000年代に入ると親会社ソニーの構造改革で子会社の上場政策が見直され、2000年1月にソニーケミカル株式会社は株式交換により株式上場を廃止、ソニーの100%完全子会社となった。上場後12年で公開子会社から非公開子会社へと戻り、以後12年間にわたるソニー完全子会社時代が始まる。2002年1月に反射防止フィルム(ARF)、2007年4月に光学弾性樹脂(SVR)を製造開始し、ACF・ARF・SVRの3製品で機能性材料の事業基盤を完成させた。2006年7月にはソニーケミカル株式会社を存続会社としてソニー宮城株式会社を吸収合併し、社名を「ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社」へ変更、情報デバイス事業を統合した。
以降は執筆中