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GitHubの歴史

創業年
-
株式売却
-
2008年
GitHubをリリース
2012年
a16zから1億ドルの出資を受ける
2018年
Microsoftが75億ドルでGitHubを買収
2008年
創業経緯

GitHubをリリース

要点 バージョン管理と共同開発に適したツールを開発

2005年までのコーディングの開発現場において、バージョン管理という概念は薄く、コードにコメントとして「version2005-01-01」のように記入することもあった。しかしながら、コードのバージョンコメントは任意であり、本当に正しいバージョンであるかどうかを確証することは難しかった。

そこで、コードのバージョン管理を確実に行うために「バージョンを確定させないとコードを更新できない」「過去のバージョンも履歴として保持する」という「Git」がオープンソースとして開発された。

このGitに着目したのが、GitHubの共同創業者たちであった。

2008年にGitHubをリリースし、Gitによってバージョンが管理されたコードを、共同作業を行うためのレポジトリに保管するサービスを開発した。従来のGitがバージョン管理ツールであったのに対して、GitHubはGitでバージョン管理を行いつつも共同作業をおこなう付加価値があった。

GitHunはリリース直後からオープンソース(OSS)の開発で使用され、Ruby on Railsや、Node.jsといった、webサービスの開発で活用されるOSSが行われるコミュニティーとして機能した。

この結果、これらの技術開発においてはGitHubを使用することが当たり前となり、Railsなどのwebフレームワークの普及とともに、GitHubはエンジニアコミュニティーで採用される一般的な技術となった。

2012年
資金調達

a16zから1億ドルの出資を受ける

要点 黒字経営だったがベンチャーキャピタルの資本を導入し、成長を加速させる道を選択

2008年にGitHubがリリースされてから、ユーザー数は順調に増加したためGitHubは数年にわたって黒字であった。このため、GitHubにとっては、資金調達が必ずしも差し迫ったものではなく、むしろ資金調達せずとも順調に経営することができる状況だった。

一方で、資金値を調達する側であるベンチャーキャピタルのa16z(Andreessen Horowitz)はGitHubに大きな可能性を見いだした。

a16zは、1990年代から2000年代というインターネットが普及する時期において、検索ビジネスの伝説的な存在であるネットスケープや、早すぎたクラウドサービス「Loudcloud」など、先端的なサービスを提供しようとした経営者らによって立ち上げられたベンチャーキャピタルであった。このため、ソフトウェアとインターネットに理解がある点で、ベンチャーキャピタルとしては特異な存在といえた。

特筆すべきは、2011年にa16zが宣言した「Software is eating the world.」という長期トレンドの方向性であった。当時としては2000年のネットバブルの崩壊による傷が癒されない中で、この方針を「バブリーである」と指摘した米国ベンチャー界隈の世論もあったが、それでもa16zは技術的な前提に立って、ソフトウェアが世界を呑み込むという方針を掲げた。

つまり、a16zは「ソフトウェアが世界を呑み込む」という技術的な前提に立ったうえで、当時はベンチャー企業だったGitHunの将来性に着目した。

a16zのアプローチに対して、GitHubは1億ドルという巨額の資金調達を決めた。GitHubの共同創業者たちはa16zが掲げる「Software is eating the world.」に共感しており、投資家が技術を理解していたことが資金調達を行う大きな理由となった。

2012年のGitHubはa16zからの資金調達を公表し、GitHubの開発体制の強化や、法人向けのGitHub Enterpriseへの投資をより一層加速されることになった。

当時、バージョン管理ツールとしてはBitbucketなどの競合サービスが存在したものの、1億ドルという巨額な資金調達をおこなったのはGitHubだけであり、開発競争において資金的に有利な状況をつくりあげた。

2018年
意思決定

Microsoftが75億ドルでGitHubを買収

2018年にGitHunは1億レポジトリに達したことを発表し、ソフトウェアにおけるバージョン管理および共同開発ツールとして不動の地位を手にした。

純粋なOSSのみならず、企業が中心となるOSS、すなわちMicrosoftが主導するOSSのIDE(=統合開発環境)vscodeや、Faceookが主導するreact.jsなど、ソフトウェア開発の主力企業もOSSを通じた開発に取り組むなかで、GitHubを共同開発ツールとして活用した。

GitHubのユーザーでもあったMicrosoftは、クラウドへの投資を急ぐという経営方針のなかで、GitHubの価値に着目した。

そして2018年にMicrosofは75億ドルでGitHunの買収を決めた。買収直後はMicrosoftによる独占を心配するユーザーがGitHubから一部離反があったものの、MicrosoftはGitHubの独立性を維持する声明を出すことによって対処した。

なお、MicrosoftのGitHub買収によって、2012年にGitHubに投資を決めたa16zは、相当の利益を確定するとともに「Software is eating the world.」という方向性の正しさを証明した。

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