平均年収・従業員数 — 人員と処遇の長期推移 有価証券報告書ベースの連結/単体の年次変化と業界他社の平均給与比較
NISSHAの人員削減と構造改革 発表された削減計画と、有価証券報告書で確認できる実績
| 年月 | 施策 | 発表された計画 | 従業員数の実績 |
|---|---|---|---|
| 商業印刷事業の分社化 2015年4月に始まった第5次中期経営計画は「事業ポートフォリオの組み替えを徹底」を掲げ、不採算事業からの撤退と新事業領域への買収を主要施策に据えた。鈴木順也社長は同じ4月に日本写真印刷コミュニケーションズ株式会社を設立し、創業以来の商業印刷事業を法的に切り出している。本体を加飾フィルム・タッチセンサーと買収による新事業に絞り込むための前段整理で、切り出した先はこの時点ではまだ連結の内側にあった。 有価証券報告書 | 祖業の商業印刷事業を日本写真印刷コミュニケーションズへ分社 | — | |
| 情報コミュニケーション事業の共同印刷への譲渡 2018年4月開始の第6次中期経営計画が買収事業群の統合を主軸に置いた半年後、日本写真印刷コミュニケーションズが東京地区の商圏と事業基盤を共同印刷株式会社へ譲渡した。東京地区の商圏縮小は2019年1月7日に完了している。1929年の京都での美術印刷に始まる祖業を、首都圏の商圏から順に手放す判断であった。 有価証券報告書 | 東京地区の商圏と事業基盤を共同印刷へ譲渡 | — | |
| 八千代工場跡地の売却 2019年12月期はスマートフォン向けタッチセンサーの輸出が前年比18%減り、姫路・加賀両工場の稼働率低下から産業資材52億円・デバイス106億円の合計158億円の減損損失を計上した。同じ年の9月、1967年に取得した千葉県の八千代工場跡地を売却し、固定資産売却益49億円を計上している。八千代は半世紀にわたり加飾フィルムとタッチセンサーの量産を担った拠点で、その処分は印刷・加飾を軸とする旧主力の規模縮小を示すものだった。 NISSHA 有価証券報告書(2019年12月期) | — | — | |
| 約250名の希望退職者募集 2019年12月期に158億円の減損で最終赤字へ転落した直後、2020年2月に募集を発表した。2013年から姫路・加賀へ投じたタッチセンサーの設備が計画通りに回収できず、鈴木順也社長は2021年2月の日本経済新聞のインタビューで需要変動の激しさを挙げ、タッチセンサー技術を自動車などへ広げてコンシューマー・エレクトロニクス依存から脱する方針を示した。稼ぎの本流は医療機器・医薬品のCDMOへ移されていく。 NISSHA 有価証券報告書(2019年12月期) | 国内の従業員を中心に約250名の希望退職者を募集 | 5,7185,390名 ▲328名連結/2019/12期 → 2020/12期 |
NISSHAと同業他社の平均年収比較 業界横比較・最新有報ベース
同業他社の平均年収(印刷)
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NISSHAが規模の圧縮に手をつけたのは2015年以降に集中している。2013年に決めたスマートフォン向けフィルムタッチセンサーへの集中投資が価格下落で行き詰まり、その後始末が祖業側の整理と重なった。2015年の商業印刷事業の分社化、2018年の東京地区商圏の共同印刷への譲渡、2019年の八千代工場跡地の売却、2020年2月の約250名の希望退職者募集と、5年のあいだに続けて実施されている。
発表された削減計画と、有価証券報告書の従業員数が実際にどう動いたかを並べた。連結従業員数を遡れるのは2002年3月期までで、それ以前に実施された施策には実績を付していない。2020年の希望退職は国内のグループ各社に及ぶ募集で、NISSHA単体の従業員は2019年12月期で819名と連結5,718名の一部にすぎないため、実績は連結で見ている。事業の譲渡と工場跡地の売却を扱う行には実績を付していない。譲渡した商圏に従業員がどれだけ伴ったかが資料から確認できず、同じ期に買収による増員も重なるためである。