平均年収・従業員数 — 人員と処遇の長期推移 有価証券報告書ベースの連結/単体の年次変化と業界他社の平均給与比較
曙ブレーキ工業の人員削減と構造改革 発表された削減計画と、有価証券報告書で確認できる実績
| 年月 | 施策 | 発表された計画 | 従業員数の実績 |
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| 米スプリングフィールド工場の閉鎖と国内生産拠点の再編 リーマン・ショックで2009年3月期は経常損失79億円、当期純損失163億円に沈み、減損損失95億円を計上した。信元久隆社長は米スプリングフィールド工場を閉じ、いわき・三春を含む国内生産拠点の再編に着手する。その半年後の2009年9月には独ロバート・ボッシュと北米ブレーキ事業の譲渡契約を結んでおり、縮小と拡大が同じ年に重なった。連結従業員数を遡れるのは2012年3月期までで、この施策に実績は付していない。 曙ブレーキ工業 2009年3月期決算説明会資料 | 米スプリングフィールド工場の閉鎖と、いわき・三春の国内生産拠点の再編 | — | |
| 事業再生ADR手続の申請 譲り受けた北米事業には採算の悪い受注が多く含まれ、2014年からの増産対応では緊急輸送費40億円、労務費28億円など90億円を超える追加費用が発生した。2018年3月期にいったん営業利益81億円まで戻した業績は翌2019年3月期に営業利益2億円へ縮み、北米・欧州を中心とする減損損失151億円を含めて当期純損失183億円となる。資金繰りに行き詰まった曙ブレーキ工業は2019年1月29日、産業競争力強化法に基づく事業再生ADR手続を申請した。仕入先や顧客との商取引を続けたまま金融債務だけを調整する私的整理で、この時点では削減する人員の数は示されていない。 曙ブレーキ工業 2019年3月期決算説明会資料 | — | — | |
| 事業再生計画の成立と日米欧の生産拠点の縮小 2019年9月18日、取引金融機関37行から総額560億円の債権放棄を受ける事業再生計画が成立し、企業再生ファンドのジャパン・インダストリアル・ソリューションズが総額200億円のA種種類株式を引き受けた。計画期間は成立日から2024年6月30日までで、拠点の削減はこの5年間で執行される。同月30日には信元久隆会長兼社長ら代表取締役3人が引責辞任し、10月にボッシュ出身で日本電産の常務も務めた宮地康弘氏が社長CEOに就いた。計画の対象が日米欧の連結全体に及ぶため実績は連結で見ており、起点から5期を上限とする取り方に従って2024年3月期で区切っている。 曙ブレーキ工業 2020年3月期 決算説明会資料 | 米国テネシー州・サウスカロライナ州の生産2拠点の閉鎖、フランスのアラス工場とスロバキア工場の提携または売却、国内は山陽製造の段階的な縮小・閉鎖と福島製造の縮小 | 8,6785,548名 ▲3,130名連結/2019/3期 → 2024/3期 | |
| 国内4工場の縮小への計画変更と本社間接系従業員の早期退職 国内は当初、山陽製造を段階的に縮小して閉じ、福島製造を縮小する計画だったが、2020年3月に国内4工場を縮小する形へ改められた。あわせて本社の間接系従業員を対象に早期退職措置を実施し、応募は154名、実施期間中の自己都合退職者32名を含めて事業再生計画の人員削減計画はおおむね達成できる見込みと会社は説明している。対象は国内の本社部門で、単体(提出会社)の従業員数は2019年3月期の1,122名から2021年3月期の875名へ減っている。ただし前の行の測定窓の内側にあたるため、実績は重ねて付していない。 曙ブレーキ工業 2020年3月期 決算説明会資料 | 山陽製造の段階的な縮小・閉鎖と福島製造の縮小という当初計画を、国内4工場の縮小へ変更 | — | |
| 米テネシー州・サウスカロライナ州2工場の閉鎖 閉じたのは2009年にボッシュから譲り受けたクラークスビルとコロンビアの2工場そのもので、テネシー州の工場は2020年8月、サウスカロライナ州の工場は同年9月の閉鎖を予定していたが、新型コロナウイルスの影響で資産売却などの手続に時間を要し2カ月ほど遅れた。宮地康弘社長のもとで生産終了の前倒しと早期の転注交渉が進められている。譲受から10年あまりで米国は4工場体制から元の2工場へ戻った。事業再生計画の執行にあたり、前の行の測定窓の内側なので実績は付していない。 曙ブレーキ工業 2020年3月期 決算説明会資料 | 米国テネシー州とサウスカロライナ州の生産2拠点を閉鎖し、米国を4工場から2工場へ | — | |
| フランス・アラス工場とゴネス研究開発拠点の閉鎖 欧州は提携か売却を先に探る計画だったが成立せず、アラス工場は2022年6月に閉鎖が完了し、続いてゴネスの研究開発拠点も閉じられた。事業再生計画は策定直後から新型コロナウイルス禍と半導体不足に見舞われ、2021年3月期の売上高は1,340億円と2年で4割超縮んでいる。宮地康弘社長は2023年の取材に、計画を策定したときにはコロナ禍や半導体不足を想定していなかったと述べた。事業再生計画の執行にあたり、前の行の測定窓の内側なので実績は付していない。 曙ブレーキ工業 2023年3月期決算説明会資料 | フランスのアラス工場とスロバキア工場を損失の生じない形で提携または売却し、実現しない場合は新規受注と新規投資を止め、既存製品の生産終了まで続けたうえで閉鎖 | — | |
| 中期経営計画と米エリザベスタウン工場の閉鎖 2024年6月に借入金を完済して事業再生計画期間を終えたものの、北米事業には営業赤字が残った。エリザベスタウン工場を閉じる方針は2023年10月に決議されており、2024年度に社長CEOへ就いた長岡宏氏が2025年8月、再生完了後で初めての中期経営計画としてこれを組み込んだ。米国の生産は1994年に設けたグラスゴーの摩擦材工場へ集約され、営業利益は2027年度80億円、2030年度150億円を目標とする。完了期が未到来で、連結従業員数も2025年3月期までしか確定していないため実績は付していない。 曙ブレーキ工業 2026年3月期第1四半期決算・中期経営計画説明会 質疑応答 | 米国のメカ製品工場(エリザベスタウン)を2025年12月をめどに閉鎖して米国を摩擦材の1工場に絞り、中国広州子会社の持分譲渡とインドネシア新工場への移転を進める | — |
曙ブレーキ工業と同業他社の平均年収比較 業界横比較・最新有報ベース
同業他社の平均年収(駆動系・シャシー部品)
各社の有価証券報告書「従業員の状況」より最新掲載値を集計(FY25 · 6社)。 カードをクリックするとその企業の業績ページへ移動します。
曙ブレーキ工業の人員削減は、2009年に譲り受けた独ロバート・ボッシュの北米ブレーキ事業をどう畳むかという一点に集約される。譲受で米国は4工場体制となり連結従業員数は2017年3月期の9,457名まで増えたが、低採算の受注と2014年からの生産混乱で北米の赤字が続き、2019年1月に事業再生ADR手続を申請した。同年9月に成立した事業再生計画は日米欧の生産拠点の閉鎖・売却・縮小を織り込み、2020年に米国の2工場、2022年にフランスのアラス工場を閉じ、本社では間接系従業員の早期退職を実施している。2024年6月に借入金を完済して計画期間を終えた時点の連結従業員数は5,548名で、ピークから4割減った。残る米エリザベスタウン工場の閉鎖は2025年12月を予定している。
発表された削減計画と、有価証券報告書の連結従業員数が実際にどう動いたかを並べた。連結従業員数を遡れるのは2012年3月期までで、それ以前に実施された2009年の施策には実績を付していない。実績を付したのは2019年9月に成立した事業再生計画の1行だけである。計画期間は2024年6月30日までだが、起点から5期を上限とする取り方に従い2024年3月期で区切った。2020年の早期退職と米国2工場の閉鎖、2022年の欧州拠点の閉鎖はいずれもこの計画の執行にあたり、測定窓の内側で同じ削減を二度数えることになるため実績を重ねていない。本社間接系従業員の早期退職は単体(提出会社)に表れる施策で、単体の従業員数は2019年3月期の1,122名から2021年3月期の875名へ減っているが、同じ理由から数字は出していない。2025年8月の中期経営計画は完了期が未到来で、従業員数も2025年3月期までしか確定していない。