セグメント情報 — 事業構成の変遷 各事業の売上・営業利益・利益率の推移
セグメント売上高単位:億円
FY06-FY10百貨店業スーパーマーケット業卸売業その他事業
FY11-FY16百貨店事業スーパーマーケット事業卸売事業クレジット事業その他事業パルコ事業
FY18-FY19クレジット金融事業パルコ事業不動産事業百貨店事業
FY20クレジット金融事業デベロッパー事業パルコ事業不動産事業決済・金融事業百貨店事業SC事業
FY21-FY25デベロッパー事業決済・金融事業百貨店事業SC事業
セグメント利益単位:億円
FY06-FY10百貨店業スーパーマーケット業卸売業その他事業
FY11-FY16百貨店事業スーパーマーケット事業卸売事業クレジット事業その他事業パルコ事業
FY18-FY19クレジット金融事業パルコ事業不動産事業百貨店事業
FY20クレジット金融事業デベロッパー事業パルコ事業不動産事業決済・金融事業百貨店事業SC事業
FY21-FY25デベロッパー事業決済・金融事業百貨店事業SC事業
セグメント利益率単位:%
FY06-FY10百貨店業スーパーマーケット業卸売業その他事業
FY11-FY16百貨店事業スーパーマーケット事業卸売事業クレジット事業その他事業パルコ事業
FY18-FY19クレジット金融事業パルコ事業不動産事業百貨店事業
FY20クレジット金融事業デベロッパー事業パルコ事業不動産事業決済・金融事業百貨店事業SC事業
FY21-FY25デベロッパー事業決済・金融事業百貨店事業SC事業
セグメント投下資本利益率単位:%
FY06-FY10百貨店業スーパーマーケット業卸売業その他事業
FY11-FY16百貨店事業スーパーマーケット事業卸売事業クレジット事業その他事業パルコ事業
FY18-FY19クレジット金融事業パルコ事業不動産事業百貨店事業
FY20クレジット金融事業デベロッパー事業パルコ事業不動産事業決済・金融事業百貨店事業SC事業
FY21-FY25デベロッパー事業決済・金融事業百貨店事業SC事業
J.フロント リテイリングのセグメント変遷
FY07
FY08
FY09
FY10
FY11
FY12
FY13
FY14
FY15
FY16
FY17
FY18
FY19
FY20
FY21
FY22
FY23
FY24
FY25
その他事業▸
百貨店業▸
スーパーマーケット業▸
卸売業▸
百貨店事業▾
セグメント売上高億円
7,355
7,488
7,679
7,590
7,623
7,270
2,751
2,634
1,732
1,903
2,153
2,387
2,632
2,677
セグメント利益億円
146
185
230
232
288
246
242
176
-208
-46
75
234
297
299
セグメント資産億円
6,450
6,384
6,318
6,298
6,170
6,309
4,201
4,720
5,785
5,664
5,449
5,468
6,171
6,360
卸売事業▸
クレジット事業▸
スーパーマーケット事業▸
パルコ事業▸
クレジット金融事業▸
不動産事業▸
デベロッパー事業▾
セグメント売上高億円
425
407
429
672
691
602
セグメント利益億円
20
47
32
77
82
70
セグメント資産億円
1,116
1,064
1,348
1,438
1,442
1,388
決済・金融事業▾
セグメント売上高億円
60
73
76
61
54
43
セグメント利益億円
4
20
35
26
15
9
セグメント資産億円
702
725
803
843
860
969
SC事業▾
セグメント売上高億円
549
516
527
576
633
660
セグメント利益億円
-70
21
42
95
129
137
セグメント資産億円
3,484
3,343
3,022
2,981
2,859
2,836
J.フロント リテイリングのセグメント定義 セグメント区分の切り替わりごとに各事業の内容を記載
2007年2月期〜2011年2月期
百貨店業
- 大丸と松坂屋の店舗網を統合した百貨店事業で、衣料品・雑貨・家庭用品・食料品等の総合小売を運営する。FY06連結売上7,541億円・営業利益313億円で、グループ売上の約74%を占める中核事業として開示された。
- 2007年9月の持株会社設立直後の開示で、大丸と松坂屋は別会社のまま並行運営されており、現場融合を優先する段階的統合手順が採られていた時期にあたる。名古屋・大阪・東京を中心とする旗艦店と地方店を擁し、リーマンショック前の最後の好業績期に該当する。
スーパーマーケット業
- 食品スーパー事業で、ピーコックストアを中核とする首都圏・関西圏の小型スーパーマーケットを運営する。FY06連結売上1,149億円・営業利益18億円で、グループ売上の約11%を占めた。
- 2013年4月のピーコックストア譲渡まで継続した事業で、JFRが百貨店事業の補完事業に据えた。日常消費の取り込みを狙った多角化の一翼を担ったが、収益性の低さから後年の事業ポートフォリオ整理の対象となった。
卸売業
- 衣料品・服飾雑貨等の卸売事業で、大丸興業を中核とする商社機能事業。FY06連結売上827億円・営業利益33億円で、百貨店向け仕入れ機能と並行して外販事業を運営した。
- 百貨店事業の仕入れ機能を内製化する役割と、独立した商社事業としての外販機能を兼ねる構造を持つ。グループ売上構成比は約8%で、安定収益事業として継続的に開示された。
その他事業
- 百貨店・スーパー・卸売以外の事業で、不動産賃貸・建装工事・通信販売・人材派遣等を含む雑多な事業領域。FY06連結売上645億円・営業利益36億円。
- 大丸松坂屋百貨店本体の周辺事業として運営される諸事業を束ねたセグメントで、後のGINZA SIX以降の不動産事業独立に向けた前段階にあたる位置づけ。
2012年2月期〜2017年2月期
百貨店事業
- 大丸と松坂屋を統合した「株式会社大丸松坂屋百貨店」(2010年3月発足)が運営する百貨店事業で、衣料品・雑貨・家庭用品・食料品等の総合小売。FY11連結売上7,354億円・営業利益145億円で、グループ売上の約77%を占める中核事業。
- 2010年の事業統合完了後の最初の通期決算で、商品調達・人事制度・店舗運営の一体化による固定費削減が進行した時期。一方で国内百貨店市場の構造的縮小が加速し、内部効率化だけでは補えない局面に入った段階での開示。
スーパーマーケット事業
- ピーコックストアを中核とする食品スーパー事業で、首都圏・関西圏の小型店舗網を運営する。FY11連結売上1,094億円・営業利益4億円で、営業利益率0.4%まで低下した局面。
- 2013年4月のイオンへの譲渡まで継続した事業で、グループの事業ポートフォリオ整理の対象となった。百貨店事業の補完事業としての位置づけは保ちつつも、独立事業としての成立性に疑問符が付いた段階。
卸売事業
- 大丸興業を中核とする衣料品・服飾雑貨等の卸売事業で、百貨店向け仕入れ機能と外販事業を兼営する。FY11連結売上439億円・営業利益16億円で、安定収益事業として継続。
- 百貨店事業の縮小に伴い卸売規模も縮小傾向にあり、商社機能の独立採算化が課題となった事業。
クレジット事業
- 「JFR CARD」(旧大丸クレジットサービス)を中核とするクレジットカード事業で、百貨店顧客向けカード発行と決済処理を運営する。FY11連結売上41億円・営業利益23億円で、利益率の高い金融事業として開示された。
- 百貨店事業との顧客基盤の連動性を活かした収益事業で、後のFY18開示変更で「クレジット金融事業」へ改称される前段階にあたる。
その他事業
- 百貨店・スーパー・卸売・クレジット以外の事業で、不動産賃貸・建装工事・通信販売・人材派遣等を含む雑多な事業領域。FY11連結売上485億円・営業利益27億円。
- パルコの持分法適用関連会社化(2012年3月)を控えた段階の開示で、後にパルコ事業として独立される事業の前段階を含む位置づけ。
パルコ事業
- 2012年3月にパルコ株を追加取得して持分法適用関連会社化、出資比率を65%まで引き上げたパルコ社が運営するショッピングセンター事業で、FY12(2013年2月期)から連結開示に加わった。FY12連結売上1,377億円・利益59億円で、開示初年度からグループ売上の約14%を占める規模で組み入れられた。
- 1969年開業の渋谷PARCOを中核に、若年層・デジタルネイティブ向けの都市型SC事業を運営する。定期賃貸借(定借)方式のSC運営ノウハウを持つことから、JFRは縮小する百貨店事業の補完事業に据え「アーバンドミナント戦略」の柱とした。
2019年2月期〜2020年2月期
クレジット金融事業
- JFR CARDを中核とするクレジットカード事業で、百貨店顧客向けカード発行と決済処理を運営する。FY18外部収益63億円・セグメント利益24億円で、グループ売上構成比は約1%ながら利益率の高い金融事業として継続開示された。
- FY11までの「クレジット事業」を改称し、カード会員向けの保険・ローン等の金融サービス領域への拡張を反映した位置づけ。
パルコ事業
- 2012年に持分法適用関連会社化、その後65%まで出資比率を引き上げたパルコ社が運営するショッピングセンター事業。FY18外部収益894億円・セグメント利益54億円で、グループ売上の約20%を占めるまでに成長した。
- 1969年開業の渋谷PARCOを中核に、若年層・デジタルネイティブ向けの都市型SC事業を運営する。「アーバンドミナント戦略」と位置づけたグループ多角化の中心で、2019年12月のTOBによる完全子会社化を控えた段階の開示。
不動産事業
- GINZA SIXを中核とする不動産賃貸・運営事業で、旧松坂屋銀座店の用地を複合商業施設として再開発した収益不動産を運営する。FY18外部収益158億円・セグメント利益47億円で、賃料収益モデルによる新たな収益事業として育成されてきた。
- 2017年4月のGINZA SIX開業から本格化し、2019年12月のG6TMK株式取得により施設の賃料収益と資産価値の双方に直接関与できる体制を整えた。JFRはこの事業を百貨店事業に依存しないグループ収益源と定めた。
百貨店事業
- 大丸松坂屋百貨店が運営する百貨店事業で、衣料品・雑貨・家庭用品・食料品等の総合小売を運営する。FY18外部収益2,751億円・セグメント利益242億円で、コロナ前の高水準期にあたる開示。IFRS適用後は売上計上範囲が委託販売の純額表示となり、見かけ上の売上規模が縮小した。
- インバウンド消費の拡大期で、大丸心斎橋店・大丸東京店を中心に免税売上が拡大した時期。同時に固定費削減と定期賃貸借(定借)方式によるテナント化が進み、損益分岐点を下げる構造改革が始まった段階。
2021年2月期
クレジット金融事業
- FY19までの旧称が残った形でFY20開示に併記され、決済・金融事業への改称に伴う過渡期の重複開示にあたる。FY20外部収益59億円・セグメント利益4億円で、決済・金融事業と同じ実態を別名で開示した。
- JFR CARDを中核とする百貨店顧客向けクレジットカード・決済事業の実態を引き継ぎ、コロナ禍下でも黒字を維持した安定収益事業。FY21以降は「決済・金融事業」名称に統一される。
デベロッパー事業
- GINZA SIX運営会社G6TMKを中核とする不動産開発・賃貸事業で、FY19までの「不動産事業」から名称変更された位置づけ。FY20外部収益425億円・セグメント利益19億円で、賃料収益モデルによりコロナ禍下でも黒字を維持した。
- 旧松坂屋銀座店用地の再開発から派生した不動産事業の独立性を高め、JFRはこの事業をグループの安定収益基盤に据えた。名古屋・大阪の再開発計画を中心に投資が継続した時期。
パルコ事業
- 2020年3月の完全子会社化以前の旧開示名で、FY20で開示変更されSC事業へ移行する過渡期にあたる位置づけ。FY20開示では旧称が残った形で「パルコ事業」として外部収益683億円・セグメント損失68億円が計上された。
- TOB完了後の連結フル取り込み初年度で、本来は意思決定の迅速化と複合施設の共同開発を狙った買収だったが、コロナ禍の直撃でTOBの効果検証が遅延した。
不動産事業
- GINZA SIX以外の不動産賃貸事業を含む補完で、グループが保有する小型不動産・テナントビル等を運営する。FY20外部収益143億円・セグメント利益19億円。
- 主力のデベロッパー事業(GINZA SIX系統)と並列する補助的な不動産事業で、後年の開示で再整理される位置づけ。
決済・金融事業
- JFR CARDを中核とするクレジットカード・決済事業で、FY19までの「クレジット金融事業」から名称変更された位置づけ。FY20外部収益59億円・セグメント利益4億円。
- 百貨店事業の縮小に伴いカード取扱高が低下し、利益貢献が縮小した時期にあたる開示。決済・金融への業容拡張を狙う方針が改称に表れたが、コロナ禍の影響で本格展開は後ろ倒しとなった。
百貨店事業
- 大丸松坂屋百貨店が運営する百貨店事業。FY20外部収益1,731億円・セグメント損失207億円で、コロナ禍による臨時休業と時短営業の影響で上場来初の最終赤字計上の中心となった。
- インバウンド消費と外商・外出機会に依存した売上がほぼ一斉に消えた状況下で、固定費の重さが利益を直撃した局面。FY20〜FY21にかけて有利子負債圧縮・定借化加速・固定費削減を含む構造改革が本格化し、後の回復局面で利益が跳ね上がる土台が築かれた。
SC事業
- パルコ社が運営するショッピングセンター事業で、FY19までの「パルコ事業」を整理した位置づけ。FY20外部収益548億円・セグメント損失69億円で、コロナ禍の臨時休業による影響を強く受けた。
- 渋谷PARCO(2019年11月新装開業)・名古屋・仙台・広島等の都市型SC事業を運営し、変動賃料制を活用しつつテナント離脱リスクと向き合った時期。地方拠点の回復遅れが後の経営課題となった。
2022年2月期〜2026年2月期
デベロッパー事業
- GINZA SIX運営会社G6TMKを中核とする不動産開発・賃貸事業で、JFRがグループの安定収益基盤に据えた。FY21外部収益406億円・セグメント利益47億円で、コロナ禍下でも黒字を維持し回復を牽引した。
- 名古屋・大阪の再開発計画を進めつつ、GINZA SIXの稼働率回復が利益を押し上げた。賃料収益モデルのレジリエンスがグループ財務の支えとなり、後年の都心再開発投資の本格化に向けた基盤となった。
決済・金融事業
- JFR CARDを中核とするクレジットカード・決済事業。FY21外部収益72億円・セグメント利益19億円で、百貨店顧客向けカードの利用回復に伴い収益が反転した時期。
- カード会員基盤を活用した金融・保険サービスへの拡張が進み、グループ売上構成比は小さいながら高い利益率を保つ事業として継続。
百貨店事業
- 大丸松坂屋百貨店が運営する百貨店事業。FY21外部収益1,903億円・セグメント損失45億円で、2022年10月の水際対策緩和を控えた回復前夜にあたる時期の開示。
- コロナ禍からの段階的回復局面で、ラグジュアリー・高級時計カテゴリーの高単価化が利益寄与を強める前段階。定借化による変動費比率の引き上げと固定費圧縮が並行し、損益分岐点をコロナ前より低い水準に再設計した時期。
SC事業
- パルコ社が運営するショッピングセンター事業。FY21外部収益515億円・セグメント利益20億円で、コロナ禍の最悪期から脱出した時期の開示。
- 渋谷PARCOを中核とする都心SCが回復を牽引する一方、地方拠点(名古屋・仙台・広島)の回復遅れが顕在化し、都心・地方の二極化がはっきりと表れた。後の中期経営計画で地方店舗の立て直しが中核の柱に置かれる契機となった。