PayPayの100億円キャペーンの開催によって、国内のキャッシュレス決済においてPayPayの利用者数が急激に増加。この結果、QRコード決済の業界趨勢が変化した。
先発のベンチャー企業であったOrigamiは、PayPayの100億円の販促投資の前になすすべなく2020年に実質的に経営破綻した。
メルカリは決済事業でPayPayに対抗するために、シェアサイクルの事業から撤退。メルペイに集中投資を決定して再建を図った。
LINEはLINE Payでの単独対抗を試みるが、販促費によって巨額赤字を計上し続けた。そこで、2020年にヤフージャパン(Zホールディングス)との経営統合を決め、PayPay陣営の軍門に下ることで生き残りを画策した。
このように、PayPayの投資攻勢によって、2019年〜2020年にかけてスマホ決済業界の勢力図が大きく変わるとともに、豊富な資金を投下したPayPayの優勢が確定した。