ネットバブルの前夜となる1997年11月に、ヤフー株式会社は株式の店頭公開を実施した。主幹事証券は大和証券が担当。公開価格7万円に対して、初値20万円(時価総額135億円)を記録し、インターネットベンチャーとして注目を集めた。※出所:証券業報 (11)(560)
大株主としてソフトバンクと米Yahooが大量保有しており、株式の流動性が低い問題から、バブルピーク時の1999年には時価総額約8000億円(PSR4000倍)という高水準を記録した。
リーマンショックにより広告市場が悪化したことや、PCやモバイルの需要が一巡したことでヤフーの売上成長が低迷。スマートフォンの普及に対しても動きが鈍く、2012年に経営体制を刷新するまでは経営の迷走が続いた。
ロボット型検索においてGoogleの優勢が確定したことを受けて、「検索エンジン」と「検索連動型広告配信システム」においてYahoo! JAPANは自社システムを停止。競合のGoogleの検索システムを採用した
宿泊サイト(EC)に注力。2017年から「一休」と「Yahoo!トラベル」のバックエンドのシステム統合を開始。2021年からフロントエンドを含めたシステムの全面統合を開始
ヤフー(日本法人)の株式約35%を保有していたヤフーの米国法人は、日本法人の全株式の売却を決定した。このうち約11%はソフトバンク(取得額2210億円)、約24%はゴールドマンサックスなどに売却され、10%以上保有するヤフーの大株主はソフトバンクとなった。売却後のソフトバンクの保有株式は48.2%に及んだ。
なお、大株主のソフトバンクにとっては、ヤフーの株主が整理できたことが、2019年10月のZホールディングス発足の布石となっている。