Origamiを設立
2012年に康井義貴氏(当時26歳)は、普及しつつあったスマホに着目し、ショッピングアプリを提供するために「Origami」を設立した。グローバル企業を目指して、英語圏でも日本文化として知られている「折り紙」を社名に採用した。
康井氏は金融キャリアを歩んでおり、投資銀行のリーマンブラザーズ(新卒入社した5ヶ月後に倒産)や、ベンチャキャピタルのDCMで勤務した経歴であった。このため、現金に変わるネット決済のサービス会社を将来的に目指す方向性に定めた。
ただし、いきなり決済領域に参入することは財務的な観点から難しく、まず康井氏は、起業にあたってスマホの普及に着目した。2012年時点での国内のスマホ普及率は途上にあったが、康井氏はスマホによるECが当たり前になる時代を予見した。そこで、ショッピングアプリ(2013年4月にOrigamiとしてリリース)の開発に着手した。
ショッピングアプリOrigamiをリリース
2013年3月15日にOrigamiは、KDDIおよびグローバルブレインの2社から出資を受けたことを発表し、すでにDACから出資を受けた金額と合わせて、合計5億円の資金調達を完了した。これらの投資家は、Origamiが試作していたiPhone向けショッピングアプリのUIを高く評価したと言われている。
出資と同時に、2013年にOrigamiはKDDIとの業務提携を締結した。この提携によって、OrigamiはauIDによるログインや住所入力の簡素化といった機能の実装が可能になり、auかんたん決済の利用をも予定した。
資金調達と並行して、Origamiはショッピングアプリを利用する加盟店の誘致に奔走。この結果、4月のサービスリリース時点で「BEAMS」「3.1 Phillip Lim」「UNDERCOVER」といった有名店を確保した。
そして、2013年4月にorigamiはiPhone向けショッピングアプリ「Origami」をリリースした。アプリ内では買い物に加えて、ユーザーが気に入ったショッピに対する「いいね」や「シェア」が可能であり、ソーシャルなショッピングアプリとして注目を集めた。
ただし、業績やユーザー数は不明であり、順調に売上高を拡大したかどうかは不明である。