2007年〜 マルハとニチロの統合によるマルハニチロホールディングスの発足
- 2007年 マルハグループ本社とニチロの経営統合、マルハニチロホールディングスの発足 縮む市場と減る資源を前に、五十嵐勇二社長はなぜ水産一位と三位の統合を選んだか
- 2007年 ニチロを株式交換により完全子会社化
- 2007年 マルハグループ本社がマルハニチロHDに商号変更
- 2008年 事業会社のマルハがマルハニチロ水産に商号変更
- 2008年 食品事業をマルハニチロ食品に、畜産事業をマルハニチロ畜産に吸収分割で承継
- 2008年 子会社の神港魚類による中国産ウナギの産地偽装が発覚
持株会社の発足と事業単位での会社の組み替え
2007年10月、マルハグループ本社とニチロが経営統合し[1]、マルハグループ本社はマルハニチロホールディングスへ商号を改めてニチロを株式交換により完全子会社化した。水産最大手と業界三位の組み合わせで、2006年3月期の両社単純合計は売上高9,700億円・営業利益150億円[2]にとどまり、新会社は2010年3月期までに営業利益を300億円へ引き上げる目標を掲げた。持株会社の傘下にマルハ系とニチロ系の事業会社が並ぶところから出発し、一定期間の後に水産・食品・畜産・冷蔵物流の4事業へ再編・集約する方針[3]を示した。
- マルハニチロ 有価証券報告書【沿革】
- [1]2007年10月 マルハグループ本社とニチロが経営統合しマルハニチロホールディングスへ商号変更、ニチロを株式交換で完全子会社化
- The Headline ニュース最前線 食品 マルハ・ニチロ統合(週刊東洋経済 2006年12月23日号)
- [2]2006年3月期の両社単純合計は売上高9,700億円・営業利益150億円、2010年3月期に営業利益300億円が目標
- [3]一定期間後に水産・食品・畜産・冷蔵物流の4事業へ再編・集約する方針
2008年4月、事業会社のマルハはマルハニチロ水産へ商号を改め[4]、旧2社の別ではなく事業の別でグループの会社を組み替えた。自社の食品事業をニチロから商号変更したマルハニチロ食品へ、畜産事業をマルハニチロ畜産へ、それぞれ吸収分割で承継させ[5]、同時にマルハニチロ食品の水産事業をマルハニチロ水産が引き取っている。この組み替えによって、持株会社マルハニチロホールディングスの傘下には、水産を担うマルハニチロ水産、食品を担うマルハニチロ食品、畜産を担うマルハニチロ畜産という3つの事業会社が並ぶ形になった[6]。
- マルハニチロ 有価証券報告書【沿革】
- [4]2008年4月 マルハがマルハニチロ水産へ商号変更
- [5]食品事業をマルハニチロ食品へ、畜産事業をマルハニチロ畜産へ吸収分割で承継し、マルハニチロ食品の水産事業をマルハニチロ水産が承継
- [6]組み替え後は水産・食品・畜産の3事業会社が持株会社の傘下に並んだ
- マルハニチロ 有価証券報告書【沿革】
- [1]2007年10月 マルハグループ本社とニチロが経営統合しマルハニチロホールディングスへ商号変更、ニチロを株式交換で完全子会社化
- [4]2008年4月 マルハがマルハニチロ水産へ商号変更
- [5]食品事業をマルハニチロ食品へ、畜産事業をマルハニチロ畜産へ吸収分割で承継し、マルハニチロ食品の水産事業をマルハニチロ水産が承継
- [6]組み替え後は水産・食品・畜産の3事業会社が持株会社の傘下に並んだ
- The Headline ニュース最前線 食品 マルハ・ニチロ統合(週刊東洋経済 2006年12月23日号)
- [2]2006年3月期の両社単純合計は売上高9,700億円・営業利益150億円、2010年3月期に営業利益300億円が目標
- [3]一定期間後に水産・食品・畜産・冷蔵物流の4事業へ再編・集約する方針
子会社のウナギ産地偽装が露わにしたグループ統制の穴
2008年6月25日、農林水産省はJAS法違反として[7]、卸業者の魚秀が中国産ウナギ蒲焼き256トンを国産品と偽ってマルハニチロホールディングス子会社の神港魚類へ販売[8]した経緯を公表した。発端は「食品表示110番」への告発で、製造者として記載された有限会社が、所在地に山林しかない架空の会社と判明した[9]ことにあった。神港魚類は6月中旬までにそのうち49トンを外部へ売り、15トンを魚秀へ売り戻していた[10]。取引には築地の零細業者2社が介在し、魚秀の社長から神港魚類の課長へ1,000万円の裏金が渡っており[11]、兵庫・徳島の両県警が不正競争防止法違反容疑で強制捜査に入った。
- スペシャルリポート マルハニチロ子会社も関与 国産ウナギ偽装と水産業界の「闇」(週刊東洋経済 2008年7月12日号)
- [7]2008年6月25日 農林水産省がJAS法違反として不正の概要を公表
- [8]魚秀が中国産ウナギ蒲焼き256トンを国産品に偽装して子会社の神港魚類へ販売
- [9]発端は「食品表示110番」への告発で、製造者とされた有限会社は所在地が山林の架空会社だった
- [10]神港魚類は49トンを外部販売し15トンを魚秀へ売り戻していた
- [11]魚秀社長から神港魚類課長へ1,000万円の裏金が渡り、兵庫・徳島県警が不正競争防止法違反容疑で強制捜査
マルハニチロホールディングスが偽造の報告を神港魚類から受けたのは、農水省の公表より1週間早い6月18日で、神港魚類は翌19日から出荷済み商品の回収をひそかに始めた。ただしその事実は一部の者だけで共有され、五十嵐勇二社長が神港魚類の社長から直接報告を受けたのは6月20日[12]、農水省が調査結果を公表した6月25日は同社の株主総会の当日にあたり、偽装を問う株主の質問に五十嵐社長は結果を知らないと答えた。統合を経てグループ子会社は200社を超えており[14]、五十嵐社長は「残念ながら末端まで届いていないのだろう」(週刊東洋経済 2008年8月2日号)と述べ、子会社の代表者を通じたコンプライアンスの徹底を課題に挙げた。同じ取材で五十嵐社長は、水産物の需要が世界的に増して資源の枯渇が進むなか資源へのアクセスが重要だとして、十数年ぶりに遠洋の大型巻き網船と沖合の巻き網漁船の2隻を建造する計画[15]を明かしている。 [13]
- このひとに5つの質問 五十嵐勇二 マルハニチロホールディングス社長(週刊東洋経済 2008年8月2日号)
- [12]五十嵐勇二社長が報告を受けたのは6月20日で、6月25日の株主総会では調査結果を知らないと回答
- [14]グループ子会社は200社以上あり、コンプライアンスが末端まで届いていないと社長が述べた
- [15]資源へのアクセスを重視し、十数年ぶりに遠洋の大型巻き網船と沖合の巻き網漁船2隻の建造を計画
- スペシャルリポート マルハニチロ子会社も関与 国産ウナギ偽装と水産業界の「闇」(週刊東洋経済 2008年7月12日号)
- [13]神港魚類は会社への報告翌日の6月19日から出荷済み商品の回収を始めていたが、その事実は一部で共有され社外へ公表されなかった
- スペシャルリポート マルハニチロ子会社も関与 国産ウナギ偽装と水産業界の「闇」(週刊東洋経済 2008年7月12日号)
- [7]2008年6月25日 農林水産省がJAS法違反として不正の概要を公表
- [8]魚秀が中国産ウナギ蒲焼き256トンを国産品に偽装して子会社の神港魚類へ販売
- [9]発端は「食品表示110番」への告発で、製造者とされた有限会社は所在地が山林の架空会社だった
- [10]神港魚類は49トンを外部販売し15トンを魚秀へ売り戻していた
- [11]魚秀社長から神港魚類課長へ1,000万円の裏金が渡り、兵庫・徳島県警が不正競争防止法違反容疑で強制捜査
- [13]神港魚類は会社への報告翌日の6月19日から出荷済み商品の回収を始めていたが、その事実は一部で共有され社外へ公表されなかった
- このひとに5つの質問 五十嵐勇二 マルハニチロホールディングス社長(週刊東洋経済 2008年8月2日号)
- [12]五十嵐勇二社長が報告を受けたのは6月20日で、6月25日の株主総会では調査結果を知らないと回答
- [14]グループ子会社は200社以上あり、コンプライアンスが末端まで届いていないと社長が述べた
- [15]資源へのアクセスを重視し、十数年ぶりに遠洋の大型巻き網船と沖合の巻き網漁船2隻の建造を計画