タカラトミーの歴史

更新:

沿革

1924年に富山栄市郎氏が東京で創業した富山玩具製作所が起源。

1961年発売のプラレールを主力ブランドに育て、2006年にはタカラと合併した。トミカ・リカちゃんなどの自社ブランドと1998年に得たハスブロ商品の独占販売権を収益源とする玩具メーカーで、国内が売上の8割弱を占める。

1953年1959年1963年1989年1997年2006年2026年三陽工業1953年三陽玩具を改組富山商事1959年営業部門を分離トミー工業1963年商号変更トミー(販売)1963年設立トミー1989年販売子会社を合併トミー(販売)1989年合流株式上場1997年店頭登録タカラトミー2006年合併・商号変更タカラ2006年合併
タカラトミー
歴代社長と長期業績(敬称略)
2026年3月期
連結
売上高
2,705億円
売上高純利益率
4.3%
富山幹太郎メイ小島富山彰夫
売上高1,856億円売上高1,631億円売上高2,705億円純利益率-5.2%純利益率-4.1%純利益率4.3%2002/32006/32011/32016/32021/32026/3
沿革概略を知る
  1. 三陽玩具製作所を改組して、三陽工業を設立[3]
  2. タカラの前身、佐藤ビニール工業所を設立[4]
  3. 営業部門を分離独立、販売子会社富山商事を設立[3]
  4. プラスチック・レールを使用した鉄道玩具「プラレール」を発売[3]
  5. 三陽工業をトミー工業に、富山商事をトミーに、それぞれ商号変更[3]
  6. 本社社屋を新築[3]
  7. TOMY (Hong Kong) Ltd.を設立[3]
  8. 西独子会社トミー・シュピールバーレンを設立[5]
  9. 本社ビル本館を新築[3]
  10. 香港・米国へ現地法人設立[6]
売上高
  • 売上高
タカラトミー売上高—
歴史詳細を読む三陽工業の設立と「プラレール」の発売

筆者所見

トミーの海外進出は、販路の拡大より、バイヤーに渡っていた利益と市場の情報を自社へ取り込む手段だった。輸出だけでは利益をバイヤーに吸い取られ、現地の市場情報も入手できないとして、同社は直接進出に転換した[1]。1970年8月に香港へ設けた現地法人が、その最初の拠点になった[2]。国内の玩具市場の小ささを前提に置く発想は、米国の愛称に寄せた1963年の社名にも表れていた。自前の海外進出は、生産を低コストの地に、企画・開発を東京に置く分業を定着させた。

  1. [1]日経ビジネス 1977年10月24日号「トミー工業。ヒット玩具続々、ミニ多国籍企業に」
  2. [2]タカラトミー 有価証券報告書 第74期(2025年3月期)【沿革】
低迷期

1982年〜東京・流山の工場閉鎖とタイ・香港への生産移管

  1. TOMY UK Ltd.を設立[3]
  2. 東京ディズニーランドにオフィシャルスポンサーとして参加[3]
  3. フランスにTOMY France SARL.を設立[3]
  4. トミー流通サービス(現タカラトミーマーケティング)を設立[3]
  5. 流山工場の閉鎖と分社化[7]
  6. タイにTOMY(Thailand)を設立[3]
  7. ユージンを設立[3]
  8. 販売子会社旧トミーを吸収合併、同時に商号をトミーに変更[3]
  9. トミー興産(現タカラトミーアイビス)を設立[3]
  10. シンガポール生産撤退[8]
  11. ユーメイト(現タカラトミーアーツ)を設立[3]
  12. トミーテックを設立[3]
  13. ユーエース(現タカラトミーマーケティング)を設立[3]
  14. トミーシステムデザイン(現タカラトミーアイビス)を設立[3]
  15. 日本証券業協会に株式を店頭登録[3]
  16. TOMY Corporationを設立[3]
  17. ハスブロ社より同社・同社グループ商品の日本における独占的販売権を取得[3]
  18. 東京証券取引所市場第二部に上場[3]
  19. 東京証券取引所市場第一部に指定[3]
  20. ウォルト・ディズニー・インターナショナル・ジャパンとライセンス契約を締結[3]
売上高
  • 売上高
タカラトミー売上高—

筆者所見

1980年代後半のトミーの再編は、円高への守りである以上に、製造業からの業態の転換だった。1986年11月に東京・流山の2工場を閉鎖し、約600名の希望退職を募集した[7]。1991年11月にはシンガポールでの玩具製造を中止し、生産をタイ・香港へ移管した[8]。国内2工場の閉鎖とシンガポール生産撤退を経て、本社の役割は企画・開発と販売に絞られた。工場に縛られない体制が、1998年のハスブロ商品の独占販売権の取得の素地になった。

  1. [7]日経ビジネス「トミー工業 第2幕に入った再編劇」(1989年1月16日)
  2. [8]日経ビジネス「トミー シンガポール生産撤退 技術拠点へ転換し円満に」(1992年5月18日)
転換期

2001年〜タカラ合併によるタカラトミー発足とTPG提携

  1. トミーデベロップメントセンター(現タカラトミーアイビス)を設立[3]
  2. ハートランド(現タカラトミーアーツ)を設立[3]
  3. トミーゼネラルサービス(現タカラトミーアイビス)を設立[3]
  4. 中国にTOMY (Shenzhen)を設立[3]
  5. 中国にTOMY (Shanghai)を設立[3]
  6. 和興(現タカラトミーアーツ)の株式を取得し子会社化[3]
  7. タカラと合併契約を締結[3]
  8. 子会社ユージンがJASDAQ証券取引所に上場[3]
  9. 玩具菓子事業を分社化してすばる堂を設立[3]
  10. タカラと合併[3]
  11. タカラトミーに商号変更[3]
  12. 香港にアジア支店を設立[3]
  13. 東京都葛飾区立石に本社ビル新館を新築[3]
  14. TPGとの戦略的資本・事業提携を発表[3]
  15. キデイランドの株式を取得し子会社化[3]
  16. 買収防衛策を導入[3]
  17. 中国生産拠点の環境変化に伴いベトナムでの生産を開始[3]
  18. インデックス・HDとの業務提携を発表・第三者割当増資を引受け[3]
  19. ユージン(現タカラトミーアーツ)を完全子会社化[3]
  20. ティーツーアイエンターテイメントの株式を追加取得し子会社化[3]
  21. ユージンが子会社3社と合併、タカラトミーアーツに商号変更[3]
  22. 丸の内キャピタルとの戦略的資本・事業提携を発表[3]
  23. 千葉県市川市に市川物流センターを開設[3]
  24. 米国のRC2 Corporationの株式公開買付を開始[3]
  25. TOMY Internationalグループの買収を完了し連結子会社化[3]
  26. Boon及びKeen Distributionの両社を事業譲渡により取得[3]
  27. タカラトミーマーケティングがタカラトミーロジスティクスを吸収合併[3]
  28. 子会社3社が合併、タカラトミーアイビスに商号変更[3]
  29. TPGとの戦略的資本・事業提携を解消[3]
売上高当期純利益率
  • 売上高
  • 売上原価
  • 販管費
  • 営業利益
  • 当期純利益率
タカラトミー2014年3月期売上高1,548億円売上高当期純利益率0.1%

筆者所見

タカラとの合併は、二つの玩具会社を一つにしたが、資本の独立を外部に委ねる期間の始まりでもあった。2006年3月にタカラと合併し、2007年3月にはTPGとの戦略的資本・事業提携を発表した[3]。統合の直後に投資ファンドを株主に迎えたのは、合併だけでは財務の基盤が整わなかったためである。2011年3月に米国RC2の株式公開買付を開始し、2014年12月にTPGとの提携を解消した[3]。外部資本に依存した8年間は、規模の代償に重い海外子会社を残した。

  1. [3]有価証券報告書(2026年6月24日)

2015年〜外部社長による回復と中長期経営戦略2030

  1. TOMY Asia Limitedを設立[3]
  2. 丸の内キャピタルとの戦略的資本・事業提携を解消[3]
  3. ハロルド・ジョージ・メイ氏が社長就任
  4. アジア支店の事業をTOMY Asia Limitedに移管[3]
  5. ティンカーベルの全株式を売却[3]
  6. シンガポールにTOMY SOUTHEAST ASIAを設立[3]
  7. ベトナムにTOMY (Vietnam)を設立[3]
  8. TOMY InternationalがFat Brain Holdingsの持分を取得し子会社化[3]
  9. 社長直轄組織としてCSR推進室を新設[11]
  10. 東京証券取引所の市場区分見直しによりプライム市場に移行[3]
  11. 米国にT-Licensing Inc.を設立[3]
  12. 創業100周年[12]
  13. 中長期経営戦略2030を発表[9]
  14. 買収防衛策を廃止[3]
  15. TOMY Internationalののれん減損損失を計上[10]
  16. 監査等委員会設置会社への移行

筆者所見

2015年以降の回復は、ハロルド・ジョージ・メイ氏の社長起用で執行を外部へ預けた判断に始まるが、2011年に買収した米国事業の重さは解消されなかった。2024年5月に中長期経営戦略2030を発表し、2025年6月に買収防衛策を廃止した[9][3]。防衛策の廃止で、同社は株主の評価を直接受ける立場を選んだ。2026年2月にはTOMY Internationalののれん減損損失を計上した[10]。買収から15年を経ても、海外子会社の収益力は課題であり続けた。

  1. [9]会社IR「統合報告書 2024」(2024年)
  2. [3]有価証券報告書(2026年6月24日)
  3. [10]臨時報告書

タカラトミーについて調べる

出典・参考
#年出所
[1]1977日経ビジネス 1977年10月24日号「トミー工業。ヒット玩具続々、ミニ多国籍企業に」
[2]2025タカラトミー 有価証券報告書 第74期(2025年3月期)【沿革】
[3]2026有価証券報告書(2026年6月24日)
[4]2026タカラトミー 公式サイト「沿革」(2026年10月)
[5]1980日経ビジネス「海の向こうのニッポン経営 トミー・シュピールバーレン」(1980年1月28日)
[6]1977日経ビジネス「トミー工業 ヒット玩具続々、ミニ多国籍企業に」(1977年10月24日)
[7]1989日経ビジネス「トミー工業 第2幕に入った再編劇」(1989年1月16日)
[8]1992日経ビジネス「トミー シンガポール生産撤退 技術拠点へ転換し円満に」(1992年5月18日)
[9]2024会社IR「統合報告書 2024」
[10]—臨時報告書
[11]2021有価証券報告書 第70期(2021年6月24日)
[12]2024有価証券報告書 第73期(2024年6月27日)

同業他社の業績概況

API for AI Agents認証不要。レートリミットなし(無制限)

データメソッドURL
全社企業一覧GEThttps://the-shashi.com/api/companies.json
全社決断GEThttps://the-shashi.com/api/decisions.json
全社歴代社長GEThttps://the-shashi.com/api/ceo.json
全社社外取締役GEThttps://the-shashi.com/api/directors.json
全社エンドポイント定義GEThttps://the-shashi.com/api/api-manifest.json
タカラトミー索引GEThttps://the-shashi.com/api/7867/company.json
タカラトミー通史・長期業績・決断GEThttps://the-shashi.com/api/7867/history.json
タカラトミー歴代社長(一覧。行の api_url が 1 人 1 本)GEThttps://the-shashi.com/api/7867/ceo.json
タカラトミー業績サマリ(直近 3 期)GEThttps://the-shashi.com/api/7867/financials.json
タカラトミー売上分解 3 つの軸GEThttps://the-shashi.com/api/7867/financials/segment.json
タカラトミー損益計算書(PL)GEThttps://the-shashi.com/api/7867/financials/pl.json
タカラトミーキャッシュ・フロー計算書(CF)GEThttps://the-shashi.com/api/7867/financials/cf.json
タカラトミー貸借対照表(BS)GEThttps://the-shashi.com/api/7867/financials/bs.json
タカラトミー従業員・生産性GEThttps://the-shashi.com/api/7867/financials/employee.json
タカラトミー株式・株価指標GEThttps://the-shashi.com/api/7867/financials/stock.json
タカラトミー大株主・株主構成・大量保有GEThttps://the-shashi.com/api/7867/shareholders.json
タカラトミー現在の取締役・選任の賛成比率GEThttps://the-shashi.com/api/7867/executives.json
タカラトミー配当GEThttps://the-shashi.com/api/7867/dividend.json
タカラトミー役員報酬・監査報酬GEThttps://the-shashi.com/api/7867/remuneration.json
タカラトミー業績 CSVGEThttps://the-shashi.com/api/7867/financials.csv
タカラトミー長期業績 CSVGEThttps://the-shashi.com/api/7867/financials_history.csv
トップページに戻る

免責事項およびポリシー