- 1908年4月の安井ミシン商会創設以来、ブラザー工業は「安井家による創業家経営」から「米州出身のサラリーマン経営者」へ承継を完了した会社である。FY88 以降の有価証券報告書に登場する社長は5名──安井義博氏(FY88〜FY98)・平田誠一氏(FY02〜FY05)・小池利和氏(FY06〜FY16)・佐々木一郎氏(FY17〜FY22)・池田和史氏(FY23〜現任)で、いずれも社内昇進系で米州・欧州子会社経営の経験を持つ国際派経営者である(安井義博氏を除く)。
- 小池利和氏(1955年10月生)は1979年4月ブラザー工業入社、1982年8月にブラザーインターナショナルコーポレーション(U.S.A.)へ出向、2000年1月に同社取締役社長就任を経て2007年6月に本社社長就任、2018年6月会長就任、現任。社長在任約11年と長期で、北米事業経営の現場経験者として本社経営の中軸に据わった。
- 佐々木一郎氏(1957年4月生)は1983年4月ブラザー工業入社、2005年1月にブラザーU.K.取締役社長就任を経て2008年4月にNID開発部長として帰任、2018年6月社長就任、2024年6月副会長就任、現任。社長在任は約6年で、英国法人経営と本社開発部長を経て承継を受けた「製品開発系の海外経験者」である。
- 池田和史氏(1962年8月生)は1985年4月ブラザー工業入社、2003年4月にブラザーインターナショナル(ドイツ)取締役副社長、2014年4月にブラザーインターナショナルコーポレーション(U.S.A.)取締役社長、2019年11月に同社取締役会長を経て、2024年6月代表取締役社長就任、現任。社長在任は1年余りで就任直後ながら、米国・ドイツ・欧州子会社経営を歴任した「最も豊富な海外現法経営経験者」である。