タケダ理研の創業は、技術者が大企業の空白地帯を突くベンチャーの原型といえる。横河電機ら先発3社が占める市場に3名で参入し、ニッチ製品の高価格販売で生存圏を確保した構図は、後のハイテクベンチャーに共通する。だが、研究開発偏重モデルはICテスタという主力事業を生む一方で、原価管理の不…
この再建劇で構造的に興味深いのは、富士通が出資者・経営指導者・最大顧客の三つの役割を同時に担った点である。通常の救済出資であれば資金注入と経営監視にとどまるが、富士通は自社の半導体事業でタケダ理研のICテスタを採用することで売上の確保まで保証した。海輪社長が発見した「原価計算が存…
富士通がアドバンテスト株から得た売却収入は合計1,429億円にのぼり、1,000億円超の売却益を確保したと推定される。病床の社長が情義で決断した救済出資が40年後に巨額のリターンを生んだが、当初は原価計算すら存在しない企業の再建という不確実性の高い案件であった。この投資回収は出資…