メルカリ の歴史

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創業 2013年
創業者 山田進太郎
創業地 東京都港区
創業
2013年2月、山田進太郎氏が東京・六本木で株式会社コウゾウを設立した。ウノウを売却したのち半年の世界一周旅行を経ての連続起業であった。2013年7月にフリマアプリ「メルカリ」を公開し、11月に社名をメルカリへ変更。従来のPCを通じたネットオークションではなく、即決型のスマホアプリとしてリリースしたことで、スマホ完結のCtoCの市場を創出することにつながった。ただし、フリマアプリではフリルが先行しており、メルカリは後発の参入だった。
決断
ユーザー獲得のための販売促進の先行投資に特色があり、大規模な資金調達力が競争優位の源泉であった。2015年6月期は売上高42億円に対し広告宣伝費41億円で、売上の97.6%を広告へ投じることでネットワーク効果の確立を最優先し、後発ながら国内でユーザー層を拡大した。2014年には米国へも進出したが、こちらは10年で累計181億円の評価損と苦戦している。2017年にはメルペイを設立して、フリマの売上金から決済・与信へと事業領域を拡大。資本投下でユーザーを拡大できた国内市場と、買えなかった米国市場の差が、メルカリにおけるグループの成長と損失の両方を生んだ。
現況
国内CtoCで先に集めた顧客IDを、メルペイの決済・あと払いへ広げた事業構造である。開示は地域別で、2025年6月期の売上高1,926億円は国内1,498億円・米国364億円と、8割弱を国内が占める。米国は10年赤字を重ね、2024年に人員を半減して国内へ回帰した。国内へ絞った結果、2022年6月期の37億円の営業赤字から2025年6月期は278億円の営業利益へ転じたが、あと払いの債権を自ら抱える運転資金の負担で営業キャッシュフローは4期続けて流出しており、利益と現金の向きは揃っていない。
競合
競争環境は熾烈である。国内では価格を競り上げるヤフオク!に対し、出品者が値を決める即決価格を選び、スマホへの集中投資で先に規模を取ってネットワーク効果を参入障壁に変えた。一方で、海外ではeBayやFacebook Marketplaceに阻まれ、国内で効いた同じ手が通じないまま10年を費やした。現在注力する決済では、楽天PayPayが先行しており、フリマの利用データを足場にした独自の立ち位置を探している。
メルカリ:長期業績の推移(売上高・利益率)売上高(億円純利益率(%)
2013年6月期2025年6月期
メルカリにおける経営の転換点(その1) Q なぜ2013年に山田進太郎氏はオークションではなくスマホ完結のフリマを選んだのか
A スマートフォンが個人の主デバイスになり始めた2013年に、PC前提のオークション型は出品や入札の手間でCtoC取引を慣れた利用者に閉じ込めていたためである。山田進太郎氏はウノウの設立・売却を経て同年2月に株式会社コウゾウを設立し、即決価格を基本に出品から決済・配送までをスマホ一台で完結させる設計を選んだ。4月には開発中のコードを廃棄してネイティブへ切り替え、7月にメルカリを投入し、個人間取引に加わっていなかった若年層・女性を取り込んだ
メルカリにおける経営の転換点(その2) Q なぜ2015年度に売上とほぼ同額の広告を投じたのか
A 買い手と売り手が互いを呼ぶCtoCのネットワーク効果が回り始める臨界点を、利用者の純増を待たず広告で先に買い切るためである。2014年3月に14.5億円を調達して5月にテレビCMを開始し、CM放映後の半年でダウンロード数は500万から700万へ伸びた。2015年度は売上42億円に対し広告宣伝費41億円、売上の97.6%を広告へ投じ、翌年度55.7%・その翌年度64%と3年間で広告宣伝費率は50%を超え続けた。後発が追いつくべき投資額を押し上げ、国内市場の先行者利得を固めた。
メルカリにおける経営の転換点(その3) Q なぜ2024年に米国流の現地サービスでなく越境取引で海外需要へ向かったのか
A 日本で急成長したスマホCtoC体験をそのまま米国へ持ち込む戦略がeBayやFacebook Marketplaceの根付いた市場で通用せず、累計約181億円規模の関係会社株式評価損を生んだ反省があるためである。2018年6月期に約103億円、2023年6月期第2四半期に約80億円を個別決算で計上したメルカリは、現地で別サービスを立ち上げる方式を改め、2024年8月に越境取引機能で台湾の買い手が日本の出品在庫を直接買える体制を整えた。国内在庫を海外需要へ回す形で国際展開を選び直し、同年3月の労働マッチング『メルカリハロ』とともに会員基盤を商品取引の外側へ広げた

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メルカリの沿革2013〜2024年における主な出来事を抜粋

時代年月社長・CEO出来事重要度
2013〜2015年創業とフリマアプリ市場の創出と事業基盤の拡充山田進太郎コウゾウを設立★★
山田進太郎スマホ前提のCtoCを「即決価格」で再定義したメルカリの創業

2013年、ウノウの設立・売却を経た山田進太郎社長が株式会社コウゾウ(後のメルカリ)を興し、スマートフォンに完全特化したフリマアプリ『メルカリ』を、価格を競り上げるオークションではなく出品者が価格を決める即決価格モデルでリリースした創業判断。

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★★★
山田進太郎社名をメルカリに変更
山田進太郎14.5億円調達とテレビCMによるマス広告先行投資

2014年、創業間もないメルカリが山田進太郎社長のもとで第三者割当増資により14.5億円を調達し、その資金を元手に、まだ手数料収入を計上していない段階で異例のテレビCMを全国に投下した先行投資。競合の本格参入前にフリマアプリの認知を一般層へ広げ、ネットワーク効果による規模の優位を先取りすることを狙った経営判断。

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★★★
山田進太郎米国事業(Mercari US)への継続投資と累計約181億円の評価損

2014年、日本で急成長したスマホ完結のフリマアプリ『メルカリ』を米国へ持ち込み、山田進太郎社長みずからサンフランシスコに長期滞在するなどして米国事業(Mercari US)を主導した経営判断。しかしeBayやFacebook Marketplaceなど既存の中古取引の慣行に阻まれ、2018年6月期に約103億円、2023年6月期第2四半期に約80億円(累計で約181億円規模)の関係会社株式評価損を計上した。

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★★★
小泉文明メルペイ設立とスマホ決済参入による「メルカリ経済圏」の構築

2017年11月、メルカリは金融・決済を担う専門子会社・株式会社メルペイを設立し、フリマで得た売上金を実店舗やネットの決済でも使えるようにする『メルカリ経済圏』の構築に踏み出した。2019年2月のスマホ決済開始を皮切りに、フリマに次ぐ第二の柱として金融・決済へ本格参入した経営判断である。

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★★★
小泉文明東京証券取引所マザーズに株式上場★★
山田進太郎NTTドコモとの業務提携を開始★★
山田進太郎国内子会社メルコインを設立
山田進太郎情報漏洩・不正決済が継続的に発生★★
山田進太郎「メルカリShops」の提供を開始
2022〜2026年フリマを土台とした決済・金融への拡張と経済圏の構築山田進太郎「メルカード」の提供を開始★★
山田進太郎「メルカリハロ」を提供開始
山田進太郎米国事業の大規模リストラと成長戦略の国内回帰

2024年6月、メルカリは赤字が続く米国事業で大規模なリストラに踏み切り、現地の人員を半数程度に縮減した。同年8月の2024年6月期決算では2027年6月期までの中期方針を示し、越境取引や金融、スキマバイト『メルカリ ハロ』を軸に成長戦略を国内へ回帰させた経営判断。

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★★★
山田進太郎「メルカリ」越境取引で台湾に進出
出典・参考
  • 株式会社コウゾウ ニュースリリース 2013年7月23日「コウゾウ、フリマアプリ「メルカリ」iPhone版をリリース」
  • メルカリ ニュースリリース 2013年12月16日「メルカリ、元ミクシィ取締役CFO小泉文明参画について」
  • メルカリ ニュースリリース 2014年3月31日「フリマアプリ「メルカリ」、14.5億円を調達し、アメリカ展開へ」
  • メルカリ ニュースリリース 2014年5月8日「フリマアプリ「メルカリ」、初のテレビCMが5月10日(土)より全国でオンエア」
  • メルカリ ニュースリリース 2014年10月9日「フリマアプリ「メルカリ」、新テレビCMの開始とリアルでのフリマ開催、ならびに資金調達のお知らせ」
  • 株式会社メルカリ 2019年6月期第3四半期 決算説明会 質疑応答の要約(IR資料)
  • メルカリ 有価証券報告書【沿革】
  • メルカリ 有価証券報告書
  • エンジニアtype 2013年7月29日「山田進太郎氏はなぜ「C2C」に注目したのか? フリマアプリ「メルカリ」で目指す世界市場開拓」
  • THE BRIDGE 2013年7月2日
  • DIAMOND SIGNAL 2023年2月1日
  • メルカリ公式Twitter(@mercari_jp)

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