ジャスコの支援は、瀕死の更生会社に取引先をつなぎ止める時間を与えた点で、本業の命脈を保つ意味を持っていた。ただ支援は資金を伴わず、あくまで自力再建の介添えにとどまった。稼ぎ頭の大型店を競合へ手放した後の店舗網で、半減した日商から採算を取り戻すのは容易でなく、支援を受け入れた側にとっては、店を残すための最後の選択であったのだろう。
救い手にとっても、この一手は目先の利益より無形の見返りを見込んだものであった。ヤオハンの地盤である静岡への地ならしと流通業界での発言力という含みは、後の再編の布石として読むこともできる。破綻の後始末が競合への店舗流出と粉飾の露見という二重の重荷を伴ったことを思えば、支援の受け入れは再建の到達点ではなく、なお長い後始末の入り口であったといえる。