タマホームの直近の業績・経営課題と展望

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タマホームの直近の業績・経営課題・市場ポジションと、今後の展望

2025/5売上高2,008億円YoY▲18.9%
2025/5売上総利益511億円YoY▲13.2%
2025/5販売費及び一般管理費470億円YoY+1.6%
2025/5営業利益41億円YoY▲67.3%
2025/5経常利益38億円YoY▲70.6%
2025/5親会社株主に帰属する当期純利益15億円YoY▲83.1%
2025/5自己資本比率37.1%YoY▲5.6pt
2025/5有利子負債合計154億円前年比+7,518億円
2025/5現金同等物期末残高310億円YoY+18.8%
経営トップ玉木伸弥代表取締役社長
2025/5従業員数3,272前年比▲148人
2025/5平均給与700万円前年比▲142万円
歴史的背景1998年創業のローコスト住宅専業として、2013年3月の東証一部直接上場後、47都道府県で3,000名規模の人員を擁する地方郊外型の量産住宅モデルを定着させた。コロナ巣ごもり需要のFY22で売上高2,560億円・営業利益132億円のピークを記録した後、住宅ローン金利上昇局面に入っている。
経営課題FY24(2025年5月期)は売上高2,008億円・営業利益41億円と前期比18.9%減・67.3%減に急減し、注文住宅事業の引渡棟数減少が業績を直撃した。日銀のマイナス金利解除(2024年3月)に伴うローン金利上昇は、ローコスト住宅の主要顧客である一次取得層の購買余力を縮減した。
経営方針2018年8月就任の玉木伸弥代表取締役社長は「業績のV字回復に向けた事業基盤の再構築」を掲げ、人員確保と教育を通じた成約率の向上、不動産事業(戸建分譲・オフィス区分所有)の優良物件仕入による高利益率の維持に取り組んでいる。
主な投資ZEH対応「笑顔の家」(2023年4月投入)の主力商品化と最上位等級「断熱等性能等級5」対応商品の標準化により、商品単価引き上げの軸を環境性能対応に置く。不動産事業では10区画以下の分譲用地を厳選仕入し、資金回転率と高利益率の両立を狙う。

金利時代の住宅ローコストモデルとV字回復への事業基盤再構築

タマホームのDNAは、1998年創業時の「日本の住宅は高すぎる」(玉木康裕創業者)という問題意識に始まる。木造2階建て注文住宅の標準化と47都道府県の小型展示場ネットワークでローコスト住宅専業のポジションを定着させ、2013年3月に東証一部直接上場、コロナ巣ごもり需要のFY22には売上高2,560億円・営業利益132億円のピークを記録した。だが2024年3月の日銀マイナス金利解除に伴う住宅ローン金利上昇局面で、ローコスト住宅の主要顧客である一次取得層の購買余力低下が直撃し、FY24は売上高2,008億円・営業利益41億円と前期比18.9%減・67.3%減に後退した。

2018年8月就任の玉木伸弥代表取締役社長は、FY24減配(1株当たり配当金175円→125円、50円減)を決定し、「足元の事業環境と将来に向けた投資のバランスを総合的に勘案」した資本配分に切り替えた(2026年4月13日 第3四半期決算QA)。経営方針の中軸は「業績のV字回復に向けた事業基盤の再構築」と「中長期的な成長に向けた投資」の二軸で、営業体制の強化と収益性の改善を優先課題に据える。2026年5月期第3四半期では3月度の受注好調を確認し、人員確保と教育を通じた成約率上昇が回復の起点である。

商品面では2023年4月投入の「笑顔の家」(高耐候・高耐久・高断熱・高気密・省エネルギー仕様)を主力商品化し、最上位等級「断熱等性能等級5」対応商品の標準化に取り組む。ZEH対応の標準化は単価引き上げの軸であり、環境性能対応で他社との差別化を図る戦略である。不動産事業ではFY24の戸建分譲事業・オフィス区分所有販売事業で営業利益率が改善し、10区画以下の分譲用地を厳選仕入することで資金回転率と高利益率の両立を達成した。建材値上げ・中東情勢のサプライチェーン変動に対しては、メーカーとの価格調整と資材確保で対応する。

創業者期の「価格を下げる」、世代承継期の「単価と性能を上げる」に続く、玉木伸弥体制の第三軸は「金利時代の購買余力低下にどう適応するか」となる。日銀マイナス金利解除はローコスト住宅専業にとって、コスト構造が見えやすい一方で、金利込みの総コスト負担が顧客の購買決断を直撃する事業環境を意味する。同族第二世代が支配的に保有する集中型資本構造(創業家計51.29%)と、売上高2,008億円規模の事業基盤に立って、不動産事業の収益性改善・住宅事業の受注回復・配当政策の柔軟化を組み合わせたV字回復は中期的な試金石となる。

タマホームの業績推移直近10ヵ年・有価証券報告書をもとに作成(XBRLよりデータ取得)

項目単位FY152016/5連結 / JGAAPFY162017/5連結 / JGAAPFY172018/5連結 / JGAAPFY182019/5連結 / JGAAPFY192020/5連結 / JGAAPFY202021/5連結 / JGAAPFY212022/5連結 / JGAAPFY222023/5連結 / JGAAPFY232024/5連結 / JGAAPFY242025/5連結 / JGAAP
損益計算書 (PL)
売上高YoY億円1,384−7.5%1,570+13.5%1,679+7.0%1,869+11.3%2,092+12.0%2,181+4.2%2,408+10.4%2,561+6.4%2,477−3.3%2,008−18.9%
エネルギー事業億円9999888888
不動産事業億円138177180266334348393454548478
住宅事業億円1,1681,3191,4181,5161,6711,7461,9272,0171,8511,461
金融事業億円1111121214161511109
売上原価億円1,0281,1701,2671,4091,5931,6591,8551,9441,8891,497
売上総利益億円356400412460499522553616589511
販管費億円338361366386401412434484463470
営業利益YoY億円18−21.1%39+116.4%47+19.3%74+58.3%99+34.0%110+11.4%119+8.1%133+11.5%126−5.1%41−67.3%
エネルギー事業億円3333223323
不動産事業億円7111456473247263324
住宅事業億円72424838605389783
金融事業億円5454676222
貸借対照表 (BS)
自己資本比率%15.916.717.120.320.826.129.431.342.737.1
有利子負債比率%26.231.230.417.823.214.715.715.08.916.7
キャッシュフロー (CF)
営業CF億円0-11451252217646648322
投資CF億円-22-6-15-15-35-15-20-26-20-17
財務CF億円171819-15653-144-18-30-14644
従業員
連結従業員数2,9663,1963,4083,5383,6103,4913,3693,3293,4203,272
単体従業員数2,7302,9483,1723,3483,4433,3193,1983,1533,2363,092
平均年収(単体)万円644655693743777842700

IR資料直近5ヵ年

決算説明会資料

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FY25通期決算説明資料
FY24通期決算説明資料
FY23通期決算説明資料
FY22通期決算説明資料
FY21通期決算説明資料

ファクトシート

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FY24FactBook
FY23FactBook
FY22FactBook
FY21FactBook
FY20FactBook

アニュアルレポート / 統合報告書

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FY24コーポレートレポート

参考文献・出所

有価証券報告書
NetIB-NEWS(データ・マックス)2008/2/1
KENJA GLOBAL(賢者.tv)2007/3
タマホーム公式 トップメッセージ
日刊工業新聞 2018/8/29
タマホーム 2025年5月期決算説明資料
タマホーム 2026年5月期Q3決算説明会 質疑応答概要
タマホーム コーポレートレポート2024