キオクシアホールディングス の業績推移

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業績推移(5ヵ年):PL 有価証券報告書などの公開データに基づく長期データ

過去5ヵ年の売上高(2022年3月期〜2026年3月期)キオクシアホールディングス
単位:億円
直近の売上高23,376億円2026年3月期
過去5ヵ年の売上高利益率(2022年3月期〜2026年3月期)キオクシアホールディングス
単位:%
直近の純利益率23.7%2026年3月期

キオクシアホールディングスの長期業績(年度別データ)

キオクシアホールディングスの長期業績データ一覧
項目単位FY222022/3連結 / IFRSFY232023/3連結 / IFRSFY242024/3連結 / IFRSFY252025/3連結 / IFRSFY262026/3連結 / IFRS
売上高YoY億円15,26512,821−16.0%10,766−16.0%17,065+58.5%23,376+37.0%
営業利益YoY億円-2,5274,517+278.7%8,704+92.7%
当期純利益YoY億円1,059-1,381−230.4%-2,437−76.5%2,723+211.7%5,545+103.6%
純利益率%6.9-10.8-22.616.023.7

キオクシアホールディングスの業績推移(3ヵ年):PL・BS・CF 連結ベースの売上高・利益・財政状態・キャッシュフロー

売上高分解(原価・販管・営利)単位:億円
営業利益その他費用販管費売上原価
売上高利益率(粗利・営利など)単位:%
営業利益率粗利率純利益率
特別利益・特別損失単位:億円
営業CF単位:億円
営業CF
投資CF単位:億円
投資CF
財務CF単位:億円
財務CF
自己資本比率・現預金残高単位:%・億円
自己資本比率現預金残高
ROE(自己資本利益率)単位:%
ROE
のれん・無形固定資産単位:億円
のれん無形資産
業績データ一覧
FY23FY24FY25
2024/32025/32026/3
IFRS
連結
IFRS
連結
IFRS
連結
売上高億円10,76617,06523,376
売上原価億円12,05911,37013,247
売上総利益億円-1,2935,69410,129
販管費億円1,2881,2791,466
営業利益億円-2,5274,5178,704
経常利益億円---
当期純利益億円-2,4372,7235,545
営業利益率%-23.526.537.2
粗利率%-12.033.443.3
純利益率%-22.616.023.7
営業CF億円1,9514,7646,165
投資CF億円-2,749-1,730-2,215
財務CF億円32-3,227-961
自己資本比率%15.725.337.9
現預金残高億円1875.91679.34707.1
ROE%-54.236.939.6
のれん億円3,9543,9533,956
無形資産億円113107112

キオクシアホールディングスの財務解説 長期の PL・BS・CF から読み取れる収益構造の変化

PL──市況の深い谷から過去最高益へ、一巡したメモリの損益サイクル

連結売上高はFY21(2022年3月期)1兆5,265億円で当期純利益1,059億円の黒字だったが、FY22(2023年3月期)は1兆2,821億円へ減収し純損失1,381億円へ転落、FY23(2024年3月期)は1兆766億円まで落ち込み営業損失2,527億円・純損失2,437億円と最も深い谷を記録した。翌FY24(2025年3月期)は1兆7,065億円へ回復し営業利益4,517億円・当期純利益2,723億円へV字で戻したのち、FY25(2026年3月期)は売上高2兆3,376億円・営業利益8,704億円・当期純利益5,545億円といずれも過去最高を更新した。会計基準はIFRSで経常利益の概念を持たず、直近のあいだに売上が谷のFY23の2倍超へ膨らみ、損益は2,437億円の赤字から5,545億円の黒字へ振れきった。

損益がこれほど振れるのは、事業がNAND型フラッシュメモリとSSDの単一分野に特化し、メモリ単価のサイクルが粗利に直結するためである。FY23(2024年3月期)は売上原価1兆2,059億円が売上高1兆766億円を上回り、売上総損失1,293億円と粗利の段階で赤字に陥った。生成AI・データセンター向けNAND需要の回復が寄与したFY24(2025年3月期)は売上原価が1兆1,370億円に収まり、売上総利益5,694億円(粗利率約33%)・営業利益率約26%へ改善した。需要の増勢とメモリ単価の上昇が続いたFY25(2026年3月期)は、売上高が2兆3,376億円へ伸びる一方で売上原価は1兆3,247億円にとどまり、売上総利益1兆129億円(粗利率約43%)・営業利益率約37%へ一段と切り上がった。粗利の段階で赤字だったFY23からわずか2期で、売上総利益が1兆円を超える水準に達したことになる。

BS──のれんと有利子負債を抱える資本構造、市況回復での自己資本再建

連結貸借対照表はFY21(2022年3月期)以降が本データに整備され、FY20(2021年3月期)は提出会社単体の総資産2兆950億円・自己資本1兆1,764億円のみが取れる。連結総資産はFY21(2022年3月期)3兆683億円からFY24(2025年3月期)2兆9,197億円まで2兆円台後半で推移した後、記録的増益のFY25(2026年3月期)に3兆6,901億円へ急拡大し過去最高となった。メモリ事業の取得に由来するのれんは約3,956億円で一貫して計上し続けている。有利子負債合計はFY23(2024年3月期)に1兆1,113億円へ達したのち、FY24(2025年3月期)に7,777億円へ圧縮したが、FY25(2026年3月期)は1兆476億円へ再び増え、事業拡大に合わせて借入を積み増した。

自己資本は損益の波をそのまま反映した。FY21(2022年3月期)7,939億円(自己資本比率約25.9%)からFY22(2023年3月期)6,581億円(約22.1%)へ減り、純損失2,437億円を計上したFY23(2024年3月期)には4,495億円・自己資本比率約15.7%まで低下した。当期純利益2,723億円と2024年12月の上場に伴う新株発行が加わったFY24(2025年3月期)末には7,374億円・約25.3%へ回復し、有利子負債合計も7,777億円へ約3,336億円圧縮した。過去最高益5,545億円を内部留保したFY25(2026年3月期)末には自己資本が1兆3,988億円・自己資本比率約37.9%へ一段と厚くなり、単体時代のFY20(1兆1,764億円)をも上回る水準まで再建された。

CF──投資キャッシュフローに映る設備投資と、回復局面の債務返済

営業CFはFY21(2022年3月期)5,491億円からFY22(2023年3月期)3,391億円、FY23(2024年3月期)1,951億円へ細り、FY24(2025年3月期)は4,764億円へ戻したのち、FY25(2026年3月期)は6,165億円へさらに伸びて本データの最高となった。投資CFは先端メモリの設備投資を映して一貫して流出で、FY22(2023年3月期)は▲4,986億円で最大となり、市況悪化で投資を抑えたFY23(2024年3月期)は▲2,749億円、FY24(2025年3月期)は▲1,730億円まで縮んだが、増産投資を再開したFY25(2026年3月期)は▲2,215億円へ再び拡大した。

財務CFはFY23(2024年3月期)が+32億円と、谷の局面で借入により資金を確保する動きを示した。FY24(2025年3月期)は回復した営業CFを債務返済に充て財務CFが▲3,227億円となり、現金及び現金同等物の期末残高はFY21(2022年3月期)4,698億円からFY24(2025年3月期)1,679億円へ減った。回復期にも現金が積み上がらなかったのは、フリーキャッシュフローを有利子負債の圧縮に優先して充てたためである。過去最高益のFY25(2026年3月期)は財務CFが▲961億円まで流出幅を縮め、営業CF6,165億円から設備投資分の投資CF2,215億円を差し引いても約3,950億円のフリーキャッシュフローが残り、現金及び現金同等物の期末残高は4,707億円へ回復してFY21の水準を上回った。前期に債務圧縮を優先して薄くなった手元資金が、増益局面で一気に再建された。

従業員・研究開発──NAND専業の先端投資と持株会社構造

連結従業員数はFY23(2024年3月期)15,249人、FY24(2025年3月期)15,042人、FY25(2026年3月期)15,218人と1万5,000人規模で推移する一方、提出会社単体はFY25(2026年3月期)で140人にとどまり、実働は事業会社キオクシア株式会社が担う持株会社構造にある。単体ベースの平均給与はFY24(2025年3月期)約1,149万円からFY25(2026年3月期)約1,307万円(平均年齢46.2歳、平均勤続13.9年)へ上がったが、これらは持株会社の少人数に基づく数値で、約1万5,000人の連結の実働人員を代表しない。

研究開発費は連結でFY23(2024年3月期)572億円、FY24(2025年3月期)523億円と横ばいだったが、増益に転じたFY25(2026年3月期)は1,411億円へ約2.7倍に膨らみ、設備投資額もFY24(2025年3月期)2,256億円からFY25(2026年3月期)2,837億円へ増えた。いずれも四日市・北上の両工場で進める3D NAND「BiCS FLASH」の世代競争を支える投資である。同社は2024年12月に東京証券取引所プライム市場へ上場し、発行済株式数は上場前の5億1,750万株から、FY24(2025年3月期)末5億3,935万株、FY25(2026年3月期)末5億4,609万株へ段階的に増えた。過去最高益を映してFY25(2026年3月期)末の時価総額は約10兆4,017億円、EPSは1,024.07円、PERは18.6倍と、上場直後のFY24(2025年3月期)末(時価総額約1兆2,900億円、EPS519.96円、PER4.6倍)から一変した。

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