オリエンタルランドの設立は、鉄道会社が沿線開発の一環として構想した不動産事業が出発点であった。川崎千春のディズニーへの着想も、私鉄経営者にとっては沿線の集客力を高める手段の延長線上にあった。興味深いのは、この「不動産開発のためにまず土地を作る」という発想が、結果として東京都心から…
1977年時点のオリエンタルランドにとって、三井不動産の中止要請を受け入れることは合理的な選択肢であった。筆頭株主の京成電鉄は経営不振、ディズニー社との契約は未締結、埋立地は住宅として分譲すれば確実に回収できる。しかし高橋政知は撤退ではなく続行を選び、行政を巻き込んで反対を封じた…
テーマパーク事業における集客力の天井は、物理的なキャパシティによって規定される。1パーク体制で年間1,746万人という水準に達したTDLは、アトラクションの追加だけでは構造的な成長の限界を超えられなかった。オリエンタルランドが選んだのは、3,350億円を投じて第二パークを建設する…
テーマパーク事業の成長には2つの方向がある。入園者数を増やすか、1人あたりの消費額を増やすかである。オリエンタルランドが2011年以降に選んだのは後者であり、この転換は不可逆的であった。物理的キャパシティに上限がある以上、入園者数の成長はいずれ頭打ちになる。値上げが可能であった構…
ファンタジースプリングスへの3,200億円投資は、単独の施設開発としてはTDS開業時に次ぐ規模であるが、この投資の本質は金額そのものではなく、2076年までのライセンス契約延長とセットで行われた点にある。投資の回収を50年超の時間軸で設計するということは、通常の企業経営における投…