1985年
河合宏光氏が移動販売業を創業

1985年に河合宏光氏は、スーパーマーケットの催事場で雑貨(せんたくばさみ等)の移動販売を開始。当時は法人化しておらず、個人事業の形態をとった。

その後、販売事業を本格化させるため、株式会社として「山洋エージェンシー(現セリア)」を設立。初代社長に創業者として河合宏光氏が就任し、セリアの業容拡大の功労者となった。

1985年
河合宏光氏が個人創業
1987年
山洋エージェンシーを設立(現・セリア)
2003年
商号をセリアに変更
1994

100円ショップの常設店舗を展開

東海地方で常設店舗を展開

創業時のセリアは雑貨を取り扱う移動小売・卸売であり常設店舗を所有しなかったが、1994年にスーパーマーケトの長崎屋岐阜店にセリアの常設店舗「100円ショップ長崎屋岐阜店」を開業。以後、拠点のある東海地方を中心に、常設店舗での展開を押し進めた。

100円ショップ業界4位へ(1998年)

1998年度の時点で、セリア(当時の社名は山洋エージェンシー)は、売上高ベースで100円ショップ業界4位となった。トップ企業はダイソーを展開する大創産業であり、1987年からいち早く全国展開することでシェアを確保していた。このため、セリアは100円ショップ業界(常設店舗)において後発参入となり、展開地域も限定的な状況となった。

1994年
長崎屋岐阜店に出店
1998年
8月
業界4位の売上高を確保
推定売上高 70 億円
2003年
商号を「セリア」に変更
2004年
ジャスダックに株式上場

2003年にセリアは株式の店頭登録を実施し、翌年の2004年にジャスダックへの上場を果たした。

なお、株式上場の狙いは事業承継にあった。2003年に創業者の親族である河合映治氏(当時36歳)がセリアに入社した際に、映治氏は創業者である叔父に対して「セリアの株式上場」を条件に入社を決めた経緯があった。

2007年
株式上場
初値時価総額 108 億円
証言
河合映治(セリア・2014年当時社長)

創業者からセリアへの入社を誘われたとき、会社の株式上場を条件に示しました。2005年から経営企画室長としてIR(投資家向け広報)活動に携わった経験から、投資家を意識した経営の重要性を実感しています。社長就任後も投資家との対話をかかさず、企業価値の向上に努めていきます。

2014-12-08 日経ビジネス
決算
セリアの業績
2005年3月期()
売上高
501
億円
当期純利益
7.4
億円
2004

全店舗にリアルタイムPOSを導入

業界の常識に反してPOS導入を決断

セリアの創業者・河合宏光はPOSへの投資を決断し、セリアの全店舗に導入することを決めた。当時、セリアの商品点数は20,000であり、POSで全ての商品を管理することはコスト要因であったが、河合社長はPOSによって売れ筋商品を把握して商品開発に生かすことを優先し、POSへの投資を決断した。

直営全店に発注支援システムを導入

商品管理のIT化を推し進めるために、直営店向けに発注支援システムの導入を決めた。なお、2006年時点のセリアのアイテム数は20,000に限定して無造作な商品数の増加を抑え、このうち500〜700アイテムを毎月入れ替えることで、消費者から飽きられないための新陳代謝の仕組みを構築している。

2004年
リアルタイムPOSを導入
2006年
発注支援システムを導入
証言
河合映治(セリア・2014年当時社長)

IT(情報技術)を活用した経営は今後も行なっていきます。私は学生時代に、コンピューターを使った理論経済や実証分析を勉強しました。前職の大垣共立銀行では審査部で、取引先への融資の審査業務を、当時はまだ珍しかったコンピューターを使って手掛けました。セリアでも入社後、POS(販売時点情報管理システム)や発注支援システムを導入しました。品数さえ増やせば販売が伸びるという従来の業界の常識を覆し、販売データを商品の仕入れ先にも公開しながら、最適な品揃えを提案し続けることが可能になりました。

2014-12-08 日経ビジネス
決算
セリアの業績
2005年3月期()
売上高
501
億円
当期純利益
7.4
億円
2009年
2期連続の減益・時価総額が1/3に暴落

年間数十億円のPOSへの投資負担がセリアの収益を押し下げる要因となり、2007年に30億円だった経常利益が、2009年には15億円へと半減。2007年時点のセリアの時価総額は185億円だったが、2009年には54億円に暴落する。

2007年
株式上場
初値時価総額 108 億円
2007年
業績好調
時価総額 185 億円
2009年
2期連続減益
時価総額 54 億円
決算
セリアの業績
2010年3月期()
売上高
762
億円
当期純利益
15
億円
2011年
過去最高収益を達成

POSの導入によって2009年頃にセリアは減益基調となるが、2011年にはPOSを軸として発注や商品開発が軌道に乗ると、2011年3期に過去最高となる営業利益50億円を達成。以後、セリアは100円ショップ業界における高収益企業として注目されるようになった。

決算
セリアの業績
2012年3月期()
売上高
936
億円
当期純利益
43
億円
2014年
創業者・河合宏光が社長退任。河合英治がセリア社長就任

セリアの創業者・河合宏光が社長を退任し、河合英治が社長に就任。なお、河合宏光は会長職等にとどまることなくセリアの経営から退き、後任の河合英治に経営を一任する(河合英治の叔父が河合宏光にあたる)

証言
河合映治(セリア・2014年当時社長)

叔父である創業者の河合宏光氏から経営のバトンを引き継ぎ、2代目社長になりました。セリアは100円ショップ業界で、大創産業に続く2位に成長しましたが、これまでは創業者が個人で引っ張ってきた会社という印象でした。創業者の退任と社長交代を経て、セリアはようやく、本当の意味で法人になったと考えます。社長として最も意識するのが、会社の持続です。そのためには企業として成長を続けないといけません。

2014-12-08 日経ビジネス
決算
セリアの業績
2015年3月期()
売上高
1183
億円
当期純利益
67
億円
2020年
首都圏に進出・時価総額3,321億円

2017年に北関東営業所を新設して、関東地区への本格進出を開始。店舗数を拡大することで増収となり、2020時点でセリアは時価総額3,321億円を達成。セリアの商品は100円ショップでありながら高品質であり、インスタ映えすることから、消費者の支持を獲得した。

2007年
11月
千葉県八千代市に店舗出店
2017年
5月
北関東営業所を新設
2020年
4月
千葉営業所・神奈川営業所を新設
決算
セリアの業績
2021年3月期()
売上高
2006
億円
当期純利益
147
億円
2023年8月
円安で仕入コスト増・利益率が低迷
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