1968年
株式会社高崎DPセンターを設立

創業者・新井隆二氏について

ビックカメラの創業者は新井隆二氏である。幼少期から写真に興味があり、1968年に高崎市内で現像所を開設した。創業から10年間は「街のカメラ店」を運営しており、量販店ではなかった。

なお、新井氏の実家は薬局を経営しており、実業に関する知識を豊富に持っていたと推察される。

年商4億円

詳細は内訳は不明だが、高崎の現像所の運営だけで、1978年に年商4億円を達成。事業として軌道に乗ったと推察される。

1968年
3月
株式会社高崎DPセンターを設立
1978年
4月
株式会社ビックカメラ(高崎)を設立
売上高 4 億円
1980年
11月
株式会社ビックカメラを設立
証言
新井隆二氏(ビックカメラ創業者)

ビックカメラはカメラ関連商品の専門店としてスタートしました。写真を始めたきっかけは、5歳の時に亡くなった母の当時の写真を大きく引き伸ばそうと、写真屋に持って行きましたら、「ネガがなければ引き伸ばせない」と断られたことです。そのような体験から自分で写真を引き伸ばすことができないかと研究するようになったのです。

そして次第に写真に興味がわいて、昭和43年、高崎にDPセンターを設立し、昭和47年にはDPセンターの販売部門を独立させ、株式会社ビックカメラを設立しました。さらに昭和53年には社名をビックカメラと変更したのと同時に、東京池袋に進出し、首都圏での展開が始まりました。(略)

ビックカメラという社名はBIGではなくBICです。これは、ただ大きいだけではなく、深みのある大きな企業を目指したいという願いを込めて命名したものです。

1989年12月
都心部駅前で多店舗展開を開始

都心部駅前で量販店を経営するモデルを首都圏で展開。池袋に続き、渋谷など都心部に進出し、売上を拡大

1989年
12月
渋谷店を開店
1991年
4月
横浜西口店を開店
1995年
4月
売上高1000億円を突破
売上高 1007 億円
1992年12月
ビックポイントカードの提供開始

ヨドバシカメラなどの競合に対抗するために、ポイントサービスの提供開始

1999年4月
大型店の全国展開を本格化

バブル崩壊により都心部の家賃下落

主要都市の駅前に出店攻勢

銀行からの借入に依存

積極出店にあたって、賃料としての保証金などに投資した。銀行からの積極的な借入によって賄った結果、上場前の2004年8月期の連結決算で「自己資本比率6.2%」に低迷し、財務リスクを許容した出店投資を継続した。

売上急拡大

1999年
4月
天神店を開店
1999年
6月
新横浜店を開店
2000年
11月
新宿東口店を開店
2001年
1月
立川店を開店
2001年
5月
なんば店を開店
2001年
6月
有楽町店を開店
2001年
7月
札幌店を開店
2002年
5月
新宿西口店を開店
2002年
9月
池袋西口店を開店
2003年
11月
名古屋駅西店を開店
2003年
11月
大宮西口そごうを開店
2005年
3月
柏店を開店
2006年
8月
藤沢店を開店
2005年11月
宮嶋宏幸氏が代表取締役社長に就任

創業者の新井隆二氏に代わって、生え抜き社員である宮嶋宏幸氏がビックカメラの社長に就任(2020年退任)。社長就任前の宮嶋氏は池袋東店や池袋本店の店長を歴任した。

決算
ビックカメラの業績
2006年8月期(連結)
売上高
4804
億円
当期純利益
60
億円
2006年8月
ジャスダック証券取引所に株式を上場

有利子負債に偏ったBSを改善するため、株式上場による資本調達を決定。創業者の新井氏の保有比率が希薄化し、パブリックカンパニーに変化

2006年
8月
ジャスダック証券取引所に株式を上場
資本調達額 218 億円
2008年
6月
東京証券取引所市場第1部に株式を上場
資本調達額 117 億円
決算
ビックカメラの業績
2006年8月期(連結)
売上高
4804
億円
当期純利益
60
億円
2007年8月
地方都市への出店を本格化

都心部への出店余地がなくなり地方都市に展開

2007年
8月
JR京都駅前店を開店
2007年
11月
岡山駅前店を開店
2008年
3月
ベスト広島店を開店
2008年
11月
浜松店を開店
2009年
2月
新潟店を開店
2016年
9月
広島駅前店を開店
決算
ビックカメラの業績
2007年8月期(連結)
売上高
5422
億円
当期純利益
81
億円
2008年10月
競合の家電量販店の集約を開始

国内における出店余地が消滅し、同業家電量販店の買収を開始

2008年
10月
株式会社ベスト電器の株式取得
2010年
1月
株式会社ソフマップを完全子会社化
2012年
5月
株式会社コジマと業務資本提携契約を締結
決算
ビックカメラの業績
2009年8月期(連結)
売上高
5891
億円
当期純利益
51
億円
2009年
会計の虚偽記載が発覚。監理銘柄へ

ビックカメラの上場による公募増資に際して、同社が会計に関する虚偽記載を行なった疑いで、ビックカメラは監理銘柄に指定されて上場廃止の危機に陥る。一連の責任をとり、創業者・新井隆二はビックカメラの会長を退任した。

決算
ビックカメラの業績
2010年8月期(連結)
売上高
6082
億円
当期純利益
60
億円
2012年9月
旧三越店舗に積極出店

三越は百貨店事業の苦境により、都心部不採算店舗を賃貸に出した。ビックカメラは旧三越店舗に出店し、百貨店から専門店が優位となった時代の変化として注目を集めた。

2012年
新宿東口新店を開店(旧三越)
2020年
2月
ビックカメラ日本橋三越店を開店
決算
ビックカメラの業績
2013年8月期(連結)
売上高
8053
億円
当期純利益
24
億円
2020年8月
木村一義氏が代表取締役社長に就任
2022年8月
秋保徹氏が代表取締役社長に就任。ITに注力

EC領域に精通する秋保氏がビックカメラの社長に就任。店舗とECの連携による売上拡大を目指す

2022年
9月
全社指針として「DX宣言」を公表
2022年
8月
秋保徹氏が代表取締役社長に就任
2022年
9月
エンジニア採用のため子会社設立
決算
ビックカメラの業績
2022年8月期(連結)
売上高
7923
億円
当期純利益
57
億円
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