3Dインベストメント・パートナーズの大量保有|西武HDの株主対応

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株主要求と会社対応7件
株主3Dインベストメント・パートナーズ3D Investment Partners
最高保有比率13.91%基準日 2026/07/02大量保有報告書(S100YPT1)の保有割合。報告の中で最も高い時点
投資先西武HD証券コード 9024
ステータス対応中

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株主要求と会社対応

3Dは西武HDに施策の実施を求めず、1株当たりNAVの成長を妨げる課題を資料で指摘し、キャピタルアロケーション検討委員会がその道筋を示すことに期待を表した。3Dは、西武HDが高輪エリアの着工時期の精査を公表した当日から買い増しの株数を増やし、保有割合を13.91%まで高めた。資料は保有不動産の事業計画と情報開示、ホテル不動産の所有と運営の一体化を課題に挙げ、成長の道筋が定量的に示されないことをP/NAVが低い理由とした。

西武HDは紀尾井町の流動化で得た資金を自己株式の取得に充て、再開発の工程と資本配分は自ら見直す枠組みを設けた。東京ガーデンテラス紀尾井町の流動化の資金使途として700億円の自己株式を取得・消却し、DOE2.0%を下限とする累進配当のもとで増配した。高輪B-1地区の着工はコスト適正性の確保を理由に2030年度へ見直し、1株当たりNAV成長率の最大化を目的とする委員会を設けた。紀尾井町のホテルは、取得する私募ファンドへ出資した。

株主側要求(3Dインベストメント・パートナーズ)会社側対応(西武HD)議案可決議案否決面談
株主と会社の施策
2025年2026年1月4月7月10月1月4月7月10月
資本政策
自社株買い
自社株買い・消却
資本効率
高輪着工の精査書簡提案
配当方針
年間配当
事業戦略
経営戦略
ホテル取得出資書簡提案
3Dインベストメント・パートナーズの保有比率
5.8%8.0%13.9%
株主総会
定時定時
要求と経緯要求2件・出来事7件

株主との対話:株主から会社に対する要求と経緯

項目日付主体対話区分やり取りの要旨株主公表会社公表
自社株買い2024/12/12意思決定確定自社株買い・消却700億円—
資本効率2026/05/14意思決定確定高輪着工の精査—
2026/07/31意思決定確定検討委員会の設置—
2026/07/31意思決定確定高輪着工の見直し—
2026/10/01書簡提案要求NAV成長の道筋の開示—
配当方針2026/05/14意思決定確定年間配当1株42円—
経営戦略2026/07/29意思決定確定ホテル取得出資181.57億円—
2026/10/01書簡提案要求ホテルの所有・運営の一体化—

株主側の主張:3Dインベストメント・パートナーズ

2026年10月1日 書簡

したがって、西武HDの株価がNAVに対してディスカウントで評価されているのは、資本市場において、1株当たりNAVが今後、資本コストを上回るペースで成長すると期待されていないためだと考えられます

(中略)

それにもかかわらず、西武HDの1株当たりNAVが今後資本コストを上回る水準で成長するとは期待されず、ディスカウントで評価されている背景には、資本市場が指摘する主に2つの課題があります

(中略)

1株当たりNAVを継続的に成長させるうえで必要とされる保有不動産の事業計画の策定及び実行、並びにそれらについての情報開示や説明が十分になされていないこと

(中略)

価値の大半を占めるホテル不動産の所有と運営がグループ内で一体化されており、不動産事業とホテル事業双方の価値を毀損しうるディスシナジーのリスクを抱えていること

(中略)

当社は、同委員会が、資本市場の指摘する課題に正面から向き合い、一株当たりNAV成長への道筋を示すことで資本市場からの信認を獲得し、そのもとで計画を実行することで、西武HDの企業価値が飛躍的に高まることを期待します

会社側の主張:西武HD

2026年5月14日 適時開示

2026年度は、不動産事業において昨今の事業環境の変化を踏まえ高輪エリアの着工時期を精査いたします。また、キャピタルリサイクルを一層推進するため、総合型の私募REITおよび私募ファンドの新規組成に着手し、投資手段を多様化するとともに、品川プリンスホテル一部資産の流動化をはじめとして、ROIC向上・さらなる成長可能性を踏まえ、新規開発・取得物件を含め聖域なく流動化を検討してまいります。

(中略)

また、次期中期経営計画を策定する中で、資本コストと収益性を意識した資本配分を強化してまいります。そのために、社外取締役の知見やステークホルダーとの対話を踏まえ、取締役会での実効的な議論・監督を進めるとともに、外部アドバイザーを起用し、次期中期経営計画策定に向けたキャピタルアロケーションを検討する委員会を今後設置いたします。これらを通じて、より効果的な検討プロセスを継続的に検証し、中長期的な企業価値向上を確かなものとしてまいります。

今後も各種取り組みを着実に進めNAV成長を図り、引き続き資本効率性向上を意識した経営を行うとともに、2035年度での営業利益1,000億円以上を目指してまいります。

西武HDの取締役(2025年6月可決・当時)

氏名役職区分その後の総会:選任賛成比率
26/6
後藤高志代表取締役会長執行役員社内89.3%
西山隆一郎代表取締役社長執行役員社内88.5%
石原雅行常務執行役員社内89.8%
小川周一郎取締役社内—
古田善也上席執行役員社内89.8%
齊藤朝秀取締役社内—
山崎公之上席執行役員社内89.9%
金田佳季取締役社内—
後藤啓二取締役社外—
辻廣雅文取締役社外91.2%
有馬充美取締役社外84.3%
小林洋子取締役社外91.3%
高橋雅美取締役社外90.6%
池田唯一取締役社外90.6%

筆者見解(歴史的文脈から見た視点)

皇族・華族の屋敷跡に建つホテル用地の値付け
2026/11執筆予定
西武HDROE2026/3期6.9%
ROE
西武HDネットキャッシュ2026/3期-5,317億円
ネットキャッシュ現預金有利子負債
西武HD投資有価証券2026/3期1,224億円
投資有価証券
西武HD年間配当2026/3期42円
期末配当中間配当
要求区分の一覧19種類

3Dインベストメント・パートナーズの要求区分:公開資料からの推定

西武HDに対し、3Dインベストメント・パートナーズがどの要求区分(投資ファンドが要求する項目を独自に一般化したもの)を、どの手段で伝えたかを、公開資料で確かめられる範囲で○を付けて示す。

種別要求区分定義株主提案招集請求書簡提案面談提案
資本政策特別配当通常の配当に上乗せした、一度きりの配当
配当方針1株配当の引き上げ、配当性向・DOEの目標の変更
自社株買い自己株式の取得と、取得した株式の消却
資本効率ROE・資本コストの目標、余剰資本の水準と使い道の方針。個別の還元策は特別配当・配当方針・自社株買い○
政策保有株取引先などと持ち合う政策保有株式の売却・縮減
保有資産現預金・不動産など事業に使っていない資産の売却・活用。政策保有株式は除く
事業戦略上場子会社上場子会社の完全子会社化・売却・持分の扱い
非中核事業本業から外れた事業・子会社・資産の売却。上場子会社は除く
経営戦略経営戦略・中期経営計画・事業ポートフォリオの見直し○
M&A・提携会社が進める買収・統合・資本提携への反対、条件の見直し
非公開化株式の非公開化・MBOの実施、その条件の見直し
買収提案株主自らが買い手となる株式の買付けの提案と、取締役会への賛同の要請。会社が進める買収はM&A・提携、非公開化の実施は非公開化
ガバナンス取締役解任特定の取締役の解任、再任への反対
取締役選任株主が推す候補を含む取締役の選任
取締役会構成独立社外取締役の比率、議長と社長の分離など取締役会の構成
定款変更株主総会で決められる事項を増やすなどの定款の変更
役員報酬役員報酬の水準・仕組み・業績との連動の見直し
買収防衛策買収防衛策の廃止、導入への反対
非公開非公開面談面談など公表されない場で伝えた要求。中身は非公開
参考文献9件

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