1918年2月
株式会社日立製作所を設立

久原鉱業所の製作所部門の経営が軌道に乗ったことを受けて、1918年に株式会社日立製作所を設立。資本金1000万円で設立され、資本面で久原鉱業所から独立した。もともと、久原鉱業所としては機械部門への多角化に消極的であり、日立製作所は独立する形となった。

独立に先立つこと、1918年10月には生産拠点を拡大するために、東京の「佃島製作所」を合併。日立製作所の設立時に、同社の拠点を「亀戸工場(東京都)」として継承した。このため、日立製作所の設立時は、創業地である日立工場と、東京の亀戸工場の2拠点を運営した。

1921年2月
笠戸造船所を取得

第一次世界大戦後の不況を受けて経営難に陥っていた笠戸造船所(山口県下松市)を取得。機関車(鉄道車両)の製造を開始した

決算
日立製作所の業績
1921年3月期(単体)
売上高
0.119
億円
当期純利益
0.012
億円
1935年5月
国産工業を吸収合併

軍需対応のため全国各地の電機メーカーを買収。戦時中に18工場を運営し、日本有数の電機メーカーに発展

1921年
2月
笠戸造船所を取得
1935年
5月
国産工業を吸収合併(戸塚)
取得した工場数 7 工場
1939年
4月
多賀工場を新設
1940年
9月
水戸工場を新設
1943年
9月
理研真空工業を買収(茂原)
決算
日立製作所の業績
1936年3月期(単体)
売上高
0.719
億円
当期純利益
0.081
億円
1956

日立電線・日立金属を設立。非注力事業を会社分離

方針
経営資源の電機への注力
組織再編の過程で会社分離を実施している。また、化学製品事業についても1961年に廃止して、日立化成を設立。1970年に日立化成は株式上場...
分離
日立電線を設立(旧電線事業部)
1956年10月に日立製作所は、電線事業部を廃止して、日立電線を設立した上で事業を移管した。1961年に日立電線は株式上場を行い、日立製...
分離
日立金属を設立(旧鉄鋼事業部)
1956年10月に日立製作所は、鉄鋼事業部を廃止して、日立金属を設立した上で事業を移管した。1961年に日立金属は株式上場を行い、日立製...
分離
日立化成を設立(旧化学製品事業部)
1961年日立製作所は、化学製品事業部を廃止して、日立化成を設立した上で事業を移管した。1970年に日立化成は株式上場を行い、日立製作所...
分離
日立建機を設立(旧機械事業部)
1964年日立製作所は、建設機械事業部を廃止して、日立建機を設立した上で事業を移管した。1981年に日立建機は株式上場を行い、日立製作所...
分離
日立運輸を設立(現日立物流)
1952年に日立運輸(のちの日立物流)を設立して物流事業を開始。1989年に日立物流は株式上場を行い、日立製作所の上場子会社として運営す...
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1972年
「日本の代表的ビックビジネス」と賞賛される

1953年以降、日立製作所は外国メーカーからの積極的な技術導入によって技術開発力に磨きをかけた。また日立製作所は設備投資においても優れた投資判断を下しており、1965年の経済不況期直前に投資を事前に抑制して不況に備えたのに対し、競合の東芝は不況直前に投資を続行したことが仇となり社長更迭を伴う経営不振に陥った。この結果、技術と投資判断で優位に立った日立製作所は、東芝に対する下克上を成し遂げて、1960年代後半には日本を代表する電機メーカーとなり、週刊東洋経済は日立について「日産自動車、松下電器と並ぶ日本の代表的ビックビジネス」(1972/07/29週刊東洋経済)と高く評価した。

決算
日立製作所の業績
1973年3月期(単体)
売上高
8610
億円
当期純利益
285
億円
1981年
5ヵ年で「売上2倍・利益3倍」の計画策定

DRAM・コンピュータなどの先端分野へ本格投資を決定

決算
日立製作所の業績
1982年3月期(単体)
売上高
21409
億円
当期純利益
667
億円
1989年
事業部長と工場長の対立問題
2002年3月
最終赤字に転落。2万人の人員削減

テレビ・DRAMにおける競争激化や、ネットバブル崩壊による情報通信機器の需要低迷を受けて、日立製作所の業績が悪化。巨額損失を計上してリストラを敢行

1999年
12月
NECと合弁会社を設立(NEC日立メモリを合弁設立)
2002年
2月
人員削減計画を公表
2 万名
2002年
3月
最終赤字に転落
4838 億円
2002年
10月
三菱電機と合弁会社を設立(ルネサステクノロジー)
2002年
10月
ディスプレイ事業を会社分離
決算
日立製作所の業績
2002年3月期(連結)
売上高
79937
億円
当期純利益
-4838
億円
2002年12月
IBMからHDD事業を買収

IBMが手放したHDD製造事業を買収。買収時点でグローバルで11つの製造拠点・従業員数2.4万名で運営していた。

2012年に48億ドルで売却して日立製作所の財務体質の改善に寄与

2003年
2月
IBMからHDD事業を買収
20.5 億ドル
2012年
3月
HDD事業を売却
48 億ドル
決算
日立製作所の業績
2003年3月期(連結)
売上高
81917
億円
当期純利益
278
億円
2011年3月
4期ぶりの黒字転換。V字回復を達成

リーマンショック直後に選択と集中を加速させ、一部事業を売却することで日立製作所の業績はV字回復を達成して電機業界では「勝ち組」としてメディアから賞賛された。以降、原子力発電事業で苦戦する東芝と、幅広い事業が好調な日立製作所の優劣が鮮明となった。

決算
日立製作所の業績
2011年3月期(連結)
売上高
93158
億円
当期純利益
2388
億円
2014年2月
三菱日立パワーシステムを設立

火力発電システムの事業統合を決定。三菱重工65%・日立製作所35%の出資比率で「三菱日立パワーシステム」を設立した。

2011年
8月
火力発電の事業統合をスクープ報道(日経新聞)
2012年
11月
三菱重工と火力発電システム分野で統合へ同意
2014年
2月
三菱日立パワーシステムを合弁設立
日立の出資比率 35 %
2014年
7月
三菱重工との経営統合を否定せず
決算
日立製作所の業績
2014年3月期(連結)
売上収益
96664
億円
当期利益
4138
億円
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