ローランドの歴史

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沿革

1972年に梯郁太郎氏がエース電子工業から独立して大阪市に設立したのが起源。

創業2年でリズムマシン・シンセサイザー・電子ピアノを揃え、1985年にはセット式電子ドラムを発表した。デジタルとLSIを基本技術とする電子楽器メーカーで、2022年には米Drum Workshopを買収した。

1972年/1973年1989年2015年2022年2026年ローランド1972年浜松で設立メグ電子1973年エフェクター製造株式上場1989年上場常若コーポレーション2015年合併で消滅DW2022年ドラム会社を子会社化
ローランド
歴代社長と長期業績(敬称略)
2025年12月期
連結
売上高
1,010億円
売上高純利益率
2.2%
檀田中三木レイゾン蓑輪
売上高759億円売上高1,010億円純利益率3.2%純利益率2.2%2002/122005/122010/122015/122020/122025/122030/12
沿革概略を知る
  1. ローランド設立[2]
  2. ローランドブランド第1号商品となるリズムマシン発表[3]
  3. エフェクター製造のメグ電子(後のボス)設立[2]
  4. シンセサイザー、電子ピアノ発表[3]
  5. 販売会社を設立[2]
  6. 高丘工場を新設[4]
  7. 販売会社を設立[2]
  8. イギリス・ドイツに販売会社を設立[2]
  9. アムデックを設立[3]
  10. ベルギーに販売会社を設立[2]
  11. 音楽教室開設[2]
  12. セット式電子ドラム発表[2]
  13. 音楽教室 渋谷スクールを新設[5]
  14. 販売会社を設立[2]
  15. 細江工場が竣工[6]
  16. 生産会社を設立[7]
  17. クラシックオルガンの生産会社Rodgers Instrumentsを設立[7]
  18. スイスに販売会社を設立[2]
  19. 大阪証券取引所市場第二部に上場[2]
  20. 販売会社を設立[2]
  21. 浜松研究所が竣工[3]
  22. 販売会社を設立[2]
  23. 本社を大阪市北区堂島浜に移転[2]
  24. プロデューサー制の導入[8]
  25. 檀克義氏が社長就任[9]
  26. 販売会社を設立[7]
  27. 都田工場が竣工[2]
  28. ポルトガルに販売会社を設立[2]
  29. 東京証券取引所市場第二部に上場[4]
  30. 東京証券取引所・大阪証券取引所市場第一部銘柄に指定[2]
売上高
  • 売上高
ローランド売上高—
歴史詳細を読むリズムマシンの世界市場創出と東証一部到達

筆者所見

創業期のローランドの強みは、歴史の長い同業と同じ製品群で競合しない設計にあった。1990年に創業18年目のローランドは、80年のヤマハや50年の河合楽器より高い値を近い価格帯で付け、プロ向けと輸出に販路を絞った[1]。電子技術を基盤とする楽器だからこそ、後発でも価格の主導権を握れた。輸出の比重が、高価格の製品を回す量を海外で確保した。家庭向けへ販路を拡大する段では知名度の不足が制約となり、1989年の株式公開を決める要因になった[1]。

  1. [1]証券アナリストジャーナル28巻2号(1990年2月・梯郁太郎講演)
成熟期

2000年〜ローランドDGの上場と音楽教室の統合

  1. VariPhrase方式のプロセッサーを発表[4]
  2. ローランド ディー.ジー.が東京証券取引所市場第二部に上場[2]
  3. ポーランドに販売会社を設立[2]
  4. 生産会社設立[7]
  5. ビクター・テクニクス・ミュージックとローランド音楽教室を統合[3]
  6. ローランド ミュージック スタジオを設立[3]
  7. ローランド ディー.ジー.が東京証券取引所市場第一部銘柄に指定[2]
  8. 物流会社を設立[2]
  9. ベルギーとフランスの販売会社統合[2]
  10. 本社を浜松市細江町に移転[2]
  11. Roland Forestaの国内展開を開始[10]
  12. 販売会社を設立[2]
  13. 音楽制作用ソフトウェア製造開発会社Cakewalkを設立[7]
  14. 販売会社を設立[2]
売上高経常利益率
  • 売上高
  • 売上原価
  • 販管費
  • 営業利益
  • 経常利益率
ローランド2013年3月期売上高723億円売上高経常利益率-1.1%

筆者所見

2000年代のローランドの再編は、事業の拡張以上に、本社機能を開発と生産の拠点へ集約する動きだった。2005年7月、本社を大阪から浜松市細江町へ移した[2]。研究所と工場が集まる地に本社を置いたことで、企画と製造の距離は縮まった。2008年3月には音楽制作用ソフトウェアのCakewalkを設立し、ソフトウェアへ移る音楽制作にも着手した[7]。こうして広げた拠点と領域は、業績が悪化した2010年代前半に非公開化による統廃合の対象へ転じた。

  1. [2]有価証券報告書(2026年3月5日)
  2. [7]有価証券報告書 第38期(2010年6月18日)
転換期

2014年〜常若コーポレーションによる上場廃止とボスの吸収合併

  1. ダンス・ミュージック市場向けの新ブランドAIRAが登場[10]
  2. 欧州地域販売子会社10社の持株会社を設立[2]
  3. 常若コーポレーションの子会社化[11]
  4. 東京証券取引所市場第一部上場廃止[11]
  5. クラウドで音楽制作サービスを提供するRoland VSを設立[10]
  6. ローランドを存続会社として、常若コーポレーションと合併[2]
  7. ローランド ディー.ジー.株式の一部を売却[3]
  8. V-MODAの持株会社Roland VM Corporationを設立[2]
  9. クラウド・ベースのプラットフォーム「Roland Cloud」のサービスを開始[10]
  10. グローバルでの商流管理会社を設立[2]
  11. ボスを吸収合併[2]
売上高経常利益率
  • 売上高
  • 売上原価
  • 販管費
  • 営業利益
  • 経常利益率
ローランド2019年12月期売上高632億円売上高経常利益率7.4%
就任年社長氏名役職名

筆者所見

2014年の非公開化の意味は、上場廃止そのものより、創業期から分かれて育った組織を統合し直す時間を得た点にある。2014年2月に欧州の販売子会社10社を持株会社の下にまとめ、2018年1月にはエフェクターのボスを吸収合併した[2]。株価の評価から離れた非公開の期間だからこそ、子会社の独立性を縮小する再編を短期で断行できた。法人の数を減らした再編が、2020年の再上場で示す収益構造を先に整えた。

  1. [2]有価証券報告書(2026年3月5日)
安定成長期

2020年〜東証一部への再上場とDWの子会社化

  1. 販売会社と統括管理会社(持株会社)を統合[2]
  2. 東京証券取引所市場第一部に再上場[13]
  3. 販売会社を存続会社として、V-MODAとRoland VM Corporationを吸収合併[2]
  4. 東京証券取引所プライム市場へ移行[2]
  5. ドラム開発・製造・販売会社(DW)を子会社化[3]
  6. スペインの販売会社を清算結了、業務をイギリスの統括管理会社に継承[2]
  7. 蓑輪雅弘氏が代表取締役社長CEOに就任[12]
  8. ハンガリーの販売会社を清算結了、業務をイギリスの統括管理会社に継承[2]
  9. DWがRoland Drum Corporationを吸収合併[3]
  10. CRIMSON WHITE INVESTMENTが主要株主に異動[12]
  11. Drum Workshopで減損損失を計上[12]
売上高営業利益率
  • 売上高
  • 売上原価
  • 販管費
  • 営業利益
  • 営業利益率
ローランド2025年12月期売上高1,010億円売上高営業利益率9.3%

筆者所見

2020年12月の再上場後、ローランドは電子楽器の延長ではなく、アコースティックのドラムに次の成長を求めた。2022年10月にドラムの開発・製造・販売会社DWを子会社化した[3]。電子ドラムの販路に生楽器の品揃えを重ね、ドラムを電子と生の両面で押さえる狙いだった。2025年12月にはDrum Workshopで減損損失を計上した[12]。買収した領域を電子楽器と同じ利益水準へ引き上げる難しさが、蓑輪雅弘氏の経営に最初の課題として残った。

  1. [3]有価証券報告書
  2. [12]臨時報告書

ローランドについて調べる

出典・参考
#年出所
[1]1990証券アナリストジャーナル28巻2号(1990年2月・梯郁太郎講演)
[2]2026有価証券報告書(2026年3月5日)
[3]—有価証券報告書
[4]2006有価証券報告書 第34期(2006年6月23日)
[5]2009有価証券報告書 第37期(2009年6月19日)
[6]2007有価証券報告書 第35期(2007年6月22日)
[7]2010有価証券報告書 第38期(2010年6月18日)
[8]1998日経ビジネス・28日号「ローランド 改良より新技術生む組織に縮小」(1998年12月21日)
[9]1996日経ビジネス「新社長登場 檀克義氏 楽器は苦手でも、売る目は厳しく」(1996年4月15日)
[10]2026ローランド 公式サイト「沿革」(2026年10月)
[11]2014ローランド 有価証券報告書(2014年3月期)(2014年3月)
[12]—臨時報告書
[13]2021有価証券報告書 第49期(2021年3月31日)

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