クレディセゾンの独立は、資本を持たないことの弱さと引き換えに、提携相手を選ぶ自由を手元に残す選択であったといえる。みずほとの15年は、盟友と呼ばれながら会議ばかりで結論が出ないという不満も残したが、傘下に入っていれば得られなかった機動力を守った側面がうかがえる。量を追わず富裕層の質を磨く戦い方も、資本の論理に縛られない独立ゆえに選べたと思われる。
ただし独立それ自体が成果を約束するわけではない。カード決済の収益性が下がり続けるなか、林野宏会長CEOが描く総合生活サービスグループや新興国への展開が、独立を守った価値を数字で裏づけられるかは、なお見届ける段階にある。資本で縛らずに経済圏を編むという理念を、次の世代の経営がどう受け継ぐかも、その価値を左右する要素になるのだろう。