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メタップスの歴史

急成長ベンチャーだったが広告市況に翻弄。創業者のメディア知名度向上と反比例して業績が急下降。MBOによる上場廃止を決定

主な損失事案

○顧客・社員・株主に対するネガティブな事案
2019年月
暗号資産交換所から撤退。中計策定で再建を目指す(頓挫)
-59億円
事業改革構造費用
2021年12月
セキュリティ対応で21億円を費用計上
-21.3億円
セキュリティインシデントに関する費用
メタップスの長期業績
2011〜2022

■ 売上高: 億円※

■単体 | ■連結

■ 売上高_当期純利益率: %※

※連単は売上に同じ
Ref: 有価証券報告書, etc..Get From API
※年毎に科目・連単・会計基準・期間が違う場合あり。参考値
2007
*1
イーファクター株式会社を設立(創業者:佐藤航陽氏)
創業
会社設立

早稲田大学の学生だった佐藤航陽氏は、司法試験の受験を目指していたが、金銭的な理由で受験を諦めて大学を中退。イーファクター株式会社を設立して学生から起業家に転身する。創業当時は、SEO(サーチエンジン最適化)のためのマーケティングが主力事業で、ホームページ制作などを請け負っていた。

2010 09月
*2
TOKUPOをリニューアルオープン

2010年ごろには共同購入クーポンサービスを主力として展開。「3人紹介すると無料になる」メリットを訴求するが、同社の主力事業に育ったかどうかは不明

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Performance
2007〜2010
祖業はSEOコンサルティング。特徴が無い事業でうだつが上がらず

■ この間の売上は不明です※

■単体 | ■連結

■ この間の利益率は不明です※

※連単は売上に同じ
Ref: , etc..Get From API
※年毎に科目・連単・会計基準・期間が違う場合あり。参考値
2011
*3
祖業から撤退してスマホアプリ分析ツールに投資
事業失敗

創業3年目に年商数億円に達していたものの、佐藤航陽氏は世界の実業家と会うことを通じて刺激を受け、グローバルで勝負することを決意。当時急速に普及しつつあったスマートフォンに着目して、スマホアプリのマネタイズを支援するDMP「metaps」のサービス提供を開始した。加えて、祖業であったSEO事業を売却するとともに、社名を主力製品である「メタップス」に変更し、業態転換を試みた。

2014
*4
決済プラットフォームSPIKEのサービス提供開始

商品を販売したい顧客が手軽に決済できるプラットフォーム「SPIKE」をリリース。専門知識がなくても決済が可能になるサービスであり、初期費用や決済手数料を0円(月額100万円まで)に抑えることで、コスト優位の確立を目論んだ。

Performance
2011〜2014
DMPに業態転換。スマホ広告の普及とともに成長軌道へ

■ 売上高: 億円※

■単体 | ■連結

■ 売上高_当期純利益率: %※

※連単は売上に同じ
Ref: 有価証券報告書, etc..Get From API
※年毎に科目・連単・会計基準・期間が違う場合あり。参考値
2015
*5
東証マザーズに株式上場
株式上場

シンガポールを中心に海外でmetapsの販売を拡大し、売上高を急速に拡大。2015年に東証マザーズへの株式上場を果たす。

2016
*6
佐藤航陽氏がフォーブズ「Under 30 Asia」に選出

決済サービスSPIKEの好調が評価された

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2017 01月
*7
佐藤航陽氏が複数新事業への参入を宣言
新規事業

新事業に注力する方針を表明。「融資と投資の領域における新規事業」「民間宇宙開発への着手」を列挙した

2017 05月
*8
みずほFG等と共同でpringを設立
会社設立

銀行口座との紐付けが可能なQRコード決済・送金サービスを提供(2021年にGoogleに売却)

2017
*9
暗号資産交換所に新規参入
新規事業

韓国にて暗号資産交換所「UPSIDE」のサービス展開を開始

2017 11月
*10
佐藤航陽氏が「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」を執筆

幻冬者より出版。2018年10月時点で20万部を突破。この頃から佐藤氏のメディア露出に拍車がかかった

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2018
*11
仮想通貨で資金調達
資金調達

韓国子会社を通じて仮想通貨による資金調達を実施。上場企業としては前例のないIOCとして注目を集めた

2018
*12
IOCの会計処理をめぐり監査法人と調整難航
2019
*13
暗号資産交換所から撤退。中計策定で再建を目指す(頓挫)
事業失敗
▲59
億円
事業改革構造費用

暗号資産関連で、2019年12月期に30億円の減損損失を計上。加えて事業構造改革費用59億円を計上し、日本基準で当期純損失61億円(国際基準では28億円の純損失)に転落

Performance
2015〜2019
広告需要の拡大に合わせて成長するが市況に抗えず。新事業の暗号資産交換所で巨額損失を計上

■ 売上高: 億円※

■単体 | ■連結

■ 売上高_当期純利益率: %※

※連単は売上に同じ
Ref: 有価証券報告書, etc..Get From API
※年毎に科目・連単・会計基準・期間が違う場合あり。参考値
2020
*14
創業者の佐藤航陽氏が代表取締役会長を退任
創業

経営再建のためにメタップスの創業者である佐藤航陽氏が代表取締役会長を退任し、代表権のない会長に就任。ただし会長として経営のアドバイザリーに従事

2020 12月
*15
売上高50億円(前年同132億円)。壊滅的減収へ
業績低迷

広告単価の下落により広告事業が行き詰まった

2021 12月
*16
pringの保有株式をGoogleに売却
35
億円
関連会社株式売却益(pring)

メタップスが保有するpringの全株式45.3%を売却。譲渡価格時は49.2億円で、メタップスは売却益35億円を計上

2021 12月
*17
顧客のクレカ情報280万件以上が流出
リスク

SQLインジェクションにより顧客のクレジットカード情報280万件(クレジットカード番号・有効期限・セキュリティーコードを含む)が流出。クレジットカードの秘匿情報が適切に管理されていなかったことが原因。割賦販売法第35条の17に基づき経済産業省から行政処分(業務改善命令)が下された

2021 12月
*18
セキュリティ対応で21億円を費用計上
▲21.3
億円
セキュリティインシデントに関する費用

特別損失では無く販管費として費用計上した(理由は不明)

2022 03月
*19
佐藤航陽氏が「世界2.0 メタバースの歩き方と創り方」を執筆
2023 02月
*20
MBOによる上場廃止を決定。佐藤航陽氏は保有株式12%を全売却へ

経営陣によるMBOを決定。メタップスの山﨑祐一郎社長(元ドイツ証券出身・2011年メタップス入社)が設立した会社にって、メタップスの株式100%を取得。買付け価格は最大149億円を予定。メタップスの経営陣はTOBに賛同して上場廃止へ

Performance
2020〜2023
創業者がベストセラーを繰り出す一方で、280万件のクレカ流出も発生。MBOによる上場廃止へ

■ 売上高: 億円※

■単体 | ■連結

■ 売上高_(親)当期利益率: %※

※連単は売上に同じ
Ref: 有価証券報告書, etc..Get From API
※年毎に科目・連単・会計基準・期間が違う場合あり。参考値