TOPPAN(凸版印刷)の直近の動向と展望

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TOPPAN(凸版印刷)の直近の業績・経営課題・市場ポジションと、今後の展望をまとめたページです。

セグメント構成や中期的な論点を、現経営陣の発信と有価証券報告書の記述をもとに整理しています。

直近の動向と展望

北米軟包装と環境配慮包装の戦略的拡大

北米における環境配慮包装(モノマテリアル、再生可能素材等)への需要は、脱プラスチック規制と消費者の環境意識の高まりを背景に拡大している。麿秀晴は「環境配慮包装、米で普及」(日刊工業新聞 2025/1)と述べ、北米事業の中核戦略に据えた。TOPPANの透明バリアフィルムは、プラスチック多層構造をモノマテリアル化するための代替素材として欧米の食品・日用品メーカーから採用が進んでいる。2025年4月のSonoco軟包装事業取得により、TOPPANは北米で有力な供給体制を獲得し、環境配慮包装の分野で存在感を強めている。国内の紙媒体縮小と裏表の関係で、海外・非紙系の軟包装が次の10年の成長の主戦場となる構図が固まりつつある。

参考文献
  • 有価証券報告書
  • 日刊工業新聞 2025/1
  • 事業構想オンライン 2025/2

テクセンドフォトマスクと5つの成長事業の柱

テクセンドフォトマスクは、EUV世代を含む半導体微細化プロセスで必要となるフォトマスクのサプライヤーとして、グローバルな顧客基盤を持つ。半導体フォトマスクはDNP(大日本印刷)とTOPPANの2社が日本の主要サプライヤーとして長年市場を分け合ってきた分野であり、TOPPANは独立会社として運営することで、半導体設備投資サイクルに即応する体制を整えた。持株会社TOPPAN HDの全体像は、DX・SX・フロンティア・グローバル軟包装・半導体関連の5つの成長事業で構成され、大矢諭社長下の中期計画は麿体制が敷いた「印刷の殻脱ぎ」路線の継続を軸に設計されている。印刷会社というカテゴリーの外側で、軟包装と半導体という2つのまったく異なる産業サイクルの上に次の成長を乗せる、という構図がこの時期にはっきり見えてくる。

参考文献
  • 有価証券報告書
  • 日刊工業新聞 2025/1
  • 事業構想オンライン 2025/2

参考文献・出所

有価証券報告書
日刊工業新聞 2023/10/20
日刊工業新聞 2024/10
日刊工業新聞 2025/1
事業構想オンライン 2025/2
日刊工業新聞
事業構想オンライン