web

noteの歴史

祖業はcakesだが、noteに業態転換。広告を排除したプラットフォームとして一斉を風靡。課金手数料が収益源であり「競馬・ビジネス・投資・IT」に関連するコンテンツに売上を依存

TimeLine
2011→2014

cakesのサービス提供を開始。有名な書き手の収益源となるプラットフォームを志向

2011 12月
会社設立
株式会社ピースオブケイクを設立
【ダイヤモンド社の編集者・加藤貞顕氏が独立】 2011年12月に加藤貞顕氏は株式会社ピースオブケイクを設立し、起業家に転身した。加藤氏は起業... 続きを読む
2012 09月
新事業
[*1-2]
cakesのサービス提供を開始
2012年9月11日にcakesのサービス提供を開始。購読料「150円/週」でスタート。従来の広告収入に依存したブログとは一線を画すメディアとして注目を浴びた。また、この時点でスマホでの閲覧を想定した
加藤貞顕氏(note・創業者)
加藤貞顕氏(note・創業者)
2012/9/28 ITmedia
2013
販売促進
[*1-3]
「統計学は最強の学問である」の書籍企画に関与
統計学者・西内啓氏が執筆した『統計学は最強の学問である』(ダイヤモンド社)は、執筆過程の原稿をcakesで連載し、出版と同時にベストセラーとなった。以後、cakesから書籍出版につなげる流れが定着
Twitterを読み込み中....
2013 04月
資金調達
[*1-4]
3億円を調達。評価額は不明
割当先はフェムトグロースキャピタル、ジャフコSV4共有投資事業有限責任組合の2社。調達資金の用途は、開発者やデザイナー、編集者など、cakeに関する人員採用
Twitterを読み込み中....
Performance
2011→2014
TimeLine
2014→2018

新サービスnoteの提供を開始。誰もが書き手になれるプラットフォームを志向

2014 04月
新事業
[*2-1]
noteのサービス提供を開始
誰でも手軽に文章を書けるプラットフォームとしてnoteのサービス提供を開始。コンテンツごとの閲覧も無料と有料(100円〜1万円)を投稿者が選択できる形とし、cakesとは一転してオープンなプラットフォームを志向
加藤貞顕氏(note・創業者)
加藤貞顕氏(note・創業者)
2014/6/30 ビジネス+IT
Twitterを読み込み中....
2014 05月
業績好調
[*2-2]
リリース1ヶ月でnoteのPV2000万件/月を突破
2014 10月
新機能
[*2-3]
noteのiOS/Androidアプリをリリース
Twitterを読み込み中....
2017 01月
資金調達
[*2-4]
第三者割当増資で約1億円を調達。評価額約19億円
2017年以前の資金調達動向は不明。
[表] 資金調達と評価額の推移
2017
キーパーソン
[*2-5]
CXOに深津貴之氏が就任
Twitterを読み込み中....
Performance
2014→2018
TimeLine
2018→2020

出版社との提携を武器に、noteの書き手をエンパワメントする体制を構築

2018 04月
業務提携
[*3-1]
日本経済新聞社と業務資本提携を締結。評価額36.2億円
第三者割当増資により約4億円を調達
Twitterを読み込み中....
2018 09月
資金調達
[*3-2]
第三者割当増資で約2.3億円を調達。評価額38.5億円
2019 11月
業績好調
noteの月間アクティブユーザー数1000万を突破
2019 05月
新サービス
[*3-4]
note proのサービス提供を開始。法人顧客の開拓へ
2019 07月
業務提携
[*3-5]
UUUM株式会社と業務資本提携を締結。評価額144.9億円
第三者割当増資により約4.5億円を調達
2019 08月
業務提携
[*3-6]
テレビ東京HDと業務資本提携を締結。評価額149.4億円
第三者割当増資により約4.5億円を調達
2019 11月
技術開発
[*3-7]
ドメインをnote.comに移行
Twitterを読み込み中....
2019 11月
業務提携
[*3-8]
BASEと業務資本提携を締結。評価額281.3億円
第三者割当増資により約2億円を調達
Performance
2018→2020
TimeLine
2020→2022

noteへの集中投資を決定。祖業のcakesのサービス提供を終了

2020 04月
業務提携
[*4-1]
note株式会社に社名を変更
2020 08月
事業撤退
[*4-2]
cakesのサービス提供を終了
Twitterを読み込み中....
2021 04月
資本政策
[*4-3]
従業員104名に対してストップオプションを付与
[表] 資金調達と評価額の推移
2021 11月
技術開発
[*4-4]
新エディターをリリース
2022 04月
資金調達
[*4-5]
第三者割当増資により20億円を資金調達。評価額301.4億円
中国のテンセントの100%子会社の投資会社から出資
2023 12月
株式上場
[*4-6]
東証グロース市場に株式上場。評価額約44億円想定
前回調達時から大幅なダウンラウンド見込み
Performance
2020→2022
2011
Report

株式会社ピースオブケイクを設立

会社設立

ダイヤモンド社の編集者・加藤貞顕氏が独立

2011年12月に加藤貞顕氏は株式会社ピースオブケイクを設立し、起業家に転身した。加藤氏は起業前にダイヤモンド社において書籍出版の編集を手掛けており、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』といったベストセラーを担当したことで知られていた。

ただし、紙を重視する出版社ではインターネットにおけるコンテンツを取り扱うことが難しいと判断し、インターネット上で書籍のようなコンテンツを扱う「cakes」を構想した。

有料コンテンツとしてcakesを運営

2012年9月にcakesのサービス提供を開始した。インターネット上で有名作家のコンテンツを閲覧できるサービスであり、利用者は150円/週の購読料を支払うことによってサービスを利用できた。

150円の価格設定については、加藤氏は雑誌の購読を意識していた。この点について、加藤氏は「cakesは立ち読み的に読むこともできますし、「この記事のために1週間150円払おう。そのあと退会しよう」という使い方でもかまいません」(2012/9/11エキレビ)と述べている。

作家への還元に関しては、ページビューの数に基づいて行われ、購読料の60%が還元される仕組みであった。これらの仕組みは、インターネット上においては、無料ブログが当たり前だった風潮に対して、異質なサービスといえた。

集客のために有名作家に執筆を依頼

加藤氏はダイヤモンド社の編集者であったという経歴から、cakesのサービス開始に当たって、有名作家に対してcakesに執筆した。この結果、cakesのリリース段階において「 飯田和敏、海猫沢めろん、大槻ケンヂ、岡田斗司夫、黒田勇樹、近藤正高、津田大介、速水健朗、美少女図鑑、本田透、枡野浩一、三田紀房、茂木健一郎、山形浩生、finalvent」(2012/9/11エキレビ)といった著名人が執筆予定であることを公表した。

このため、cakesは有名作家のエッセイがネット上で、有料閲覧できるサービスとして認知された。

加藤貞顕氏(note・創業者)

この間、編集者が集まる飲み会に行ったときに気付いたのが、けっこう誤解されているんですよね。極端な話、紙の本を、出版社を、敵にまわすようなビジネスをはじめると思われている。まったくそうではないんですよね。あたらしいコンテンツの出し先が増えるだけ、というか。ただ、競争相手ではありますよね。雑誌と電子書籍では、ターゲットも微妙に違っているし、読み物としての長さも違う。

References [資料整理中]