ポーラ・オルビスHD の歴史

更新:

創業 1929年
創業者 鈴木忍
創業地 静岡県静岡市
創業・決断・現況・競合について
創業
1929年9月、鈴木忍氏が静岡市で個人事業として化粧品の製造販売を開始した。当時の化粧品は店頭に並べて客を待つ売り方が主流で、誰の肌に何を売ったかは残らない。鈴木氏は販売員が顧客の自宅を訪ね、肌質や年齢を見て製品を選んで届ける訪問販売を流通の中心に置いた。1940年12月に個人事業を株式会社ポーラ化粧品本舗として法人化し、1943年8月にポーラ化成工業へ社名を変更している。1954年10月に静岡工場、1961年12月に横浜工場、1964年6月に横浜研究所を建設し、作る側も自前で抱えた。1954年には創業者の長男・鈴木常司氏が2代目社長に就任し、以後の販売網と商品の設計を引き継いだ。
決断
相容れない売り方を、別会社に分けて同時に走らせてきた。1984年6月、通信販売専業のオルビス株式会社を別会社として設立した。訪問販売は主婦の在宅率の低下で頭打ちとなり、働く女性や都市の単身世帯を取りこぼしていたためである。オルビスはサンプルを直送して自宅で試させる非対面の接点を作り、1987年に首都圏、1988年に全国へ広げた。1999年にはオルビス・ザ・ネットで通信販売から電子商取引へ移っている。2006年9月には純粋持株会社ポーラ・オルビスホールディングスを設立し、ポーラ・オルビス・ポーラ化成を独立採算の子会社として傘下に置いた。2010年12月、設立から約4年で東京証券取引所市場第一部へ直接上場する。事業会社ごとに採算を切り分けたことが、ブランドを迎え入れる速さと、育たなかったブランドを整理する速さを同時に生んだ。
現況
売上と利益のほぼ全部を、化粧品の1事業が出している。2025年12月期の連結売上高1,703億円のうちビューティケア事業が1,641億円を占め、不動産事業は30億円にとどまる。営業利益もビューティケア事業が159億円、不動産事業が4億円で、連結の営業利益157億円はほぼ化粧品から出た。ブランドはポーラ、オルビス、THREE、DECENCIA、FUJIMI、海外のジュリークで構成する。2022年12月には創業家3代目の鈴木郷史氏から海外事業畑の横手喜一氏へ社長を委ねた。2023年3月にAmplitudeとITRIMの終了を公表してACROの資源をTHREEへ集約し、中国では不採算店の閉鎖を進めた。増やしたブランドを選別する側へ回った結果、売上はコロナ前の2018年12月期の2,486億円へ戻っていない。
競合
国内では売り場を持たずに客へ直接届け、海外では育ったブランドを取得した。訪問販売のポーラは販売員が顧客の自宅を訪ね、通信販売のオルビスはサンプルの直送で接点を作る。百貨店や量販店の棚を主戦場とする同業とは、客へ渡るまでの経路が違う。海外では2011年11月に豪州のジュリークを約228億円で取得した。当時の海外売上高比率は約3%で、20カ国・地域に販売網を持つジュリークを2020年までに20%へ引き上げる目標の中核に置いた。中国と豪州で計画に達せず、2018年12月期には中国からの撤退を決めて約113億円を減損し、2021年12月期にも15億円を減損している。経路を自分で作った国内は96年続き、経路ごと取得した海外は10年で減損の対象へ変わった。
長期業績の推移 1967〜2026年
ポーラ・オルビスホールディングス:長期業績の推移(売上高・利益率)売上高(億円純利益率(%)
2001年12月期2025年12月期

API for AI Agents — 認証不要、URLをGETするだけで機械可読なJSONをトークン消費を抑えつつ取得できます。

歴史年表 1929〜2023年

ポーラ・オルビスホールディングスの沿革1929〜2023年における主な出来事を抜粋

時代年月社長・CEO出来事重要度
1929〜2005年訪問販売の祖業と一族経営による化粧品グループの形成鈴木忍が個人事業として創業
個人事業を化しポーラ化粧品本舗を設立
ポーラ化成工業に商号変更
鈴木忍がポーラ商事を設立し販売部門を独立★★
ポーラ化粧品本舗に商号変更
静岡工場を完成
取引先と商品輸出契約を締結
横浜工場を完成
横浜研究所を完成
POLA COSMETICS(THAILAND)CO.,LTD.を設立
寶麗化粧品有限公司を設立し香港での販売を本格化
袋井工場を完成
通信販売の専業会社を別に立てることによる、販路の二本柱化

1984年6月、ポーラの2代目社長・鈴木常司氏が、訪問販売の祖業とは別に、通信販売を専業とするオルビス株式会社を設立した。対面に依存しない第二の顧客接点を、別会社・別ブランドとしてグループ内に築いた経営判断であった。

詳細を読む
★★★
通信販売事業を首都圏で本格展開★★
通信販売事業を全国へ拡大
オーダーシステム化粧品APEX-iを全国発売★★
ポーラブランドで百貨店への出店を開始★★
中央研究所を完成
オルビス・ザ・ネットを稼働しインターネット販売を本格展開★★
オルビス・ザ・ショップ1号店を出店し店舗販売を本格展開
上海宝麗妍貿易有限公司を設立
全国の20販売会社をポーラ販売として統合★★
エステと化粧品店を融合した集客型店舗ポーラ ザ ビューティーの展開開始★★
2006〜2017年純粋持株会社化と東証一部上場鈴木郷史事業会社の上に器を置いたままの、東証一部への直接上場

2006年9月、鈴木郷史氏が率いるポーラグループが純粋持株会社ポーラ・オルビスホールディングスを設立し、訪問販売のポーラと通信販売のオルビスを独立採算の子会社として統括した。2010年12月には設立から約4年で東京証券取引所市場第一部へ直接上場し、家業から化粧品専業ホールディングスへと経営の骨格を組み替えた。

詳細を読む
★★★
鈴木郷史宝麗美容有限公司を設立
鈴木郷史オルビス中国インターネット通販を開始
鈴木郷史化粧品会社の取り込みによる、初の本格的な海外M&Aへの踏み出し

2011年11月30日の取締役会で決議し、2012年2月3日に完了した、豪州のオーガニック化粧品Jurlique International Pty Ltdの全株式取得。取得原価は244億84百万円で、のれん151億77百万円を20年の均等償却で計上した。2006年の持株会社化と2010年の上場で得た機動力を初の本格的な海外M&Aへ振り向けた、鈴木郷史社長のもとでの決断。

詳細を読む
★★★
鈴木郷史静岡工場と袋井工場の統合により静岡工場を閉鎖
2018〜2025年海外ブランド再編と次世代体制への移行横手喜一創業家3代目からの経営の引き継ぎと、同族による継承の区切り

2023年1月1日付で横手喜一氏が代表取締役社長に就任し、2006年9月の持株会社設立から社長を務めてきた鈴木郷史氏は代表取締役会長へ移った。 鈴木郷史氏は会長として取締役会の議長を続け、家業として始まった化粧品グループの執行は、一族の外で海外事業を歩んだ社長へ渡された。両氏の取締役としての任期は2022年3月25日の定時株主総会の終結の時から2023年12月期に係る定時株主総会の終結の時までで、社長の交代そのものは取締役会による代表取締役の選定として行われた。

詳細を読む
★★★
出典・参考

免責事項およびポリシー