1997年〜 「源泉営業」と路地裏の戸建仲介で築いた創業期
- 1997年株式会社オープンハウスを創業し新築一戸建住宅の売買仲介事業を開始
- 1997年株式会社センチュリー21・ジャパンとフランチャイズ契約を締結
- 2001年自社新築一戸建住宅の販売開始
- 2001年創建ビルド有限会社の全出資持分を取得し100%子会社化
- 2007年神奈川県川崎市に溝口営業センターを開設し神奈川県での営業を開始
- 2007年イトーピアビジネスネット株式会社の全株式を伊藤忠商事株式会社より購入し子会社化
- 2008年株式会社オープンハウス・ディベロップメントがマンションの販売開始
オープンハウスグループの業績推移:単体
出所:有価証券報告書等
渋谷の1人会社から始まった「狭小三角地」専門の戸建仲介
1997年9月、創業者の荒井正昭氏が東京都渋谷区に株式会社オープンハウスを設立した。資本金は1,000万円、創業時の従業員は数名で、新築一戸建住宅の売買仲介事業を中心に営業を始めた。同年10月には株式会社センチュリー21・ジャパンとフランチャイズ契約を締結し、米国系仲介ブランドの加盟店として首都圏の戸建市場に参入した。1990年代後半は住宅金融公庫融資の縮小と不動産価格の下落が並行する局面で、戸建分譲市場は地場工務店と財閥系デベロッパーに二極化していた。荒井社長は財閥系大手が手を出さない狭小地・三角地・線路際・墓地隣接といった「悪条件物件」を仕入れる戦略を採用し、後年「源泉営業」と呼ばれる独自の販売手法を立ち上げた。 [1][2][3][4]
- オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
- [1]1997年9月 荒井正昭が東京都渋谷区に株式会社オープンハウスを設立
- [3]1997年10月 センチュリー21・ジャパンとフランチャイズ契約を締結
- オープンハウスグループ公式IR沿革ページ
- [2]創業時資本金1,000万円
- [4]後年「源泉営業」と呼ばれる独自販売手法の立ち上げ
2001年2月、同社は自社新築一戸建住宅の販売を開始した。それまで仲介のみで売っていた他社物件に加えて、自社で土地を仕入れ建物を建てて売る分譲事業を内製化する転換である。2001年9月には創建ビルド有限会社の全出資持分を取得し100%子会社化(2002年7月に株式会社に組織変更、2004年8月に株式会社泊ビルドに商号変更)し、施工部門を自前で持つ垂直統合の足場を組んだ。2006年10月には泊ビルドを株式会社オープンハウス・ディベロップメントに商号変更し、土地仕入から設計・施工・販売までの一気通貫体制を確立した。1社で土地仕入から販売まで担う事業モデルは、首都圏戸建分譲市場では珍しく、後年の高収益体質の前提となった。 [5][6][7]
- オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
- [5]2001年2月 自社新築一戸建住宅の販売を開始
- [6]2001年9月 創建ビルド有限会社の全出資持分を取得し100%子会社化(2002年7月株式会社化、2004年8月泊ビルドに商号変更)
- [7]2006年10月 泊ビルドをオープンハウス・ディベロップメントに商号変更
2007年3月には神奈川県川崎市高津区に「溝口営業センター」を開設し、神奈川県での営業を開始した。同年8月にはイトーピアビジネスネット株式会社の全株式を伊藤忠商事から取得し(取得時持分67%、2010年9月に100%)、株式会社アイビーネットに商号変更した。アイビーネットの取り込みにより、物件情報システムと顧客管理基盤を一段強化した。2008年10月にはオープンハウス・ディベロップメントがマンションの販売を開始し、戸建分譲と並行してマンション事業の足場も組んだ。2010年9月には米国カリフォルニア州にOpen House Realty & Investments, Inc.を設立し、中国上海市に旺佳建築設計諮詢(上海)有限公司を設立、海外拠点の整備も同時並行で始めた。 [8][9][10][11]
- オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
- [8]2007年3月 神奈川県川崎市高津区に溝口営業センターを開設
- [9]2007年8月 イトーピアビジネスネット株式会社の全株式を伊藤忠商事から取得(取得時持分67%、2010年9月に100%)、アイビーネットに商号変更
- [10]2008年10月 オープンハウス・ディベロップメントがマンションの販売を開始
- [11]2010年9月 米国カリフォルニア州にOpen House Realty & Investments, Inc.を設立/中国上海市に旺佳建築設計諮詢(上海)有限公司を設立
- オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
- [1]1997年9月 荒井正昭が東京都渋谷区に株式会社オープンハウスを設立
- [3]1997年10月 センチュリー21・ジャパンとフランチャイズ契約を締結
- [5]2001年2月 自社新築一戸建住宅の販売を開始
- [6]2001年9月 創建ビルド有限会社の全出資持分を取得し100%子会社化(2002年7月株式会社化、2004年8月泊ビルドに商号変更)
- [7]2006年10月 泊ビルドをオープンハウス・ディベロップメントに商号変更
- [8]2007年3月 神奈川県川崎市高津区に溝口営業センターを開設
- [9]2007年8月 イトーピアビジネスネット株式会社の全株式を伊藤忠商事から取得(取得時持分67%、2010年9月に100%)、アイビーネットに商号変更
- [10]2008年10月 オープンハウス・ディベロップメントがマンションの販売を開始
- [11]2010年9月 米国カリフォルニア州にOpen House Realty & Investments, Inc.を設立/中国上海市に旺佳建築設計諮詢(上海)有限公司を設立
- オープンハウスグループ公式IR沿革ページ
- [2]創業時資本金1,000万円
- [4]後年「源泉営業」と呼ばれる独自販売手法の立ち上げ
「源泉営業」とフランチャイズ脱却
源泉営業とは、営業担当者が街頭で通行人に声をかけ、現地案内へ誘導する飛び込み型の販売手法である。住み替え検討層の7〜8割が現居住地の近隣で物件を選ぶという顧客行動を踏まえ、街角に面した立地に営業所を集中配置し、看板に物件価格を大書きするなど、来店誘導のための仕掛けを営業所運営の中核に据えた。この手法はマニュアル化されにくく、競合の財閥系大手は同じ営業スタイルを取り入れることができなかった。さらに木造在来工法を選び、規格化を進めるハウスメーカーが踏み込めない柔軟な顧客対応を売り物とすることで、財閥系・ハウスメーカー系の業界既存プレイヤーが参入しないニッチを意図的に選んで事業基盤を作る方針を貫いた。 [12][13]
- [12]源泉営業=街頭で通行人に声をかけ現地案内へ誘導する飛び込み型販売手法(住み替え層の7〜8割が近隣で物件選定)
- [13]木造在来工法を選び規格化を進めるハウスメーカーが踏み込めない柔軟な顧客対応を売り物にした
2010年1月、東京都千代田区丸の内に「丸の内事務所」を開設し、本社機能の一部を渋谷から丸の内へ移した。2011年10月には株式会社OHリアルエステート・マネジメント(2021年3月に株式会社オープンハウス・リアルエステートに商号変更)を東京都千代田区丸の内に設立し、不動産投資管理事業の足場を組んだ。2012年9月には1997年10月の契約締結から約15年続いたセンチュリー21・ジャパンとのフランチャイズ契約を解約した。フランチャイズ脱却の意図は、自社ブランド「オープンハウス」での首都圏市場攻略と、独自の源泉営業手法を全社で標準化する判断にあった。 [14][15][16]
- オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
- [14]2010年1月 東京都千代田区丸の内に丸の内事務所を開設
- [15]2011年10月 OHリアルエステート・マネジメント設立(2021年3月オープンハウス・リアルエステートに商号変更)
- [16]2012年9月 センチュリー21・ジャパンとのフランチャイズ契約を解約(1997年10月締結から約15年)
2013年1月、本店所在地を渋谷区から千代田区丸の内に正式移転した。創業から15年余りで、渋谷の1人会社からスタートしたオープンハウスは、首都圏の戸建分譲市場で独自ポジションを持つ会社として東証一部上場準備に入った。2013年9月、東京証券取引所市場第一部に株式を上場した。創業から16年での東証一部上場は、当時の不動産業界では珍しい急成長軌道で、上場時のFY13連結売上高は970億円、経常利益91億円、親会社株主当期純利益56億円であった。「源泉営業」と「狭小三角地」という業界ニッチを戦略的に選び続けた荒井社長の経営判断が、上場までの15年で業績として示された。 [17][18]
- オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
- [17]2013年1月 本店所在地を渋谷区から千代田区丸の内に移転
- [18]2013年9月 東京証券取引所市場第一部に株式を上場(創業から16年)
- [12]源泉営業=街頭で通行人に声をかけ現地案内へ誘導する飛び込み型販売手法(住み替え層の7〜8割が近隣で物件選定)
- [13]木造在来工法を選び規格化を進めるハウスメーカーが踏み込めない柔軟な顧客対応を売り物にした
- オープンハウスグループ 有価証券報告書【沿革】
- [14]2010年1月 東京都千代田区丸の内に丸の内事務所を開設
- [15]2011年10月 OHリアルエステート・マネジメント設立(2021年3月オープンハウス・リアルエステートに商号変更)
- [16]2012年9月 センチュリー21・ジャパンとのフランチャイズ契約を解約(1997年10月締結から約15年)
- [17]2013年1月 本店所在地を渋谷区から千代田区丸の内に移転
- [18]2013年9月 東京証券取引所市場第一部に株式を上場(創業から16年)